
【小社会】クマからダニまで 自宅のある高知市郊外の住宅地で数年前から野生動物に出くわす頻度が増えてきた。夜、タヌキが平然とうろつき、警戒心が強いはずのハクビシンや野ウサギも見かける。🔷小型の動物なので、鉢合わせしても逃げ出すのは向こうだが、もし相手が大きかったらどうだろう。北海道や本州で人がクマに襲われる例が相次いでいる。先日も北海道の羅臼岳で登山者が死亡した。🔷身の危険は感じなくても近年、シカやイノシシ、サルなどによる山や畑の食害が拡大し、社会問題化している。動物と人はいにしえより多少の緊張関係はあったにせよ、持ちつ持たれつの関係であったはずなのだが。🔷専門家は「動物と人との親密な関係は、植物とともに、神を仲立ちとして、自然と文化をとりもつ重要な役割を果たしてきた」とする(長沢武著「動物民俗Ⅰ」)。その「親密な関係」が次第に損なわれつつあるのかもしれない。🔷これも余波だろうか。マダニが媒介する厄介なウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群」の年間累計患者数がことし、早くも過去最悪となった。しかも本県が全国最多というから穏やかではない。🔷吸血するマダニは「シカやイノシシ、野ウサギなどの野生動物が出没する環境に多く生息する」と国立健康危機管理研究機構。温暖化で繁殖しやすくなったともいわれる。いまや私たちは、大きなクマから小さなダニまでも敵に回してしまったのだろうか。(高知新聞・2025/08/21)
数日前に動物病院に行って驚いた。狭い院内の数か所に、「マダニ注意」の張り紙がペタペタと貼ってありました。「マダニ除(よ)けの処置をしていない犬や猫は診察しません」と(書いてはいなかったが)、いかにも言いたい書きぶりでした。連れて行った猫にはその数日前にマダニ駆除用の点滴液をつけておいたので、問題はなかったが。じつは、この数か月前に、三重県の獣医さんだったか、マダニに感染していた猫の手術をした際に、マダニが媒介するSFTSウィルスに感染し死亡というニュースがあったばかりでした。もちろんぼくも知っていたし、動物医の界隈では大きな話題になっていたことと思われます。

拙宅ではもう何十年も前から「保護(野良)猫」をたくさん育ててきましたし、もちろん動物病院にも常にかかわりを持ってきましたが、少なくとも5年ほど前まではこの「マダニ」に関する情報は一切なかったし、それへの対応も求められませんでした。詳細は省きますが、マダニ対策に、ほとんどの獣医が進めるのがドイツ製の「フロントライン(FRONTLINE)」です。そのほかにも諸種の薬品はありますが、これが「一番」というくらいに勧められました。ところが、実に高価で、月一回当てが処方の基準とされており、拙宅では猫の数が多いので、トータルでは約2万円近くかかります。費用はともかく、点滴しなければならないと、毎月、それこそ悪戦苦闘、なかなか触らせなくなったものもいくらもいるし、すっかり外で暮らして、食事だけを摂りに来るのもいくつかいる。これまでにも、あるいはマダニかと思われる虫に咬まれている猫が何匹かはいました。その時は見つけられたからよかったと思ったが、手を抜かないで「駆除剤」の処置をサボらないことだと強く思いました。「咬まれていた猫」には、当然点滴薬を処方しました。

面倒だからと放置もできないので、まことに厄介なことになっています。外に出ない犬や猫ならやや安心でしょうが、拙宅の猫たちは出入り自由にしているので、この点滴をしないわけにはいかないのです。もちろん上記の薬はマダニだけではなくノミなどの駆除にも有効だと言われています。自分では「保護猫」が趣味だとは思わないし、誰かが世話をしなければ仕方がないという思いで猫と暮らしていますので、それこそ、なにかと手がかかる。このところ喧嘩で怪我をすることも、いまのところなくなったし、これまでは何匹かが「蛇」に咬まれたのか、大きく腫れて心配したが、大事に至らなかった。昨日は、二、三匹がそろって、小さな蛇を「弄んでいた」ので、それを引き放して、野原に逃がしてやった。後で、あれは「ヤマカガシ」だと気が付いたが、もう見えなくなっていました。
森や林が多い分、多くの野生動物が棲息しています。時には敷地内に「侵入」しては庭を荒らすこともある。ほとんどはイノシシですが、キョンもいればハクビシンもいる。もちろんタヌキも先住民です。というわけで、野生動物と暮らしているようなものですが、それらが大半が「SFTSウイルス」の媒介をしていますし、自らが感染して死亡することもあるといいます。いずれにしても、根本的な解明がなされることを待望するばかり。

マダニに噛まれたら「付けたまま」皮膚科へ!致死率最大30%の感染症SFTSから身を守るために知っておきたい知識
感染者の10人に1人が死亡
マダニが媒介するSFTSの感染が拡大しています。感染エリアも拡大傾向にあり、昨年までは西日本エリアに感染者がほぼ集中していましたが、今年に入ってからは東日本エリアや北海道でも感染者が見つかっています。/じつはSFTSウイルスの存在が確認されたのはごく最近のことで、2011年に中国で発見されたのが最初です。ウイルス自体はそれ以前から存在していたと思われますが、それまではおそらく原因不明の風土病的な扱いだったのでしょう。近年、遺伝子解析の技術が進んだことでようやく謎の病の原因があきらかになったというわけです。/日本では2013年、山口県で国内初のSFTS感染例が報告されました。当初は致死率が30%以上にもなり世間を震撼させました。近年の致死率は10%前後を推移しているようですが、それでも年間100人以上が感染し、感染者の10人に1人程度は亡くなっているわけですから、命にかかわる怖い感染症であることに変わりはありません。
森や林だけでなく住宅街にも生息
まずはSFTSウイルスを媒介するマダニの生態について説明しておきましょう。/部屋の布団やソファの中に潜んでいる一般のダニ(イエダニ、ツメダニなど)とマダニを混同している人も多いようですが、別物です。/普通のダニは小さくてほぼ肉眼では見えないのに対して、マダニの成虫は3〜8ミリほどの大きさなので肉眼でも十分確認できます。またマダニは家の中ではなく、野山や草むら、田んぼのあぜ道など野外に生息していて、シカやイノシシなど野生動物の血液を吸って生きています。/都市部にはほとんど存在しないと考えられていたのですが、実際には住宅街や近所の公園にもマダニは生息しています。とくに近年はシカ、イノシシ、クマ、サルなどが山から住宅街に降りてくることも多くなり、子供たちの遊び場となっている自宅の庭や公園の草むらでマダニに噛まれるリスクも高まっています。(以下略)(dmenu・FNNプライムオンライン2025/08/16)(右写真も)

ネコ治療した獣医師死亡、マダニ感染症疑い 獣医師会が注意呼びかけ マダニを通じてウイルスが哺乳類に感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について、感染したネコの治療にあたっていた獣医師が死亡していたことが、わかった。獣医師も感染していた疑いがあるという。/関係者によると、亡くなったのは三重県内で動物病院を開業している獣医師。検査でSFTSと確認されたネコの入院治療にあたった後、5月に呼吸困難などSFTSの症状がみられ、病院に搬送。数日後に亡くなった。マダニにかまれた形跡はなかった。ほかの動物病院関係者や飼い主らに症状はないという。/日本獣医師会は三重県獣医師会からの報告を受けて事案を把握。6月12日付で、各都道府県の獣医師会に対し、診療時の留意事項などについて注意喚起するメールを送ったという。/SFTSは、森林や草むらのマダニが媒介する。マダニにかまれるほかに、感染したネコやイヌを通じてヒトに感染する。6~14日の潜伏期間の後、嘔吐(おうと)や下血、発熱が起きる。ヒトでの致死率は最大3割、ネコでは6割が死ぬとされる。
飼い主に感染するリスク 日本では2013年にヒトへの感染が初めて確認された。国立健康危機管理研究機構のまとめでは、25年4月末までに1071例の患者が報告され、117人が死亡した。21~24年は毎年100例以上、23年には過去最多の134例の患者報告があった。(以下略)(朝日新聞・2025/06/13)
コロナ感染症もいまだに発生中です。まだまだ人類にとって未知のウィルスが多く存在するという明らかな証拠ですが、この感染症はコロナよりも致死率が高いという情報が出るのですから、動物好きには穏やかならぬ事態です。SFTS感染症に対する研究にも、ぼくは大きな関心を持っているのですが、ようやく病原菌の正体がわかりそうだという報道もありました。そこから進んで、更に有効なワクチンの開発も進められていることだと期待はしています。「猫と暮らせば」いいことばかりではないということ、身命を賭して猫や犬と暮らす覚悟が必要ですね。(ただ今11時30分。室温32.1℃、湿度66%。少々疲れていたので、仮眠をとっていました。何事においても「老化」を知らされている)
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