「問題(表現の自由の尊重)」の重大さから、ぼくの性分には合わないが、何度でも、いうべきことを言う、書くべきことは書く。 (ヘッダー写真は「新聞労連が採択した参政党への抗議文の一部」)

政治家や政党が記者会見を開くのは、当然の理由があるから。第一義として、自分や自分たちの主張を訴えたいからで、それ以外の理由はあってなきがごとし。ところが、最近の状況を見ていると、新聞・言論人という批判者、気に入らない記事を書くものを、会見の場から排除する、言い方を変えれば「気にいるやつら」ばかりしか認めないという、目に余る風潮が方々で見られます。唾棄すべき風潮である。なぜか。第一に、「●✖記者会(クラブ)」という同好会のような仲良しサークルが「会見」を主宰し、万般を取り仕切っているからというもの。第二に、会見への参加条件を主催者側が勝手に決め、時にはその条件を変えてでも、気に入らない記者を排除したいということ、第三に、以前にはそれほど見られなかった「フリー記者」の出現が、書きたいこと、聞きたいことを、誰彼に忖度しないで報じるということに対する恐れと軽侮、嫌悪の情を主催者たちが恣にし、それがゆえに、選り好みによって記者の排除をしている等々。

今回は、新興政党(その実、個々の面々の大半が旧態依然とした保守や右翼教条に今風の関心を持っている人々。例えば「日本人ファースト」という排外主義の暴力性に惹かれるアンポンタンたち)が、ある新聞社の一記者を執拗にマークして、結局は会見場から理屈にもならない理屈で追い出したという暴挙でした。ほとんどの新聞やテレビ報道は触れないが、問題の政党は「極右」「国家主義」の色合いが濃く、「ファシストに右に倣え」で、社会の現体制を壊すこと、新たな「国家」を生み出したいという手合いでした。いかなる思想や心情を持っていても構わない、けれど、極端な排外主義を具体的に政治活動として推進したらどうなるか。あるいは「スパイ防止はぜひ成し遂げたい」というに至っては、思想や表現の自由そのものを否定することを意味する。ぼく個人としては「参✖党」は好まないし、デモクラシーの政治を進めるには百害あって一利なしだと思っている。好き嫌いで言うならそうですが、だからと言って、この党の存在を抹殺したいとは考えていない。残念なことだが、どんな政党であれ、選挙を通して党勢拡大が測られるなら、それは認めるほかないでしょう。
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*上掲2枚(左右)の写真は梅村みずほ氏。「梅村 みずほ (うめむら みずほ、1978年 (昭和53年9月10日 – ) は、日本の政治家、元フリーアナウンサー、タレント。参政党所属の参議院議員(2期)。/立命館大学文学部卒業後、JTB勤務や「桜 みずほ」名義でのタレント活動を経て、2019年に日本維新の会公認で参議院議員に初当選した。2022年には日本維新の会代表選挙に立候補した。国会では法務委員などに所属。2023年、名古屋入国者収容施設でのウィシュマ・サンダマリア死亡問題に関する発言(*)が問題視され、法務委員会を解任、維新から6か月の党員資格停止処分を受けた。2025年、維新が実施した参院選大阪選挙区の予備選挙で落選し、公認を得られなかったことから同年4月に離党。同年6月末に参政党へ入党し、比例代表候補として参院選に立候補した。/母親がエホバの証人に入信したことで家庭崩壊を経験し、宗教2世問題問題の救済を訴えている」
*ウィシュマさん死亡事件を巡る発言 2023年5月12日、出入国管理及び難民認定法改正案の審議で梅村は、出入国在留管理局に収容中の女性が亡くなったウィシュマさん死亡事件を例に挙げ、「資料と映像を総合的に見ると、よかれと思った支援者の一言が、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながったおそれも否定できない」との持論を主張。「支援者の助言は、かえって収容者にとって見なければよかった夢、すがってはいけない『わら』になる可能性もある」とも述べ、議場からは発言を問題視する声が上がり一時騒然となった(Wikipedia)
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今回の一件は、以下に「カナコロ」の報じているところによれば、事の性質からして、黙認も関心もよくない問題であることを指摘しておきます。「彼らは気に入らない記者を排除し、自分たちに従う者を許可して質問させる。権力の側は権力を振りかざし、思うままに世の中をつくり変えてしまう。ファシズムの第一歩だ」と、件(くだん)の記者は述べられている。悲しいかな、同じ会場に「そうだ、その通り」と当該記者を支援する人々がいなかった。
「大袈裟な」と言う莫れ。小石が落ち始めてから大きな地滑りは起る。「沢や井戸の水が濁る。地面にひび割れができる。斜面から水がふき出す。家や擁壁に亀裂が入る。家や擁壁、樹木や電柱が傾く」(国土交通省)現に今、この国の政界という地域に大きな亀裂は走りつつある、その一萌芽が、この「旧套墨守(きゅうとうぼくしゅ)」を党是に、新しい衣装を羽織っている「参✖党」の言辞にはっきりと認められます。核武装やスパイ防止法制定、果ては徴兵制まで口に出しているのは、彼らや彼女らの専売ではなく、そういう旧体制への復帰(旧慣復古)を求める「大衆」が少なからずいるからでしょう。この党だけではなく、その横に列している「大衆迎合政党」の歴々もまた、古い外套を脱ぎ捨て新しい衣装を着てい入るが、心身は古色蒼然としたまま。「国家主義」「ポピュリズム」「排他主義」という古い生地で仕立て上げられたまやかしの着衣に惑わされてはならないでしょう。。

それはともかく、会見場から排除された記者は語ります。「今、私や私たちが直面しているのは権力による言論統制だ」「私は参院選の公示日から今朝まで参政党を批判する記事を17本書いてきた。記事で書かれたように参政党はうそつきの差別排外主義で極右だと会見の場で言われたくなかったのだ」いかにも気に障る、看過できない存在に映っていたことかと思う。この新出来政党の中にはウルトラ右翼もどき人たちもいて(嘗ては街宣車に載っていたかもしれない)、刺青を隠さないままの強面ぶりをは発揮して、暴力によってでも、「反対・批判」を許さない意図を感じます。「なぜヘイトを止めなければいけないか。ヘイトの先に戦争があるからだ。80年前、アジアの人たちを人とも思わず侵略、殺戮(さつりく)した挙げ句、私たちの社会は破滅を迎えた。お先棒を担いだのがわれわれメディアだ」と、I記者は続けられるが、残念ながら、事態は、事メディアについていえば、80年前に逆戻りしている。「大政翼賛」への復帰に。政党・政治家の幾割かはもっと前に戻りたがっている。
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この社会の最大のメディアを自認しているY新聞社が率先して「政局」に加担して現総理を辞めさせたがっています。それに迎合するかのように、M新聞もまた尻馬に載っている。「政権党のコップの争い」という事実を報じるのではなく、自らがコップの中に入って、身を粉にして、ある派閥の意向に加担している、悲しさを通り越して、笑ってしまう、噴飯ものの喜劇を白昼堂々と演じているのが現実です。デモクラシーを求める勢力にとって「前門の狼」も相手にせねばならぬが、「後門の虎」にも対峙しなければならない事態にあります。一人、「カナコロ」の心意気にぼくは動かされています。当該記者の孤立も排除も許さない、勇気あるメディアの奮闘を願いつつ、その隊列の末端に加わるつもりで、さらに駄文を書く。
(現首相の「去就」というより、彼が今、取り続けるべき態度に関しては、昨年9月の総裁選出に際して、ぼくは消極的応援のつもりで駄文を草しました。今もそれは変わっていない。「自分から辞めるというな」「ジタバタするな」「やるべきをやるだけ」、とね。
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時代の正体 極右政党に抗う 参政党が神奈川新聞記者排除 「党の危険性明らかに」 新聞労連大会で訴え 極右政党の参政党(神谷宗幣代表)が批判報道を続ける神奈川新聞記者を定例会見から排除した問題で、同社の石橋学記者が24日、新聞労連の定期大会に登壇し、「党の横暴さや危険性がより明らかになった。これは極右と闘う報道の始まりだ。共に闘っていこう」と連帯を呼びかけた。/石橋記者は党が22日に参院議員会館で開いた会見に出席しようとしたが、党は「事前登録が必要」とうその説明をし退場させた。党の会見案内文に事前登録の要件はなく、登録せずに出席した他社の記者もいた。/石橋記者は「彼らは気に入らない記者を排除し、自分たちに従う者を許可して質問させる。権力の側は権力を振りかざし、思うままに世の中をつくり変えてしまう。ファシズムの第一歩だ」と党の危険性を指摘。/排除問題を知った琉球新報の記者が「あなたのような記者を孤立させてはいけない」と記事を翌23日に掲載したことや沖縄タイムスや朝日新聞なども報道したことに「連帯の大切さを感じた」と感謝を口にした。/今回の参院選で、党は全国全ての選挙区に候補者を擁立した。石橋記者は「『日本人ファースト』というヘイトスピーチが全国にばらまかれ、怖くて震えている外国ルーツのマイノリティーが各地にいる。メディアはそういう人たちの盾にならなければならない」と訴えた。(松島 佳子) (⇙)

ヘイトの先に戦争がある 石橋学記者の発言要旨は次の通り。/今、私や私たちが直面しているのは権力による言論統制だ。私は記者会見に出て参政党を批判する記事を書くつもりだった。その機会が奪われ、参政党がいかに批判される存在であるかを市民が知る権利も奪われた。この横暴をそのままにしておくのか、到底認められないと権力の座から退場させるのか、大きな岐路に立っている。/私は参院選の公示日から今朝まで参政党を批判する記事を17本書いてきた。記事で書かれたように参政党はうそつきの差別排外主義で極右だと会見の場で言われたくなかったのだ。「事前登録が必要」といううその理由を持ち出し、「取材させるかさせないかは私たちが決められる」と思い上がったことまで言い、本性をあらわにしてきた。/連帯の大切さを感じている。会見場で押し問答になっている私に加勢する記者は現れなかった。ファシズムの第一歩だと思った。権力者は権力をふりかざして記者を選別、分断し、都合の悪い言論を封じ込め、思うままに世の中をつくり変えてしまう。その始まりを見た気がした。(⇙)

しかし希望はある。事態を聞きつけた琉球新報がすかさず記事にしてくれた。これを許したら何が起こるかを、さすが沖縄の記者はよく知っている。「あなたのような記者を孤立させてはいけない」とも言ってくれた。本土との温度差に自身が孤立感を抱いているからこそ共闘してくれたのだ。その後も沖縄タイムス、朝日新聞、共同通信、東京新聞、TBSなどが取材をしてくれている。/何より連帯が必要なのは、参政党の候補者によりヘイトスピーチが全国にまき散らされたからだ。「日本人ファースト」の合唱に、声を潜め恐怖で震えているマイノリティーがあなたのまち、あなたの隣にいる。/なぜヘイトを止めなければいけないか。ヘイトの先に戦争があるからだ。80年前、アジアの人たちを人とも思わず侵略、殺戮(さつりく)した挙げ句、私たちの社会は破滅を迎えた。お先棒を担いだのがわれわれメディアだ。戦後はその反省を出発点にして今があるはずだ。/今こそその反省を力に、歴史も顧みない極右に立ち向かわなければならない。全国の報道機関でスクラムを組みマイノリティーの盾になる。記者の排除で参政党の危険性はより明らかになった。極右と闘う報道の始まりだ。共に闘っていこう。(神奈川新聞 | 2025年7月24日(木) 文中にある2枚の写真も)
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