
火災発生以来八日目。ようやく待望の雨が降り、鎮火、消火の目途が付いたといっていいのかどうか。山林地帯だけに消火活動も思うに任せず、空陸からの活動には限界があろう。消火のために海からの水を確保するのに8キロもホースをつないでいるという。焼失家屋も数を増しているし、避難者の生活も、先行きの不安は残る。全国各地からの応援隊が消火や避難者の安全確保のために活動、「相身互い身」ということだ。
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唐突ですが、鴨長明の生きた時代、それこそ「安元の大火」(1177年)から、「治承の辻風」「養和の飢饉」「元暦の大地震」(1185年)まで、と十年ほどの間に息つく間もなく、大災厄(天変地異)が生じている。長明さんは言う、「すべて、世の中のありにくく、我が身と栖(すみか)との、はかなく、あだなるさま、また、かくのごとし。いはむや、所により、身の程にしたがひつつ、心を悩ます事は、あげて計(かず)ふべからず」(「方丈記」)ここに九百年を隔てる「世の有様」を持ってきても無意味かもしれぬ。それほどに、この小さな島に住む者には「災害」は不可避(運命)であり、時代や場所が変ろうとも、その「あだなるさま」は尽きることなく永遠であり、不変(普遍)であると、後世から読めば、長明さんはいっているようにも聞こえてきます。
九百年、千年の時間が「歴史」という名でぼくたちに与えられてきた意味は何処にあるのかと、今さらに問いだす始末に、われながら言葉を失うのだ。「世に従へば、身、苦し。従はねば、狂せるに似たり。いづれの所を占めて、いかなるわざをしてか、しばしもこの身を宿し、たまゆらも心を休むべき」(同上)(既出・浅見校訂・訳:ちくま学芸文庫版)
延焼拡大ないか警戒継続 岩手・大船渡山火事 岩手県大船渡市の大規模山林火災で、消防などは6日、延焼が広がっていないか警戒を続けた。これまでに市面積の9%に当たる約2900ヘクタールが焼失。5日にまとまった雨が降り、地元消防は地上の調査では延焼拡大が見られなかったと明らかにしていた。天候状況を見ながら、ヘリコプターによる偵察を行う。
市によると、火災は2月26日に発生し、三陸町綾里の6地区と赤崎町外口地区で住宅や作業場など計78棟が焼失。1896世帯4596人に対する避難指示が続き、5日午後6時時点で避難所に1239人、親戚宅などに3055人が身を寄せている。(共同通信・2025/03/06)

早ければ早いほど、救われるもの(人命ばかりではなく、多くの動植物の「いのち」も含まれる)が多くなるのは当たり前。自衛隊出動も早い段階から見られた。人力、機械力による消火活動以上に、自然の恵みである多くの降雨量が期待されるところ。新年もはや三月。安心して走行していた道路が突然陥没、いまなお運転者の身体確認が達成されていない、埼玉県の八潮市の事故から、各地で道路陥没事故が相次ぐ。記録的な豪雪による家屋の損害や人命の損失も後を絶ちません。
「災害劣島」と言われるゆえんは、地理的な位置によるところ大だが、それ以上に「人災」の側面も決して見逃しにはできないと思う。この段階でとやかく言う暇はないけれど、国土保全、いや国土強靭化などと言っては巨額財源を傾けてきたのに、さていったん、事態が急変すれば、ほとんど予防的備えすらなかったことがあからさまになる、それはなぜか。
「延焼拡大見られず」鎮圧に向け“残火処理”急ぐ 大船渡・山林火災8日目に待望の雨 日に日に拡大を続けてきた岩手県大船渡市の山林火災。発生から8日目を迎えた5日は、地元にとって待望の雨となり、炎は目視で確認できない状態にまで収まりました。大船渡市は、雨による効果があったとしていて、「地上隊からの報告では延焼拡大は見られない」と述べています。(テレ朝NEWS2025/03/06 01:49)(ヘッダー写真も)(https://news.goo.ne.jp/article/tvasahinews/nation/tvasahinews-900019886.html)

言うまでもなく、政治(家)だけに責任を負わせることは無理だとしても、それにしても、事件や事故、災害が発生して初めて、「無防備」「無策」が指摘されるのであっては国民はたまらない。「備えあっても憂いあり」の時代、官民挙げて、「生命への脅威」を取り除くために、かかる方面への政治や経済の活力移譲を特に求めたいと思う。「備えあっても憂いあり。にもかかわらず、なお備えよう」もちろん、国民のすべき事柄(責任)も小さくないことを忘れたくない。
大船渡市の山林火災、延焼拡大は見られず 空中消火は見合わせ 大船渡市の大規模山林火災は5日、悪天候のためヘリによる空中消火活動は見合わせた。地上部隊が活動し、同隊によると延焼の拡大はみられない。市は避難指示の解除、一部解除について6日以降に判断する。/建物被害については、延焼地域の上空偵察の映像や現地調査(一部地域)により、少なくとも三陸町綾里の小路16棟、石浜9棟、田浜9棟、港19棟、岩崎下4棟、宮野東3棟、赤崎町外口18棟の焼失が確認されたと発表した。/市によると、5日午前11時現在、市内の12避難所に1227人(避難車両655台)、親戚・知人宅などに2924人が身を寄せている。/県によると、6~10日に県災害派遣福祉チーム(DWAT)5人程度を派遣する。(岩手日報・2025/03/05)

(ただ今、3月6日、午前7時半。今の今、今春初めて鴬(うぐいす)の啼き声を聞いた。拙宅横の竹藪からの第一声、ぼくにとって)
・鶯や籔の隅には去年の雪(子規) ・ほがらかに鶯啼きぬ風の中(日野草城) ・遠ければ鶯遠きだけ澄む深山(蛇笏)
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