
【7月1日 AFP】(更新)香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官は1日、国家安全維持法の施行について、香港返還以降「最も重要な進展」だと述べた。/ 林鄭氏は香港返還23年の記念式典で、「国家安全維持法の施行は、返還後の中央政府と香港の関係において最も重要な進展とみなされる」「国家安全維持法は、香港が混乱からよく統治された状態に移行するターニングポイントだ」と述べた。 さらに、国家安全維持法が「香港の司法の独立性と高度の自治を損なうことはなく、香港市民の自由と権利に影響を及ぼすこともない」と述べた。/ 外国政府からの批判については「中傷的で悪意ある攻撃」と一蹴し、昨年民主派デモが起きたにもかかわらず、変わらず信頼し続けてくれたとして中国政府に感謝した。(c)AFP
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一国二制度(香港においては消滅したとみられます)、習近平体制の中国では、早晩こんな事態が生じることはわかっていたから、反対運動が何年も続いていたのです。おそらくデモの参加者の多くは「権力」の暴圧を肌で感じていたに違いない。だから、「維持法」が成立する段階で民主化運動体からの脱出・解体を表明されたのでしょう。はたして、彼や彼女はこれからどうするのか。(ぼくの推測では抵抗運動、民主化運動はさらに続けられていくと思う。デモだけが反対運動出はないからです)
行政長官は「大満足」なのかどうか。彼女は学生時代には体制変革の運動に積極的に参加していたし、官僚になった段階でも「進歩的な人物」として評価を高めていきました。政治家の挙措は、ぼくにはトンとわからないといっておきます。彼女には、他者には端倪すべからざる政治的到達点が見えているのかもしれません。「香港市民の自由と権利に影響を及ぼすことはない」と顔色一つ変えないで表明できる「破廉恥」「厚顔」でなければ、政治家は務まらない。
「権力」は「融通無碍」だし、「権力者」は「清濁併せ呑む」動物です。つまりは「貪欲」なんですね。
いずれにしても、この一歩を越えて、中国はさらに覇権を強めてゆくし、米といえども経済規模では完全に凌駕されてしまった現在、中国と張り合うだけでいいのか。今後の米中関係も注目しなければなりません。島社会の政治家は、今度は「中国の手下」に収まる道を画策するのでしょうか。「香港」からの余波は、きっと「東海」岸にも及びます。
(簡中: 一个国家、两种制度/一国两制、繁中: 一個國家、兩種制度/一國兩制、英: One Country, Two Systems、葡: Um país, dois sistemas)は、中華人民共和国の政治制度において、本土領域(中国政府が対香港・マカオ関係で自称する際は「内地」)から分離した領域を設置し、主権国家の枠組みの中において一定の自治や国際参加を可能とする構想である。…本来は、中華民国の実効支配下にある旧台湾省・旧福建省(金門・馬祖)を中華人民共和国に併合するための構想であり、中華人民共和国では現在でもこれを目標としている。wikipedia)
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