木を見て森を見ず(それが習い性に)

 人間は嘘を付く動物です。それを、ニーチェという哲学者は「人間は約束する動物だ(Der Mensch ist ein Tier, das Versprechen macht.)」と言った。「約束する」というのはいろいろな含意があります。文字通り「約束する・誓う」「請け合う」「期待させる」などなど。もちろん動詞でもありますから、他者との関係に関わってきます。Her promises are empty. (彼女の約束は空言だ)(これも「約束」の否定的一面)あるいは、I don’t remember having made such a promise.(そんな約束はした覚えはない)(これは「約束を反故にする」特有の表現)などと、必ず特定の相手との関係において「約束」(言辞)は問題にされます。

 常日頃、ぼくは「政治家は嘘つきである」と言いふらしています。もちろんぼくも嘘をつくことはある。でも、「政治家という職業人に比べれば可愛いもの」と考えている節があります。この二十年ほどの歴代総理大臣でも突出して嘘つきだったのは、故「A 元総理」だったことにそんなに異論はないでしょう。「生来の嘘つき(Born liar)」と言ってみたくなるほどでした。ある事件にかかわって「もし、私や妻がこの件に関係していたら、総理大臣はもちろん、国会議員も辞める」と国会の委員会で啖呵を切りました。「真っ赤な嘘」だったと思う。「桜見物事件」でもあからさまな嘘をついていたことが疑われている。ぼくのような小人は、彼ほどの真っ赤な嘘をつくことに大きな躊躇(ためら)いがありますから、政治家になれれなかったし、ならなかったともいえます。同じ嘘でも「バレない嘘をつける」か、「バレても平然とできる厚顔の徒」でもない限り、なかなか白を切り通せるものではないというのが、ぼくの感覚です。

 以前にも触れたことがある静岡県伊東市の現市長の「学歴詐称」も、いかにも政治家らしい「気味悪い嘘」と感じてしまうのですが、如何でしょう。誰がどう考えても、「自分が大学を卒業したか、しなかったか」がわからないという人間の気分がわからない、気が知れないというでしょう。そんなことも記憶にないのなら、間違いなしに「著しい記憶障害」という、立派な病気だというほかありません。この市長は、重篤な病気を患っていると思う。議会が設置した「百条委員会に出席」するのではなく、一日も早く「伊東市民病院に入院すべき」ではないでしょうか。

 昨日の伊勢新聞のコラム「大観小観」には異なことを書かれていました。「学歴詐称に厳しい世の中であるべきだと思う」という指摘はどのような意味でしょうか。もちろん、その指摘・意見にぼくは異論を唱えるつもりはありません。しかし、「学歴詐称」には厳しく「選挙公約違反」には緩やかにという、このどうしようもない風潮こそ、学歴を含めて、多くの物事に嘘や偽りが通用してしまう温床となっているのではないか、とぼくなどは考えてしまう。「(候補者の)「最終学歴の学校名を見ると、これは大学なのか専門学校なのか分からないと思うことが頻繁にある」と、ろくでもないことに苦言を呈されています。それも大事かもわからないけれど、もっと大事なことがありませんかと言いたいけれど、なかなか通用しないんですね。

 「木を見て森を見ない」という警句があります。元は舶来物だったようで、一例としては<C’est l’arbre qui cache la forêt.>(木が森を見えなくしている・隠している)なかなかに意味ありげで、やけに面白いですね。学歴偏重時代・学校歴過信社会においてこそ「詐欺」や「ペテン師」が多いという実証はできませんが、着ている洋服(学歴)や持っている物(金品)(肩書)にばかり気を取られて、人間性(森)が見えなくなっているとしたら、いったい「学校」「教育」とは何だったかという根本の問題が浮き出るのではありませんか。

【大観小観】▼「静岡県伊東市長が学歴詐称と指摘され辞職表明」と世間を騒がせている。議会の辞職勧告決議は当然のことと思うが、この市長は市長に選出される前は市会議員をやっていたのにその時点から学歴詐称をやっていたのだろうか▼国、地方自治体の議員立候補者は立候補時点でファクトチェックを厳しくするべきであり、卒業証明書は卒業校に申請すれば簡単に取得できる案件でもあり、学歴詐称に厳しい世の中であるべきだと思う。周りではいろいろな選挙立候補者の最終学歴の学校名を見ると、これは大学なのか専門学校なのか分からないと思うことが頻繁にある▼「大学」は文部科学省所管、「大学校」は文部科学省以外の省庁所管で防衛大学校や海上保安大学校などがあるのは国民の大半が認識している▼しかし、大学校名をつけている専門学校もあり、〇〇自動車大学校と大きな看板を掲げて、頭には小さな字で専門学校と書かれている▼法令により「大学校」の名称を規定しないと国民を誤解させ、若者の進路に大きな誤解を生じさせている▼学歴詐称だけでなく、経歴詐称など「盛り=上手な世渡り処世術」と勘違いしている人たちや事案には厳しい目を持って対応すべきだ。(伊勢新聞・2025/07/28)

 コラム氏は「大学」と「大学校」という名称が紛らわしいから、「法令により『大学校』の名称を規定しないと国民を誤解させ、若者の進路に大きな誤解を生じさせている」とまで言われています。そうですか、とぼくは奇怪な感想を持つのです。どうしてそんなに「学歴」「学歴の価値」にこだわるのか。そういう「こだわり」こそが「学歴詐称」を生み出す要因となっていませんかと言いたい。元総理大臣だった田中角栄さんは「高等小学校卒」を名乗っていたが、最終学歴は多彩でした。「中央工学校夜間部土木科卒」「研数学館放校」「正則英語学校放校」「金城商業学校商業科4年制修了」などなど。いちいちこと細かく聞かれるのも説明するのも面倒だと、「二田(ふただ)尋常高等小学校卒業」で世間を通していた。

 こんなつまらないことを何度も繰り返すのもいやになります。「学歴」などどうでもいいではないかと、ぼくは心底から思っている。今から150年前には、大学卒は一人もいなかったし、200年前には小学校卒さえいなかった。ぼくたちの社会の歴史を見ても、学校のなかった時代がほとんどで、この百年そこそこの間にようやく誕生した「学歴」ばかりを後生大事にする必要は何処にもないと考えるのですが、如何ですか。人間(性)・人物を見るにも、それなりの「眼力」「観察力」が求められる。それはなかなか大変な能力ですから、多くの人は「学歴」を、その人そのものだと勝手に見なしているのでしょう。旧帝国大学卒業生が政・官・財界に腐るほどいます。この国が今あるような情けない状況に落ち込んでいるのは誰のおかげか知りませんが、学歴がモノをいう時代こそが、ひとりの人間の「本当の実力」が見損なわれている時代でもあるでしょう。

 「木を見て森を見ず」とは、言うまでもなく「小さいことに心を奪われて、全体を見通さないことのたとえ」(デジタル大辞泉)目につきやすいものに飛びつくのは、いろいろな意味で考えものですよ、という教えなんですな。

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公職選挙法第235条(虚偽事項の公表罪)当選を得又は得させる目的をもつて公職の候補者若しくは公職の候補者となろうとする者の身分、職業若しくは経歴、その者の政党その他の団体への所属、その者に係る候補者届出政党の候補者の届出、その者に係る参議院名簿届出政党等の届出又はその者に対する人若しくは政党その他の団体の推薦若しくは支持に関し虚偽の事項を公にした者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。2当選を得させない目的をもつて公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者に関し虚偽の事項を公にし、又は事実をゆがめて公にした者は、四年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。

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*追記 伊藤市長は明らかに公職選挙法に違反していますから、即刻辞職すべきです。つべこべ言わないで辞めるべし。出るならもう一度立候補すればいいし、当選したら、それもまた一つの有権者の意向(民意)ですから、是とすべきですね。兵庫県知事の先例もあるし、今わの際にある「自民党政治」も、「森を見ないで、木を見る」ことしなかった有権者の選択だったし、半世紀もこの繰り返しでしたから、結論から言うなら、この社会の有権者は相当に「騙されたがり」「木ばかり見る派」であることが証明されるでしょう。

 今回の参議院選挙もまったく「木ばかり派」の圧倒的勝利でした。何度でも、有権者は間違えるし、いったいどこで気が付くのでしょうか。選んだ有権者(ぼくも其の一人)が馬鹿なのか、選ばれた候補者が馬鹿なのか。どっちもどっち、ですね。

 「昭和ブルース」:「♬ うまれた時が悪いのか それとも俺がわるいのか ♩ 何もしないで生きてゆくなら それはたやすいことだけど♫」(作詞:山上路夫  作曲:佐藤勝  発売:1973年) 

(「昭和ブルース」天地茂=https://www.youtube.com/watch?v=86_YCa4UUxI

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三尺去って師の影を踏まず

 学校が存在している限り、教師の児童・生徒への性犯罪は続きます。根絶するための対策や方法はもちろん必要ですし、やり続けなければならないでしょうが、性犯罪を根絶やしにすることはできないでしょう。だから、どんな対策や方法を考えても無駄だというのではない。不適切な比較ですが、それは「飲酒運転」による事故と、それを撲滅するための方法(違反者に対する厳罰化)は、まるで「鼬(いたち)ごっこ」(「同じ「対策」の繰り返しで、犯罪を防ぐことはできないという意味」)、これをらは相似ているように思われます。「酒を売らない」とか「スマホ」を禁じるとか。それでも犯罪を犯す輩は絶えないでしょう。

 学校という「空間」には有無を言わせない、いくつもの「神話」(「闇」「謎」と言い換えてもいい)があるというのがぼくの持論。その第一は、教師生善説。教師自身は言うまでもなく、親も子どもも、それを無防備に信じてしまう。「先生は偉い」「先生は賢い」「先生は善人」などというのは、ぼくの経験からすれば、無根拠・無証拠で、たった一言、「教師も、弱い人間である」と言うだけで、「偉い」「賢い」「善人」というのは人によりけりであり、同じ人間でも時と場合により、変節するというべきで、その事実を子どもはしっかりと知っておくべきだと、ぼくは長年言い続けてきました。

 「学校にあまり近づきすぎないこと」「油断していると餌食になるよ」と。また「教師に対しては、どこかで不信の念を持つ必要がある」ということも。教師(教員)に対する印象(イメージ)はそれぞれが持っているでしょうから、いい・悪いは当然のようにある。ぼく自身は学校に対しても一貫して不信の念を絶やさなかったから、教師聖職論とは無縁でした。教師と雖(いえど)も、嘘もつけば、暴力的になることもある。「それでいいのだ」というつもりはないけれど、仮面を被るよりはまだましだという意見は持っていた。

【小社会】味方方も裏切る世界 人気スパイ映画「ミッション・インポッシブル」の最新作が劇場公開されている。1996年に始まったシリーズも8作目。毎回、スリル満点で、時に味方にも裏切られる世界で派手なアクションが繰り広げられる。便利な道具の登場もスパイ映画ならではだろう。❖2011年公開の4作目に登場したコンタクトレンズは印象的だった。超薄型カメラが埋め込まれていて、連続でまばたきすると、見たものを撮影し、画像として送信できる。❖創作の話かと思ったら、後に特許を出願したメーカーがあってたまげた。スマートフォンしかり、カメラの小型化、高性能化は想像以上の速さのようだ。しかも大手通販サイトでは「スパイカメラ」なる物が売られていて、「重要な瞬間を見逃さず、小さくて発見されにくい」と堂々うたう。悪用されて当然だろう。❖全国の学校で信じ難い盗撮事件が相次いでいる。きのうの本紙に巧妙化する手口が載っていた。更衣室のハンガーに仕込まれたカメラ。その穴の小ささにあぜんとさせられる。よほど注意しないと発見できないだろう。❖専門家は「教室や更衣室、トイレを徹底的に監視、管理する」必要性を説くが、その役割を担い、子どもたちを守る側の教員による犯行も後を絶たない。県内の教員も逮捕された。❖安心していたまさかの場所で、味方であるはずの人による裏切り。そんな世界は映画の中だけでよいのだが。(高知新聞・2025/07/28)

 自らの拙い経験からでしか口にできないことですが、教師にも好き嫌いがあるし、子どもをまったく平等に扱うことに困難を感じることもありました。それをあからさまに示すことは控えるのは当然で、だから、教師はストレスや精神的疲労をより強く感じたりするのでしょう。それと同じように、子ども(児童・生徒・学生)の側にも好き嫌いはありますから、そこには自ずからの「相性」という感情が入る余地はあります。それをむき出しにするのは無論禁じ手であって、互いが、表面的な印象だけで疎遠を認めるのではなく、そこにこそ、互いの「対話」「交流」というべき付き合いの必要があるのです。ぼくはその「交流(関係)」そのものを「教育」と呼んでいました。

 ここまで駄弁ってきて、さて「教師の性犯罪」にどう対処するか、ぼくに究極の一手があるはずもありません。たった一言だけを付け加えると、「学校というところは、ぼくたちが考えているほど、立派な場所(機関)ではない」ということを肝に銘じることです。「学校は楽しい」という人に出会う度に、ぼくは腰を抜かしていました。長く付き合える友人に出会えるとか、大人として尊敬に値する教師に遭遇するということはある。それは一面では奇蹟のようです。何百人という教師や同級生に出会っていても、その関係が付かず離れづ永続することは驚くほど少ないのを見てもわかるでしょう。

 繰り返します。學校に近づきすぎないこと、油断すれば「餌食」になるから。教師には不信の念を持っていた方がいいと思う。疑わないままだと、必ずと言っていいほど裏切られるから。つまり学校とは距離をおき、教師には、教師であるというだけで、全幅の信頼を置かないことです。特に「特殊カメラ」を持っているような教師にはけっして気を許さないこと、それしかないと思う。子どもたちよ、教師には気を許すな。「油断大敵」なんですね。学校は「信号機のない交差点」「信号機のない横断歩道」のようです。「念には念を」「注意一秒、怪我一生!」

 (こんなことを言っていますけれど、悪質教師は全体の万分の一、です。だから「教師を観たら犯罪者だと思え」と言いたいのではなく、教師だからと不用意に「信じる」という愚を犯さないようにというだけ、それがぼくの伝えたいことです)

●さんじゃく【三尺】=去(さ)って[=下(さ)がって]師(し)の影(かげ)を踏(ふ)まず= ( 弟子が先師に随行するとき、あまり近づくことは礼を失するので、三尺うしろに離れて従うというところから ) 弟子は師を尊敬して礼儀を失わないようにしなければならないことのいましめ。七尺去って師の影を踏まず。[初出の実例]「三尺さって師の影をふまず」(出典:北条氏直時代諺留(1599頃))(精選版日本国語大辞典)

*註 辞書の解釈(説明)はその通りですが、はるか昔の夢物語。今では「あまり教師に近づいては危ない」というのが正解ですね。

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「徒然に日乗」(802~808)

〇2025/07/27(日)何日目だろうか、猛暑日の日数は。本日も猛烈な暑さになるであろう▶昼前に猫缶購入のためにあすみが丘へ。ほぼ変化なく、いつも通りの缶詰等を購入してきた。さいわいなことに、猫たちは極度に食欲が落ちることはなさそうだ。少し多めに缶詰とおやつ的なものを合わせて1.7万円余。ほぼ1週間分の食餌代金。この他には乾燥食品(ドライフード)も別の店で定期的に購入。食事代は月単位でかなりの金額になるだろう▶帰宅後、相変わらずの灼熱続きで、外出作業は中止。外に立つだけで、頭が重く、痛くなる▶首相辞任問題は特定のマスメディアと与党のある派閥の連携作業であったことは明白。首相辞任運動が高まれば、その分、不思議でもなんでもないが、「辞めるな」「踏ん張れ」という声が永田町の内外で大きくなる。当人が「辞任する」と言わない限りは首相の椅子は守れる▶米国大統領の醜聞はいよいよ深刻の度を深めているように見える。中間選挙も近いが、さて、帰趨はどうなるか。(808)

〇2025/07/26(土)7月の猛暑日は、本日までに19回だったという。さらにまだしばらく猛暑・酷暑は続くらしい。三個の台風もそれぞれが列島には近づかない模様(現段階では)。もちろん来てほしくはないが、農作物や生命体の健康のためにも少しは気温が下がり、降雨が欲しいところ。農作物の高温障害が各地で出ており、更に稲の穂を食いものにするカメムシの発生も報告されている。文字通り「災害級の猛暑・酷暑」だ。天気予報の数字を見るだけで、気分が萎れそうになるほど▶午後に、一時間ほどかけて庭の植木に水遣り。地面そのものが熱せられているので、熱せられたフライパンに水を入れるようなもので、ムッとするような暑い温水が弾けるようだ。少々撒いただけでは、それこそ「焼け石に水」というもの。このところ、まとまっての除草作業が中断されているので、たくさんの草類はさらに成長している▶米大統領の友人の富豪のスキャンダルに大統領の名前が屡々出てくるという件で、アメリカのメディアは大きく報じている。人身売買・少女売春の組織者であり、実践者だったE氏(収監中、獄中で自死)と大統領は30年以上に及ぶ友人同士だったとされる。この問題の全貌が明らかにされるのだろうか。その関係文書中にはクリントン元大統領の名前も出てくるという。彼にも、大統領任期中に大きな醜聞が起ったことがある(807)

〇2025/07/25(金)ただ今、夜10時。室温30.1℃、湿度69%。本日も実に暑い一日だった。終日室内は30℃超だった。屋外は猛暑(灼熱)日の状態。そして、南海上には三つの台風が同時発生している。劣島への影響がどう出るか▶生命保険の切り替えのために保険会社に出向く。茂原駅すぐそば▶日米関税の合意内容が明らかにされていないままで、合意したという。その際に両国の合意文書が書かれていなかったというのは驚き。いかなる交渉をしてきたのだろうか。まともな国同士の交渉とはとても思えない代物というべき▶「石破首相退陣へ」という報道を、号外含めて連日報じていたのが読売と毎日。その内容が事実に基づかなかったのは明らか。ある評者の報告では、「希望的観測記事を書いた記者」は辞表をしたためたという毎日新聞社内の情報があったほど。「語るに落ちた話」とはこのこと。(806)

〇2025/07/24(木)ただ今、夜9時。室温30.8℃(古くなった扇風機を回していて、この室温)、湿度68%。北海道の北見市などは39℃直前だそうで、数日にわたって、信じられない高温が続いている。「北海道が平年を大きく上回る暑さとなっている理由について、気象庁は、次の3つの要因が重なっていると説明しています。1. 中国大陸の異常な高温2. 太平洋高気圧の張り出し3. チベット高気圧の張り出し/平年のこの時期、北海道は冷たく湿った空気を持つ「オホーツク海高気圧」に覆われることが多くなりますが、現在は「オホーツク海高気圧」が不明瞭になっていて、太平洋高気圧が北海道付近まで張り出しています。/さらに、中国大陸の東北部では6月から平年を大きく上回る異常な高温が続いています」(NHK・2025年7月22日)普段は25℃を超えることがない地域の気温が38℃超であるというから、どれくらい異常気象かがわかろうというもの。エアコンのない家庭が多く、異常高温で虫の息だそう▶午後4時過ぎから裏庭の除草を少しばかり。ナイロンコードを使った作業で、やや機械の操作がわかりかけてきたようだが、もうちょっと、というところで「ガス欠」▶日米関税交渉が(一時的)決着と言うが、なんという結果を生んだのか。まったくの「言い値」、これを交渉と言っていいのだろうか。明かされている以外にも驚くべき内容があるらしい。ひどすぎる。急転直下の決着に見えたのは、アメリカ側の事情と、それに乗った日本側の計算が合致してのこと。どちらも自らの地位保全のために「売国行為」だと思う。(805)

〇2025/07/23(水)ただ今、午後9時。室温30.4℃、湿度66%▶もう何日続いているのか、猛暑日、いや酷暑日が。暑さが体に巻き付いてくる気がする。うっかり外にでも出ようものなら、即座に昏倒しそうになる。昨年や一昨年がどうだったか覚えていないというか、とにかく今夏が最も暑い夏という実感だけが鋭敏になっている▶お昼前から午後2時前まで仮眠。あまりの蒸し暑さに目が覚める。体の疲れは少し取れてきたように感じる▶Sさんにメール返信▶毎日の必需品(パンと牛乳など)を購入するために茂原まで。酷暑のせいか、店内は混雑してはいなかった。天気予報によると、まだまだこの酷暑状態は続くという▶お昼前だったか、日米関税交渉が妥結したという報道。25%が15%に下げられたという、加えて、米国産米の量的増加が決まったという。その他諸々の要求をのんだらしい。日本側がかなり譲歩した内容ではなかったか。こんな卑屈なことばかりしているから、何時まで経っても、属国扱いをされるのだと思う。(元首相たちとの)四者会談の前に解決したというのも「八百長」の匂いがする。政権延命とは無関係とは考えられないし、もしそうだとすると、関係する輩たちは骨の髄まで腐っている連中と言わねばならない。もちろん、米国には大統領の目も当てられない「醜聞」に浮足立っていること、早期妥結の理畏友だろう。(804)

〇2025/07/22(火)きわめて高温多湿の一日だった。終日自宅内にとどまる。お昼前後、2時間ほども仮眠をとっていた。体が痛くなるような暑さの中、何気なく外に立っているだけでも極めて危険な事態を招くと思われる▶昼過ぎ、京都の寺から郵便物があり、年間管理費の送金依頼があった。昨年は要求されなかったのはなぜか、理由は書かれていなかったのはなぜか。2年分をまとめて支払うような要請になっていた。その管理費もまた値上げ、7000円が9000円になったという。3割の値上げ。「地獄の沙汰も金次第」か。小生は、お墓はいらない派だ▶参議院選挙後の「政局」について現場取材のエキスパート、ある新聞記者の取材内容を興味深く聴いた。政権与党では連立の枠組みの変更説、政権維持を断念し下野する勢力が一定数いるという話、現首相が続投でかなり頑張る説等、肝心の政治課題を等閑視、政局に現(うつつ)を抜かす現実が明らかになったように思う。ますます国は沈んでいくばかり。(803)

〇2025/07/21(月)本日は「海の日」というらしい。「海の日は、1995年(平成7年)に制定されて1996年(平成8年)から施行された日本の国民の祝日である。制定当初は7月20日であったが、2003年(平成15年)に改正された祝日法のハッピーマンデー制度により、7月の第3月曜日となったが、従来の7月20日がこれにあたる年もあり、ハッピーマンデー制度の適用後では2009年(平成21年)が最初となった」(Wikipedia)▶朝から猛烈な暑さ。午前中に猫缶購入のためにあすみが丘へ。連休最終日だったせいか、かなり混雑していた▶帰宅後、初めて昨日の参院選の結果を知る。おおよそは想定していた範囲内で、おそらくこの先、政変や政局という点ではガタガタするだろうが、そうでなくとも、これまででも何かと理由を見つけてはガタつく(権力闘争)のが斯界の常だったから、ぼくには驚きはない。現首相は自ら辞めると言い出さない限りは「続投」に決まりだが、さてどう出るか。この国では「政争」などできる余裕はないが、それでもやるだろうというあきらめもある。大掛かりな「合従連衡」まで進むのだろうか▶宿題として残り続けている日米関税交渉の行方はどうなるのか▶ただ今、午後9時40分。室温30.1℃、湿度71%。個人的な体感として、本日は今夏のもっとも暑い一日ではなかったかと思う。遊び半分で、温度計を玄関前の踏み石の上に数分置いただけで、気温は50℃になった。とても室外での作業どころではない。改めて、「無理をするな」と、自らに言い聞かせる。(802)

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義理が廃ればこの世は闇だ、か?

◎ 週の初めに愚考する(八拾) ~ 米国では大変なスキャンダルが大統領を直撃しています。無敵の大統領、独裁を恣にしているかに思われた大統領が窮地に追い込まれている。そこを脱出するために、今のところ彼にはいかなる手段があるのか、容易に見出されていないように思われます。向かうところ敵なしに思われていた大統領の、この間のきわめて異様な政治パフォーマンスの背景には、おそらく「エプスタイン(註)」の亡霊がつきまとっていたとみなしたくなります。「亡霊」を攻撃することはできないし、それに拘れば、結局は自ら墓穴を掘ることになるでしょう。「掘れ、掘れ、もっと掘れ!」

 恐らく、一期、二期間を通して、このエプスタインスキャンダルは、あるいは大統領に致命的な打撃を与えるかもしれない。いや、例によって、あらゆる方面を抑えた彼の戦略が奏功し、窮地を免れると思われるかもしれません。でも、終身大統領を狙い、ノーベル平和賞を喉から手が出るほど欲しがっているのも、この若い時代(Bad Boy Days)の「過ち」を忘れ、帳消しにするためにはどうしても成し遂げなければならなかったのだと思えば、この「インチキ人物(cheat)」「マヤカシ男(deceiving man)」の仕掛けた、一世一代の「賭け(betting)」だったことが納得・理解できます。己(おのれ)の過去の罪悪・犯罪を隠蔽するために「大統領になった男」と、やがて記憶されるに違ないと思う。2015年の大統領選挙に手を挙げた時、、世間からは嘲笑され、彼はまったくの「泡沫候補(foam candidate)」そのものだった。大統領になって「仕返し」をしているつもりが、なんのことはない「仕返し」をされているのです。

 泡沫に過ぎなかった彼が大統領に指名されたのは、既成政治に飽き足りなかった大量の有権者の強い意志だったと言えます。それほどに、それまでの政治は一握りのエスタブリッシュのための政治に偏していた。彼ならそれを打破してくれるという儚い望みが、「最悪の選択」をしてしまったと、今なら言えるかもしれない。エプスタイン氏は収監中に「死亡」したとされます(2019年、大統領の第1期の任期中だった)。一説には「自殺」と見られているが、詳細は不明。このエプスタイン氏と大統領はおそらく30年以上もの長い期間、いわば「刎頚之友」だったとされる情報が今回暴かれたのだった。この一カ月、醜聞に関する米国の報道を見聞きしていて、痛感するのは、大統領の困惑ぶりと「すべては嘘(フェイク)」と断じる両極端の対応だったが、ここにきて、事態は動いているようにも見えます。(左写真の「中」は大統領の現婦人で、そもそもがエプスタイン氏からの紹介によったとされる)

 DとEは、お気に入りの「餌食」を共有していたとも報じられていました。まことの「兄弟」だったんですね。

 「ホワイトハウスは『フェイクニュースだ』として、この報道内容を否定している。トランプ氏とエプスティーン元被告の交流は前から知られていた。元被告の関連資料に名前が出てくることは、不正行為を犯したことの証拠にはならない。トランプ氏はこれまで、元被告の事件に絡み、不正行為に問われたことはない」(BBC)と、報道は抑制的だが、その先のX(隠されている事実)がいつ明るみに出るか、固唾を飲んで見守っているという雰囲気です。エプスタイン氏の「捕食」にあったとされる、当時未成年だった女性の告発も報道されています。また、エプスタイン氏の犯罪仲間とされるギレイン・マックスウェル氏(懲役20年の刑に服している)はすべてを知っているともいわれており、大統領は彼女に「恩赦」を与えるかと見られてもいる。取引、つまりは「口封じ」の為だとされる。イギリスでもフランスでもアメリカでもカナダでも日本でも、その他、至る所で救いがたい「捕食者(predator=a person who ruthlessly exploits others)」の犯罪が後を絶たない。

 ここで、ぼくが愚考一番、それも極めて長考に陥るのは「民主主義と選挙」問題です。大統領を選ぶのも国会議員を選ぶのも、有権者の直接投票。選びたいから選ぶ・投票するのでしょうが、その選挙の結果、選ばれた大統領や議員たちが、結果的には道義を破壊し、社会秩序を攪乱し、究極には、国の機能を毀損・衰退させてしまう、かかる弊害を除去する方法はないものかと、答えの出ない問題を考えあぐねている。よく考えると、実は有権者は候補者(人間)を選んでいるのではなく、候補者によって「有権者」が選ばれているのだという事実にぼくたちは気づく。「選ぶのは候補者」の側だったのだ。

 アメリカには3億を優に超える人々が住んでいる。この国には1億2千万人以上がいる。それらの人々が、なす術もなく、たった数人の独裁者と取り巻きに翻弄され、好き放題の言辞に弄ばれる、この事態は何だろうかと。少なくとも、国を売るような大統領との交渉で、自らの国が売られるという「白日夢(daydream)」をぼくたちは砂を噛む思いで見せられているし、自らも、意識しながら「悪夢」を見ているのだ。

(註)「ニューヨーク出身のエプスタイン氏は、名門私立学校で教師としての短期間のキャリアをスタートさせた。その後すぐに投資銀行に転身し、ベア・スターンズで勤務した後、1982年に自身の会社を設立した。/CNNの報道によると、エプスタイン氏が同社で手掛けた顧客らの資産は10億ドル(現在のレートで約1460億円)を超えていた。/裁判所の文書によると、90年代までにエプスタイン氏は複数の国々の不動産やマンションを所有。カリブ海に島まで持っていた。そして、世界で最も裕福かつ影響力のある人物たちとの親交を深めていた。/その中には、英アンドルー王子、ビル・クリントン元大統領、ドナルド・トランプ現大統領などが含まれていた。これらの人物は全員、不正行為を否定している。(⇙)

 エプスタイン氏の秘密の生活が初めて明るみに出たのは2005年、複数の未成年の少女による告発がきっかけだった。少女らは、金銭の見返りとしてパームビーチの同氏の邸宅でマッサージや性行為を要求されたと訴えた。数年後に公開された大陪審の証言には、当時40代だったエプスタイン氏が14歳の少女をレイプしたという内容も含まれていた。/エプスタイン氏は州の売春罪で13カ月の禁錮刑に服し、性犯罪者として登録することでも合意。これによって連邦法に基づく訴追を免れた。後の司法省の調査で、この合意を監督した当時のアレックス・アコスタ連邦検事は、合意締結において「判断ミス」を犯したと認定された。アコスタ氏は、トランプ氏の大統領1期目の任期中に労働長官を務めた。/18年には、さらに数十人の女性がエプスタイン氏から性的虐待を受けたと訴えた。この報道を受けて、司法省はエプスタイン氏に対する新たな捜査を開始。同氏は1年も経たないうちにニューヨーク州で起訴された。罪状は未成年少女数十人に対する性的人身売買だった。連邦法上のこれらの訴追に対し、同氏は無罪を主張した。/19年8月、エプスタイン氏はニューヨーク市メトロポリタン矯正センターの居房内で意識不明の状態で見つかった。搬送先の病院で死亡を確認。自殺と断定された」(BBC・2025.07.10)(https://www.cnn.co.jp/usa/35235390.html

表紙を変え装丁を変え、旧套墨守だ

 「問題(表現の自由の尊重)」の重大さから、ぼくの性分には合わないが、何度でも、いうべきことを言う、書くべきことは書く。    (ヘッダー写真は「新聞労連が採択した参政党への抗議文の一部」)

 政治家や政党が記者会見を開くのは、当然の理由があるから。第一義として、自分や自分たちの主張を訴えたいからで、それ以外の理由はあってなきがごとし。ところが、最近の状況を見ていると、新聞・言論人という批判者、気に入らない記事を書くものを、会見の場から排除する、言い方を変えれば「気にいるやつら」ばかりしか認めないという、目に余る風潮が方々で見られます。唾棄すべき風潮である。なぜか。第一に、「●✖記者会(クラブ)」という同好会のような仲良しサークルが「会見」を主宰し、万般を取り仕切っているからというもの。第二に、会見への参加条件を主催者側が勝手に決め、時にはその条件を変えてでも、気に入らない記者を排除したいということ、第三に、以前にはそれほど見られなかった「フリー記者」の出現が、書きたいこと、聞きたいことを、誰彼に忖度しないで報じるということに対する恐れと軽侮、嫌悪の情を主催者たちが恣にし、それがゆえに、選り好みによって記者の排除をしている等々。

 今回は、新興政党(その実、個々の面々の大半が旧態依然とした保守や右翼教条に今風の関心を持っている人々。例えば「日本人ファースト」という排外主義の暴力性に惹かれるアンポンタンたち)が、ある新聞社の一記者を執拗にマークして、結局は会見場から理屈にもならない理屈で追い出したという暴挙でした。ほとんどの新聞やテレビ報道は触れないが、問題の政党は「極右」「国家主義」の色合いが濃く、「ファシストに右に倣え」で、社会の現体制を壊すこと、新たな「国家」を生み出したいという手合いでした。いかなる思想や心情を持っていても構わない、けれど、極端な排外主義を具体的に政治活動として推進したらどうなるか。あるいは「スパイ防止はぜひ成し遂げたい」というに至っては、思想や表現の自由そのものを否定することを意味する。ぼく個人としては「参✖党」は好まないし、デモクラシーの政治を進めるには百害あって一利なしだと思っている。好き嫌いで言うならそうですが、だからと言って、この党の存在を抹殺したいとは考えていない。残念なことだが、どんな政党であれ、選挙を通して党勢拡大が測られるなら、それは認めるほかないでしょう。

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*上掲2枚(左右)の写真は梅村みずほ氏。「梅村 みずほ (うめむら みずほ、1978年 (昭和53年9月10日 – ) は、日本の政治家、元フリーアナウンサー、タレント。参政党所属の参議院議員(2期)。/立命館大学文学部卒業後、JTB勤務や「桜 みずほ」名義でのタレント活動を経て、2019年に日本維新の会公認で参議院議員に初当選した。2022年には日本維新の会代表選挙に立候補した。国会では法務委員などに所属。2023年、名古屋入国者収容施設でのウィシュマ・サンダマリア死亡問題に関する発言(*)が問題視され、法務委員会を解任、維新から6か月の党員資格停止処分を受けた。2025年、維新が実施した参院選大阪選挙区の予備選挙で落選し、公認を得られなかったことから同年4月に離党。同年6月末に参政党へ入党し、比例代表候補として参院選に立候補した。/母親がエホバの証人に入信したことで家庭崩壊を経験し、宗教2世問題問題の救済を訴えている」

*ウィシュマさん死亡事件を巡る発言 2023年5月12日、出入国管理及び難民認定法改正案の審議で梅村は、出入国在留管理局に収容中の女性が亡くなったウィシュマさん死亡事件を例に挙げ、「資料と映像を総合的に見ると、よかれと思った支援者の一言が、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながったおそれも否定できない」との持論を主張。「支援者の助言は、かえって収容者にとって見なければよかった夢、すがってはいけない『わら』になる可能性もある」とも述べ、議場からは発言を問題視する声が上がり一時騒然となった(Wikipedia)

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 今回の一件は、以下に「カナコロ」の報じているところによれば、事の性質からして、黙認も関心もよくない問題であることを指摘しておきます。「彼らは気に入らない記者を排除し、自分たちに従う者を許可して質問させる。権力の側は権力を振りかざし、思うままに世の中をつくり変えてしまう。ファシズムの第一歩だ」と、件(くだん)の記者は述べられている。悲しいかな、同じ会場に「そうだ、その通り」と当該記者を支援する人々がいなかった。

 「大袈裟な」と言う莫れ。小石が落ち始めてから大きな地滑りは起る。「沢や井戸の水が濁る。地面にひび割れができる。斜面から水がふき出す。家や擁壁に亀裂が入る。家や擁壁、樹木や電柱が傾く」(国土交通省)現に今、この国の政界という地域に大きな亀裂は走りつつある、その一萌芽が、この「旧套墨守(きゅうとうぼくしゅ)」を党是に、新しい衣装を羽織っている「参✖党」の言辞にはっきりと認められます。核武装やスパイ防止法制定、果ては徴兵制まで口に出しているのは、彼らや彼女らの専売ではなく、そういう旧体制への復帰(旧慣復古)を求める「大衆」が少なからずいるからでしょう。この党だけではなく、その横に列している「大衆迎合政党」の歴々もまた、古い外套を脱ぎ捨て新しい衣装を着てい入るが、心身は古色蒼然としたまま。「国家主義」「ポピュリズム」「排他主義」という古い生地で仕立て上げられたまやかしの着衣に惑わされてはならないでしょう。。

 それはともかく、会見場から排除された記者は語ります。「今、私や私たちが直面しているのは権力による言論統制だ」「私は参院選の公示日から今朝まで参政党を批判する記事を17本書いてきた。記事で書かれたように参政党はうそつきの差別排外主義で極右だと会見の場で言われたくなかったのだ」いかにも気に障る、看過できない存在に映っていたことかと思う。この新出来政党の中にはウルトラ右翼もどき人たちもいて(嘗ては街宣車に載っていたかもしれない)、刺青を隠さないままの強面ぶりをは発揮して、暴力によってでも、「反対・批判」を許さない意図を感じます。「なぜヘイトを止めなければいけないか。ヘイトの先に戦争があるからだ。80年前、アジアの人たちを人とも思わず侵略、殺戮(さつりく)した挙げ句、私たちの社会は破滅を迎えた。お先棒を担いだのがわれわれメディアだ」と、I記者は続けられるが、残念ながら、事態は、事メディアについていえば、80年前に逆戻りしている。「大政翼賛」への復帰に。政党・政治家の幾割かはもっと前に戻りたがっている。

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 この社会の最大のメディアを自認しているY新聞社が率先して「政局」に加担して現総理を辞めさせたがっています。それに迎合するかのように、M新聞もまた尻馬に載っている。「政権党のコップの争い」という事実を報じるのではなく、自らがコップの中に入って、身を粉にして、ある派閥の意向に加担している、悲しさを通り越して、笑ってしまう、噴飯ものの喜劇を白昼堂々と演じているのが現実です。デモクラシーを求める勢力にとって「前門の狼」も相手にせねばならぬが、「後門の虎」にも対峙しなければならない事態にあります。一人、「カナコロ」の心意気にぼくは動かされています。当該記者の孤立も排除も許さない、勇気あるメディアの奮闘を願いつつ、その隊列の末端に加わるつもりで、さらに駄文を書く。

 (現首相の「去就」というより、彼が今、取り続けるべき態度に関しては、昨年9月の総裁選出に際して、ぼくは消極的応援のつもりで駄文を草しました。今もそれは変わっていない。「自分から辞めるというな」「ジタバタするな」「やるべきをやるだけ」、とね。

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時代の正体 極右政党に抗う 参政党が神奈川新聞記者排除 「党の危険性明らかに」 新聞労連大会で訴え 極右政党の参政党(神谷宗幣代表)が批判報道を続ける神奈川新聞記者を定例会見から排除した問題で、同社の石橋学記者が24日、新聞労連の定期大会に登壇し、「党の横暴さや危険性がより明らかになった。これは極右と闘う報道の始まりだ。共に闘っていこう」と連帯を呼びかけた。/石橋記者は党が22日に参院議員会館で開いた会見に出席しようとしたが、党は「事前登録が必要」とうその説明をし退場させた。党の会見案内文に事前登録の要件はなく、登録せずに出席した他社の記者もいた。/石橋記者は「彼らは気に入らない記者を排除し、自分たちに従う者を許可して質問させる。権力の側は権力を振りかざし、思うままに世の中をつくり変えてしまう。ファシズムの第一歩だ」と党の危険性を指摘。/排除問題を知った琉球新報の記者が「あなたのような記者を孤立させてはいけない」と記事を翌23日に掲載したことや沖縄タイムスや朝日新聞なども報道したことに「連帯の大切さを感じた」と感謝を口にした。/今回の参院選で、党は全国全ての選挙区に候補者を擁立した。石橋記者は「『日本人ファースト』というヘイトスピーチが全国にばらまかれ、怖くて震えている外国ルーツのマイノリティーが各地にいる。メディアはそういう人たちの盾にならなければならない」と訴えた。(松島 佳子) (⇙)


ヘイトの先に戦争がある 石橋学記者の発言要旨は次の通り。/今、私や私たちが直面しているのは権力による言論統制だ。私は記者会見に出て参政党を批判する記事を書くつもりだった。その機会が奪われ、参政党がいかに批判される存在であるかを市民が知る権利も奪われた。この横暴をそのままにしておくのか、到底認められないと権力の座から退場させるのか、大きな岐路に立っている。/私は参院選の公示日から今朝まで参政党を批判する記事を17本書いてきた。記事で書かれたように参政党はうそつきの差別排外主義で極右だと会見の場で言われたくなかったのだ。「事前登録が必要」といううその理由を持ち出し、「取材させるかさせないかは私たちが決められる」と思い上がったことまで言い、本性をあらわにしてきた。/連帯の大切さを感じている。会見場で押し問答になっている私に加勢する記者は現れなかった。ファシズムの第一歩だと思った。権力者は権力をふりかざして記者を選別、分断し、都合の悪い言論を封じ込め、思うままに世の中をつくり変えてしまう。その始まりを見た気がした。(⇙)

しかし希望はある。事態を聞きつけた琉球新報がすかさず記事にしてくれた。これを許したら何が起こるかを、さすが沖縄の記者はよく知っている。「あなたのような記者を孤立させてはいけない」とも言ってくれた。本土との温度差に自身が孤立感を抱いているからこそ共闘してくれたのだ。その後も沖縄タイムス、朝日新聞、共同通信、東京新聞、TBSなどが取材をしてくれている。/何より連帯が必要なのは、参政党の候補者によりヘイトスピーチが全国にまき散らされたからだ。「日本人ファースト」の合唱に、声を潜め恐怖で震えているマイノリティーがあなたのまち、あなたの隣にいる。/なぜヘイトを止めなければいけないか。ヘイトの先に戦争があるからだ。80年前、アジアの人たちを人とも思わず侵略、殺戮(さつりく)した挙げ句、私たちの社会は破滅を迎えた。お先棒を担いだのがわれわれメディアだ。戦後はその反省を出発点にして今があるはずだ。/今こそその反省を力に、歴史も顧みない極右に立ち向かわなければならない。全国の報道機関でスクラムを組みマイノリティーの盾になる。記者の排除で参政党の危険性はより明らかになった。極右と闘う報道の始まりだ。共に闘っていこう。(神奈川新聞 | 2025年7月24日(木) 文中にある2枚の写真も)

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なぜ新聞はプレーヤーになりたいのか

 どうでもいいことですから、取り上げる必要もないのですが、大手メディアの幕切れ(臨終)直前の悪足搔きが過ぎると思ったので、ここに敢えて、でしゃばった新聞報道に対して、一矢を報いたくなった。参議院選挙の「大負け」の責任を廻って首相の退陣論が出てくるのは当然だし、まとも(正常)な感覚の持ち主なら、直ちに「自ら職を辞する」というでしょう。そうでないのは、もちろん、口説の徒ではあっても、まともな感覚の持ち主ではないからです。歴代総理経験者三人との会談を終えて、現総理は「私の進退については一切話には出なかった(註 嘘でしょ)」「一部新聞報道が出ているが、私はそんなことを言った事実はない」とわざわざ会見を開いて自分の「現在地」を話したにもかかわらず、「退陣」報道が号外も含めてデカデカと出た。その報道の骨子は「状況判断からすれば、さもありなん」と思われますが、肝心の首相本人への取材が一切なされていないにもかかわらず、「首相は辞める」と(憶測・希望的観測で)報じている不始末です。(ヘッダー写真は日テレNEWS NNN・2025/07/23)(https://news.ntv.co.jp/category/politics/253afd8e862741a69642109c4788d4b9

 いつも言うことですが、新聞社にも権力への距離に遠近はある。首相に近い関係を持っている社があれば、一日も早く辞めろと言わぬばかりの姿勢をあからさまにしている新聞社もあります。それはあっても構わないが、問題は、辞めさせたい一心で、新聞が「プレーヤーの一人」になって、政局に加担してまで、世論をミスリードしているという悍(おぞ)ましさです。「見上げたもんだよ、屋根屋の褌(ふんどし)」という、見苦しい一面を見せつけられているのです。新聞(オールドメディア)が終わったと世論は一致して判断する時代、「確かにな」と思わせる勇み足(誤報)、「禁じ手」ではなかったか。現状で、やがて現職総理は確実に辞めるでしょう。今日か明後日かの違いはあっても、遠からず辞任と見られるのは確実です。だからと言って、直接取材もしないで、人心を惑わせるような憶測記事を臆面もなく天下に晒すのは、新聞自身の社会的役割を否定している、自殺行為であると断言しておきたい。恥ずかしい限り。

 同じ穴の狢(むじな)だからというわけでもないでしょうが、テレビも盛んに「辞めろコール」を送り、退陣催促の「狼煙(のろし)」を挙げている。酷暑の加減で脳細胞がイカレタとしか言いようがないほどに「冷静さ」が微塵もないのは、情けないし、放送(報道)機関の限界をはるかに踏み越えていると思う。常に悪口雑言の限りで非難する近隣国の国営新聞・放送(権力の御用機関化した)に近似しているのはどんな事情からか。

 当たり前ですが、結果的には、いつか(遠からず)現総理は辞める、今日かもしれない、明日かもしれぬ。。それを一秒でも早く実現させたい、特ダネを取りたいと「嘘(裏を取らない)報道」を垂れ流していいわけもない。繰り返します、実に恥ずかしい限りです。希望的観測や憶測で記事を書く、番組を放送するというのは、報道の自由度最底辺国のすることですかね。(読売だけを非難しているのではない、「毎日」も似たような憶測記事を出している。両社は「励まし合って、誤報じゃなかった」ことを念じている風情だから、更に見苦しい。もっというなら、「わが社は、時の総理を辞めさせたのだ」と自らの力を誇示したいのだろう。まるで権力者たちの「提灯持ち」「お先棒担ぎ」ではないですか。

 日米関税交渉も急転直下の終了(馴れ合い)を迎えたが、その内容が判明すると、実際はさらに米国の言いなりに成り下がりますという「合意(決意)表明」だったと言えます。日本がますます崩壊する事態を促す要因になるでしょう。交渉相手国の大統領は「醜聞問題」で足元に火が付いた、その火元を消せるなら、どんなでたらめも辞さないという、大統領にとって決死の判断だったと思う。ぼくにとっては見たくも聞きたくもない、ヤクザな情報だと思うし、何とも言いようのない頽廃の極みのようで、実に嫌な時代にぼくたちは生きているのだ。

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 エプスティーン元被告の捜査資料にトランプ氏の名前と米紙報道 ホワイトハウスは強く反発 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは23日、性犯罪者として登録されていた資産家ジェフリー・エプスティーン元被告(故人)に関する司法省が保有する資料に、ドナルド・トランプ大統領の名前が出てくると、政府関係者の話として報じた。ホワイトハウスは強く反発している。一方、フロリダ州の連邦地裁は同日、司法省から出されていた、元被告の捜査に関する大陪審の資料の公開請求を退けた。/ウォール・ストリートによると、エプスティーン元被告の関連資料には、著名人ら数百人の名前に交じって、トランプ氏の名前も複数個所で出てくるという。/元被告の関連資料に名前が出てくることは、不正行為を犯したことの証拠にはならない。トランプ氏はこれまで、元被告の事件に絡み、不正行為に問われたことはない。/同紙によると、パム・ボンディ司法長官は2月、ホワイトハウスでの定例ブリーフィングで、元被告の関連ファイルには元被告と交流のあった多くの人に関する伝聞情報が含まれており、トランプ氏の名前も出てくると伝えていた。(写真「2000年2月に撮影された写真。左からトランプ氏、この5年後に同氏と結婚したメラニア氏、故エプスティーン元被告、マックスウェル受刑者」(以下略)(BBC・2025/07/24)(https://www.bbc.com/japanese/articles/c79q22gj1p8o

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ぼくは政治家程の「悪」は働かない

 どんな人でも、きっと誰かに「騙される」だろうし、逆に他人を「騙す」ことがあります。「今までに騙したことも、騙されたこともない」と断言できる人はいないし、仮にそう言い切れる人なら、直ちに「自分を騙す」ことになる。まるで、「嘘と坊主の頭はゆったことがない」という人みたいですね。「《「嘘を言う」と「頭を結(ゆ)う」を掛けた洒落
しゃれ
》これまで嘘をついたことがない」(デジタル大辞泉)意図して嘘をつく時もあれば、心ならずも、結果的には嘘をついたことになる、そんな場合が、生きていればしょっちゅうあるでしょう。ぼくも見事に騙されたこともあれば、騙してやろうと意識していなくて嘘をついたこともあると思う。思う、などと曖昧な言い方をしていますが、嘘をつきたくなかったが、心ならずも…、そんな意味です。

 今日、この社会で蔓延・流行中の「詐欺電話」も、不便な山中の「老人と猫たちホーム」にさえ何度もかかってきました。「2時間後に、使用中のこの電話が止まる」と言われて、「どうぞ、お好きなように」と電話を切ったこともある。怪しい会社(人物)からもかなりあります。しかし、「ぼくはあなたと話す暇はないので、悪しからず」と切る。再度かかってきたためしはない。拙宅は固定電話ですから、あまりややこしい話にはならないし、誰からかかって来たか、番号表示などはしていないので、ドキドキもハラハラもない、実に味気ない応答で終わっています。騙されたことは何度もあり、今思い出しても忌々しい気分になる。具体的に語ると差し障りがあるから話しませんが、ごく親しくしていた人間にものの見事に騙されたこともある。人間が未熟だった(他人を見る目がなかった)と済ましてはいるが、情けないことに「上辺(見かけ)」に騙されたのだったと思う。

【三山春秋】▼知人の携帯電話に高知県警の警察官を名乗る男から電話がかかってきたそうだ。番号の末尾は警察と同じ「0110」。男は「資金洗浄の捜査をしていてあなたが浮上した。話を聞きたい」と切り出した▼名前も住所も把握されていて気味が悪かったと知人は振り返る。「こちらまで来てほしい」との出頭要請も。身に覚えがないため、改めて警察署と部署、名前を聞き「折り返し連絡します」と早々に電話を切ったという▼遠方の警察をかたるのは無料通信アプリ「ライン」のビデオ通話へ誘導する手口なのだとか。「来られないなら、ラインでも構わない」と譲歩して安心させる。顔を見せて話すから、つい信用してしまうらしい▼画面上では名前を明記した警察手帳や逮捕状が示される。動揺しても不思議ではない。大概は無実を証明しようと必死になり、質問には正直に答えてしまうのだという。銀行名、預金残高、タンス預金額…。個人情報は筒抜けである▼本県でも被害が後を絶たない。手口は多様化、巧妙化していて、防止策を啓発してもすぐに新手が現れる。出口の見えぬ状況がもどかしい▼対策に限界がある以上、警戒心を最大の防御策とするしかない。はなから人を疑うのは本意ではないかもしれないが、仕方あるまい。怪しい電話はためらわず切る。特殊詐欺を防ぐ鉄則である。冒頭の知人の対応も参考にしてみてはどうだろう。(上毛新聞・2025/07/24)

 騙すより、騙される方がいい、とは言いませんけれど、現実の世界は「狐と狸」が住んでいるのですから、所詮は「騙し」「騙され」の攻防でもあります。「警察詐欺」とは言いますが、実際に警察が騙す話かもしれないではないですか。このところ、立て続けに発生している「有罪➡無罪」判決をみれば、誰もが納得するでしょう。警察や検察は権力を笠に着て、とんでもない「冤罪(えんざい)」を拵(こしら)えてきましたし、今もなお「権力(濫用)犯罪」は終わっていないでしょう。だから、世に騒がれる「詐欺」などというのは可愛いものというのではない。ぼくに言わせれば、「詐欺が詐欺を疑っている」という、ばかばかしいジョークのようにも思えてきます。「警察署からのお知らせ。警察を騙(かた)った詐欺が流行中。くれぐれも気を付けてください」と。

 それ以上に目に余るのは「政治家」の嘘で塗り固められた言辞でしょう。終わったばかりの参議院選挙でも、政治家的天性の資質はいかんなく破棄され、見事に「騙された有権者続出」ではなかったでしょうか。政権与党の大敗を理由に退陣を迫られている首相もまた、「嘘をつき通す」のに汗水垂らしています。これはここでいうべきではないでしょうが、日米関税交渉が急転直下の「妥結」というのも、いかにも嘘くさい。ここでもまた「売国」が日米双方で行われた形跡がありますが、どちらも「嘘を通している」のですから。石✖首相もまた「売国の徒」であって、(T大統領はもちろん)石✖首相も自らの地位維持のために国益を甚(いた)く損なったのです。事程左様に、国家規模の嘘なら許されて、日常茶飯事の「詐欺行為」は立派な犯罪とばかりに非難囂々(ひなんごうごう)では、事の大小が逆転していないか。

 小さな詐欺など許してやれ、というのではありません。小さいながらも「詐欺は詐欺」なら、大きい詐欺はもっともっと厳しく罰してくれなければ、均衡も公平も保たれないでしょうに。しかるに、政治権力には、いかな警察・検察権力も腰が引けているのも、歴史と伝統に基づくというのですから、開いた口がふさがりません。

 「手口は多様化、巧妙化していて、防止策を啓発してもすぐに新手が現れる。出口の見えぬ状況がもどかしい」と、コラム氏は思案投げ首の体ですが、この「警句」、何やら政治(家)の詐欺行為に向けて投げられているようにも見えてきますが。彼や彼女は税金を浪費して、「詐欺政治延命法」を案出しているのです。政治献金、裏金その他、数え上げれば切りのないほど有権者を騙し、国民を騙(かた)る危機的事態は、国も地方も選ぶところはありません。国政選挙にかかる国税は左右の図表通りです。これを民主主義に要する負担(授業料)だと思えば「安い」という人もいるでしょう。そうだろうかと思う気持ちがぼくにはある。何も学ぼうとしない輩に払うには、あまりにも高価すぎる授業料ではないか。何十年も前の「選挙法」を旧態依然として、いつまで墨守しているつもりでしょうが、そこにも見えざる政治家の顔が隠されているのです。詳しくは言わないが、現状で利益を得ている人が多いということの証明です。

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