臥龍山近くで赤ソバの花見頃 広島県北広島町 広島県北広島町八幡地区で、赤ソバの花が見頃を迎えている。住民グループが約4ヘクタールで栽培し、今月末ごろまで楽しめる。/臥龍山近くの畑では、直径1センチほどの愛らしい花が一面を赤や濃いピンク、白に染める。11日早朝には、朝焼けをバックに幻想的な雰囲気を醸し出していた。霧に包まれて映える様子や澄んだ青空との対比など、時間によってさまざまな光景を楽しめる。/地区内の11軒でつくる住民グループ「赤そばの里 八幡高原」が2015年から栽培。高木茂代表(69)は「今年は台風の被害もなく生育は順調」と手応えを口にする。/10月中旬に刈り取り、昨年並みの約1トンのソバの収穫を見込む。近くの芸北高原の自然館内の食堂では、昨年産の実を使ったそばを販売中。11月には新そばが味わえそうだ。(与倉康広)(中國新聞・2024/09/11)(ヘッダー写真も)

蕎麦再論。劣島各地に「そばの名産地」があります。それは何を示しているのでしょうか。北海道から沖縄まで、いたるところに「そば処」があるというのは、蕎麦が育つ環境は土地柄や土質を選ばない、むしろ荒れ地や痩せ地に名産地があると言ったほうがいいくらいに、手もかからず、年に二回は収穫が期待できる、そんなところから、「そばは何処でも名産地」ということの証明になっているのでしょう。
それでは、どうして蕎麦が「常食」にならなかったのか。いくつかの理由があるでしょうが、やはり稲畑耕作の普及が、そしてやがて「敷島の稲穂」がこの国を表す象徴として持て囃されてきたからでしょう。加えて、食に供するまでの手間暇は、米に比べて格段に面倒でした。しかるに、その一方で蕎麦は、米や他の食糧の不作や凶作を克服(補填)する重要な食料として、常に準備されてきたのも事実です。

今夏の異様な熱波・酷暑の中で、ぼくは改めて「蕎麦」の効用・栄養価などについて、每日のように考えてきました。もう一ヶ月以上、每日夕食は夫婦で「笊蕎麦(ざるそば)」です。一昔前よりも、品質の良い蕎麦(蕎麦切り)が市販されるようになりました。また、各地の名店がオンラインで「生蕎麦」の通販も行っています。米を食わなくなった人間(小生)の「主食」になりそうな蕎麦についての、愚にもつかない「そば考」ではあります。
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● そば(蕎麦)= そば粉を主原料にした食品。一般にはそば粉を水でこねて薄く伸ばし、細く切った麺(めん)(そば切り)をさす。ソバは中国が原産地で、朝鮮半島を経て日本へ渡来し、各地で栽培されるようになった。渡来の時期は古く、縄文晩期ともいわれる。現在では世界中で広く栽培されている。ヨーロッパへの伝来は14世紀以降で、パンなどにそばの粉を混ぜて用いられた。日本では奈良時代すでにそばが用いられていたことが記録にみえる。『続日本紀(しょくにほんぎ)』養老(ようろう)6年(722)条に、夏、干魃(かんばつ)で大飢饉(ききん)になったため、晩禾(ばんか)(晩稲)や大小麦とともにソバを植えることを命じた、とあるのがそれである。また、『続日本後紀(しょくにほんこうき)』承和(じょうわ)6年(839)条にも、非常の作物としてソバを植えるようにとの命が出たとあり、ソバは古くから救荒として栽培されていた。日本におけるソバの最初の栽培地は滋賀県の伊吹山付近といわれ、ここから順次東へ広がった。そして、岐阜、長野、山梨の各県などで栽培が盛んになり、今日では信州が名産地として有名である。このほか、各地に数多くのソバの産地があり、土地の名を冠したものが食べられているが、五穀のように常食はしていなかったようである。そばは粒状のむきそば、およびそば粉が食用として用いられる。(日本大百科全書ニッポニカ)

● そば= 《栄養と働き》そばには5月中旬から6月中旬にかけて種が蒔かれる夏そばと、7月中旬から9月上旬に蒔(ま)かれる秋そばとがあります。新そばといわれるのは、秋そばのことで、香り、味ともに夏そばに勝っています。/非常に丈夫な作物で、やせ地や寒冷地でもよく生育し、しかも50~70日と短期間に収穫できる利点があります。そのため、飢饉(ききん)に備える作物として、古くから重要視されていました。(⤵️)

栄養成分としての働き 栄養的には、他の穀類には少ないアミノ酸のリジンやトリプトファンが多く、たんぱく質の栄養価が高いのが特色です。コレステロールを排出してくれる食物繊維も豊富なので、便秘(べんぴ)改善や動脈硬化予防に有効です。/そばには毛細血管を強くするルチンが含まれているのも大きな特色です。ルチンはそばの実の殻(から)に多く含まれている栄養素で、フラボノイドの一種。欧米では薬として用いられているといいます。/その働きとしては、毛細血管を強化するほか、血圧降下作用、膵臓(すいぞう)機能の活性化、また記憶細胞の保護や活性化にも関係しているといわれています。その結果、心臓病や脳血管障害の予防、糖尿病の予防と抑制、記憶力の向上などに有用です。/最近では、そばに含まれるたんぱく質が体脂肪の蓄積を抑える働きをすることがわかっています。/ルチンの働きとそばたんぱくの働きで、動脈硬化予防に強い効果を発揮する食品といえます。(⤵️)

《調理のポイント》 そばは麺(めん)として食べるのが一般的です。もりそばやかけそば、また、ゆでた麺をのり巻きにしたそば巻きなど、くふうしだいでいろいろと利用できます。/そばを食べる際に注目したいのは、薬味の存在。薬味はそばの効能を引きだす役割もになっているのです。たとえば、刻んだネギは、アリシンという物質を含んでいるので、そばのビタミンB1の吸収を高め、疲労回復、冷え症などに効果を発揮します。/ワサビは辛み成分のシニグリンが代謝を高め、冷えを改善するので、体を冷やす食品といわれるそばとの組み合わせは理にかなっています。/また、ルチンやビタミンB群は水に溶けやすいので、ゆでると、ゆで汁の中に溶けでてしまいます。ゆでた汁は、捨てずにそば湯として飲みましょう。このとき、つけそばの汁に入れて飲むときは、食塩のとりすぎにならないよう、十分注意してください。/また、そばがきにすれば、成分を丸ごととることができます。ダイコンおろし、ワサビ、ノリ、ゴマをそえて、そばつゆをかけて食べます。(食の医学館)

そばが健康やダイエットに効果的な食品ということをご存じですか?/そばは、ルチンをはじめとしてビタミンB群やミネラルが豊富に含んでいる体に良い食品です。/また、白米と比較をすると、カロリーが低く、タンパク質を豊富に含んでいる食材です。/カロリーや炭水化物も量も少なく、太りやすさを示す指標にもなるGI値は54となっていて、白米の84と比較すると低い数字となっています。このことから、そばは、ダイエットに向いている食材ともいうことが出来ます。(以下略)(「和食の旨味」参照:https://www.kobayashi-foods.co.jp/washoku-no-umami/soba-nutrition)
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米の飯を食べなくなったのは、お酒を飲みだしてから。もう半世紀近くになるでしょうか。もちろん、酒を飲んだら、同時にご飯は食べないという意味で、朝飯には米飯をという習慣は、しばらくはありましたから、まったく米なしの生活を一貫して来たのではありません。しかし、ここ十年ほどは朝はパン食(小麦)、夜は米抜き(酒抜き)で、おかずだけ。そして、夫婦でノンアル(350㎎)ヒト缶、時には飲み切れないことも。そして、今夏の酷暑に体力を消耗しつくして、ようやく始めたのが蕎麦食でした。もともと、蕎麦が大好きだった。昔から、酒の友に、そんなことでした。従来から、市販の蕎麦(そば切り・乾麺)は時々は購入はしていましたが、口には合わなかった。だから常食にはならなかったのでした。いろいろと試してはいたのです。

今夏の異様な暑さに、ぼく自身が「穀類の華」とも評価している蕎麦、一体どれくらいのもの(品種か・品揃え)があって、どの程度食味に満足できるか、それこそ時間をかけながら、毎夕試食を重ねてきたのです。「これだ!」という決定版があったとはいいません。でも何種類か、市販商品でも十分に美味しいと言えそうなものに巡り会えた。まだ探求中ですが、これなら、常食に叶うだろうと考えているところまで来ました。もちろん、今のところは「乾麺」です。それでも、米飯よりはカロリーはやや落ちますが、その他の栄養価では遜色ないどころか、大いに推奨に値する食物だということは以前から知られていた。細かいことは省きますが、蕎麦は穀物であり、ある時期のある地域の人々は常食していた歴史もある。ぼくは、毎晩のように、自分で茹でて(「そば湯」も取れる)、好みの硬さにして食している。まるで「カップラーメン」ほどの手軽さですよ。

年老いたせいもあり、血圧が高く、血管の衰えがかなり進んでいると思う。蕎麦には、他の穀物にはないルチン(rutin)が含まれている。(「フラボノイドの配糖体。淡黄色の粉末。ソバ・エンジュなど広く植物中に存在。毛細血管の透過性を軽減する作用があり、血管補強薬として用いる。ビタミンP」デジタル大辞泉)その他、諸々の栄養価が、老化に伴い、必然的に衰退し、衰弱した体質・体力を改善してくれるかも知れない。何より、太らない(肥満防止)ためには格好の食物です。また食物繊維がふんだんにあるので腸の健康を保つには勝れているし、ビタミンB1・B2なども多く含有されているので、疲労回復や脂質の代謝には必要な栄養素には事欠かないのであります。また「笊蕎麦」には体を冷やす効果もあると言いますから、酷暑の砌(みぎり)、ぼくには最適の食材だと思えてきます。
もちろん、いいことずくめというわけには行かないが、米よりは、むしろ常食に向いているのではないかとさえ考えているのです。まるで縄文人(当時は米を食っていたかどうか)になったような気で、都会の喧騒や混乱から逃れてきた人間にはお誂えむきの食材かもしれないと思っている。現下の米不足や米価高騰の折りだから、ぜひ蕎麦をというのではありません。ぼくの好みに合っているから、それだけの理由で蕎麦を選んでいるだけ。しかも、結果的にはいろいろな健康上の効果が期待できるなら、食卓に載せない手はないでしょう。最近気が付いたのですが、猫がそばを食べるんですね。特に「ざるそば」が好みのよう、なにせ好物の海苔がついていますから。

「GI値とは食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったものです。/GI値が高い食品は急激に血糖値を上げます。反対に低い食品は血糖値を上げにくいのです/急に血糖値が上がると、インスリンが分泌され血糖値を下げようとします。そうするとすぐにお腹が空いてしまい、間食をしやすくなってしまうのです。反対に低い食品は腹持ちが良く、満腹感が長く持続されるのです。このことから、GI値が低い食品ほど太りにくいと言われています」(前出「和食の旨味」)
今日の常識からすれば、蕎麦は穀物の仲間には入れられていません。不当な扱いだと、ぼくには思われます。蕎麦は土地を選ばず、栽培期間は短く、多くは年に二回(春蒔き・秋蒔き)の収穫が期待されます。大昔から、そのために蕎麦は「救荒食物」として、飢饉や大災害などの機会に、この島社会の生命をつなぐのに大きな役割を果たしてきました。穀物の仲間であろうがなかろうが、栄養価が高く、常食にも適しているとするなら、それに食指が動かないほうがどうかしていますね。
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● 穀物(こくもつ)= 子実を収穫するために栽培される一年生または二年生草本作物、およびその子実(穀実)の総称。穀物は主食あるいはその代用とされ、主食とするものを主穀、そのほかのものを雑穀とよぶ。最近は食用のほかに、デンプンや油をとったり、アルコール原料など加工原料としての用途も増え、また家畜などの飼料としての用途も多い。穀実の特徴は貯蔵性に優れ、物理的衝撃に強く、長距離の輸送が容易なことである。また穀物は農業機械による大規模栽培に適し、そのため生産費を安く大量生産できるなどの特長もある。/イネ科の穀物を禾穀(かこく)類とよび、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、トウモロコシ、モロコシ、アワ、ヒエ、キビ、テフその他が含まれる。マメ科の穀物は菽穀(しゅくこく)類とよび、ダイズ、アズキ、リョクトウ、インゲンマメ、ササゲ、ラッカセイ、エンドウその他がある。そのほかタデ科のソバ、アカザ科のキノア、ヒユ科のセンニンコクなどがある。(日本大百科全書ニッポニカ)
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