Stupidity can only be cured by death.

 素粒子
 
 手塚治虫の「火の鳥」が好き。その輪廻(りんね)思想の影響か、今も虫を殺せない。首相がXに投稿した。戦争体験を色濃く映す手塚作品。「戦争を反省なんかしていない」なんて言える愛読者がいるとは。
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 「もう二度と、戦争なんか起こすまい(中略)あの時代、生き延びた人々は、だれだってそういう感慨をもった」。手塚の言葉だ。
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 虫も殺せないと書けば、人を殺せる兵器は輸出するのに、と突っ込まれるのは目に見えている。それでも書くのは異論を気にしていないのか、想像力に欠けるのか。(朝日新聞・2026/08/24)

 ある時代までは、この国を代表する新聞社だった「朝日」と「毎日」。今も社名も新聞紙も残っているが、たぶん、盛んな時代の「形骸」というべきか、「残骸」というべきか。今は疎遠になりましたが、両社にも、ぼくの先輩・友人が何人かおり、ある時期までは記者として活躍されていたものでした。しかし、この新聞社に限らず、ぼくの個人的な実感からすれば、「昔日の面影」が感じられなくなった、最も大きな原因(理由)は、いったいどこにあるのかと、思いはいつだって同じところにたどり着きます。たどり着くというより、そこにしかないという固定観念(偏見)がぼくには強すぎるという自覚があります。

 (真犯人は「学校教育・受験教育」にありますが、その程度の偏向教育に手もなく人間性を曲げられた「ご当人」の弱さ、不勉強こそが真犯人だったと思っています。長年、学校教育の不毛地帯で、ぼく自身もまた完膚なきまでにやられたという実感を持つものです)

 福沢諭吉は「門閥制度は親の仇でござる」といった。その門閥制度に等しい制度が「学歴」「学校歴」が幅を利かした時代にあったんですね。今でもまだ、残存し続けている。役所や新聞社など、その「学歴」制度の最も悪質な利用者だったでしょう。

 近事片々

 朝鮮半島からの引き揚げ者だった作家の五木寛之さんは「無言の死者」のために生きようと、執筆をやめない。
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 敗戦の日は「解放の日」ではなく「悲劇のスタート」だった、と(17日付朝刊)。
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 名も無き引き揚げ者が孫に残した手記を読む。「トラックで追い越す自分を見上げて手を振る同胞の顔をまともに見ることができなかった」
      ◇
 空襲、沖縄戦、原爆、引き揚げ、シベリア抑留……。そのうずく傷痕を正視するのが国家の責任であるはずが。
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 次は負けない、とばかり勇ましさが先走る戦後81年。(毎日新聞・2026/08/24) 

 過去の遺産すらも喰い潰しながらも、老醜、あるいは痴態をさらしているのは、人間個体と同様に、組織体にも寿命というものがあるからでしょう。同じ業態を一日でも長く続けることは無意味ではありませんが、それもある期間を過ぎれば「自己保存」というか「生きながらえること」自体が目的化するということになりかねません。朝日新聞は明治12(1879)年、大阪で創刊。毎日新聞は明治5(1872)年、東京で創刊。両社ともにほぼ150年ほどの歴史を重ねています。これは新聞社に限らないことですが、昭和20年8月、この国は「無条件降伏(敗戦)」した日でしたから、当然のように、その日を期して、倒産(解散」、再出発すべきだったと思っています。

 朝日新聞社には、敗戦時に武野武治さんという記者がいました。「8月15日に、朝日は解散すべし」と社員総会の場で提案したが、辞めたのは彼一人だったといいます。その後、彼は郷里に戻り「たいまつ(松明)」というタブロイド判新聞を出し続けた。ぼくが勤めていた学校も「創立は明治15(1882 )年」だったけれど、敗戦時に閉校すべきであったと、ぼくは学内で話していたことがあります。一旦は「廃校」にして、出直すべきだったと思っていたからでした。もちろん、新聞社も大学も、多くの関係者は、敗戦時は「解散」からの「再生」という思いをいだいていたのは事実でしょうが、やがて、敗戦の痛手も忘れ、戦争の否定すべき面さえも忘れて、その後は「長いがゆえに尊い」という、没歴史観に支配されたのではなったでしょうか。今でいうなら、「長寿」ばかりを誇るという、情けない姿をさらす羽目になったと思う。

 本日は、朝日の「素粒子」と、毎日の「近事片々」というともに夕刊のコラム(昨日付)から一編ずつ。「素粒子」は、1921年から「今日の問題」、(後に「三角点」と改題)、これを引き継いで1959年4月1日から「素粒子」と命名して続けられてきました。毎日の「近事片々」は1976年創刊のコラムですから、まだ駆け出しといえばそうでしょうが、それでも半世紀が経過しています。両コラムが優れているから、とても風刺が効いているからという評価を、ぼくはするのではありません。これはぼくの持論ですが、ここで書かれているような「思想」「姿勢」をこそ、新聞本体でなぜ書かないのかというのです。これでも、「権力批判」といいたのでしょうけれども、そんな物騒な棘(とげ)は何処にも見当たりません。気の利いた洒落、気の抜けたビール、その程度のものではないでしょうか。でも、字数が少ないのはいいですね。

 200字程度で「寸鉄人を殺す」、そんな文章が書ければ、ぼくなどは最高だと思ってしまう。「短い刃物で人を刺し殺すの意。短く鋭い言葉で人の急所をつくたとえ。寸鉄人を刺す」(デジタル大辞泉)パソコンの調子が至ってよろしくないので(一台は修理に出しました)なるべく「短文」を心掛けたいものです。ぼくの一番に狙うところは「川柳」ですね。でも、そこに「人を殺す・刺す」鋭さが宿るかどうかはぼく自身のもわかりません。しかしながら、いつだって、そんな心持だけは失いたくはないですね。「胎内の動き知るころ骨がつき」(鶴彬・つるあきら)(右上写真)

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An old eagle is better than a young crow.

【斜面】消費者の選択 デモに参加する、チラシを配る、SNSに書き込む、選挙で投票する…。政治的な意思表示にはいろいろな形がある。企業の姿勢によって、商品を買う、買わないという選択肢もあろう。そんなことをあらためて考えさせるニュースだ◆雑誌「通販生活」を発行するカタログハウスが、楽天グループの通販サイト出店を中止した。楽天が攻撃型ドローンを開発するドイツの軍事企業と提携し、日本への導入を支援すると報じられた。「私たちの企業理念とは相いれない」と判断したという◆「戦争が始まれば買い物どころではなくなる」と、非戦の立場を明示してきたことで知られる会社だ。楽天は「防衛装備」調達を通じ、拡大が見込まれる防衛産業市場の需要を取り込もうとしている。それぞれの企業姿勢をどう考えるか、サービスを利用する消費者に委ねられる◆イスラエルの企業が富山と新潟に6千億円規模の半導体拠点を造る動きも、企業活動への向き合い方を突きつける。雇用や税収などの利益は大きかろうが、同国がパレスチナで何をしているか。巨額の公費も投じられる。見過ごしていいのだろうか、と◆半導体などの最先端の製品がどう使われるのか、軍事と民生の境目が見えにくい時代だ。敵基地攻撃能力の保有へと政府がかじを切ったことで、防御と攻撃の境界もあいまいになっている。政治と経済は別、ではない。何を買い、何を買わないか―。消費者の行動は世界とつながっている。(信濃毎日新聞・2026/08/24)

 もう何十年も前のことになりますが、ある雑誌に誘われて、原稿を書き、なおかつその編集に関与しないかと求められました(創刊号に一度だけ言行を書きました)。中心人物は女性で、業界でも有名な方だった。新雑誌の売りは、「どこからも広告は取らない」という無謀なものだった。資金や運営費がどうなっているのか知らなかったが、見事に創刊早々に潰れました。季刊だったと思うが、三号まで出たかどうか。編集責任者は男性で、ぼくは先輩に紹介された。発行元は、今日でもある出版社で、なかなかの堅実経営で知られています。こういう種類の雑誌には、まず「暮らしの手帳」、ついで「週刊金曜日」があります。どちらも、たぶん広告を取らないで出版を、今も続けていると思う。いずれの雑誌にも、ぼくは寄稿したことはないけれど、編集者には知り合いや卒業生がいたものでした。詳細は語る気もしませんが、今どき、広告宣伝費に頼らないで、広範な読者を得るという方針はまことに至難な時代(ほとんど不可能)にあるというべきかもしれません。

 「雑誌『通販生活』を発行するカタログハウスが、楽天グループの通販サイト出店を中止した。楽天が攻撃型ドローンを開発するドイツの軍事企業と提携し、日本への導入を支援すると報じられた。『私たちの企業理念とは相いれない』と判断したという」(コラム「斜面」)「通販生活」の読者ではありませんが、何度か手にしたことがありました。一貫した姿勢を取って、雑誌発行に、一面においては「生活を貫くための意地」を突き出してきたともいえそうです。これに反して、今や大企業の様相を呈している「楽天グループ」、新興から老舗への飛躍なのか堕落なのか、やることが猛々しいという気もします。今から三十年も前、会社発足時の創業者の発するメッセージや哲学のようなものを熟読したことがありました。だからと言って、この会社に引き付けられるということは一度もなかった。

 「経団連体制」を打倒するという勢いを持っていた創業者も、何十年も経過した今、すっかり「経団連的体制」に馴染んでしまったというか、馴染みすぎたという感想さえぼくは持ちます。この国は人殺しの武器を製造し世界に販売する方向を取りました。理屈はともかく、ロシアにだって、強烈な殺人装備の部品が大々的に輸出されている現実があります。その昔「ココム」(「対共産圏輸出統制委員会(たいきょうさんけんゆしゅつとうせいいいんかい、英語: Coordinating Committee for Multilateral Export Controls)は、冷戦期に資本主義主要諸国間で設立されていた共産主義諸国への軍事技術・戦略物資の輸出規制(或いは禁輸)のための委員会。本部はフランスのパリ。略称はCOCOM(ココム)」)(Wikipedia)が機能していた時代がありましたが、隔世の感がありますね。(ソ連崩壊とともに、「ココム」は解散(1993年)された)

 「楽天」だけがどうこうというのではなく、この国自体が「死の商人(軍事)国家」になったという意味では、もはや「戦後」ではないということでしょう。どこまでも堕ちてゆくという、際限のない堕落をぼくは痛感している。

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◎ 楽天=1997年設立のIT企業で、インターネット通販の「楽天市場」を運営する。プロ野球やJリーグへの参入で知名度を高め、国内有数の企業に成長した。銀行や証券といった金融事業のほか携帯電話事業にも参入。「楽天経済圏」という言葉も生まれた。2020年12月期の連結売上高は1兆4555億円。今年4月に社名を楽天グループに変更する。更新日:2021年3月12日(共同通信ニュース用語開設)

◎ 楽天(概要) = 日本興業銀行(現みずほ銀行)出身の三木谷浩史が1997年に起業したECモール運営会社・株式会社エム・ディー・エムを起源とし、三木谷の他に本城慎之介、杉原章郎、小林正忠、三木谷(下山)晴子(三木谷浩史の妻)、増田和悦が創業メンバーであった。ECモールの名称に使用し、1999年には商号にも用いた「楽天」は、安土桃山時代の楽市・楽座のような、人々で賑わう市場をインターネット上に作りたいという想いと、明るく前向きに「楽天」的に行きたい(楽天主義)という想いが込められている。/2000年のジャスダック上場以降、積極的なM&Aとブランドの一体化による相乗効果により事業範囲を拡大させ、国内に1億以上、世界で約14億のグループ会員を有している。eコマース、デジタルコンテンツなどの「インターネットサービス」、携帯キャリア事業などの「モバイルサービス」、クレジットカード、銀行、証券、電子マネーなどの「フィンテックサービス」等、合わせて70以上のサービスを提供するコングロマリットである。これらのサービスを楽天会員と楽天ポイントを軸として有機的に結び付けることで、独自の「楽天エコシステム(経済圏)」を形成している。/コーポレートカラーはクリムゾンレッドで、傘下のプロスポーツチームもチームカラーとして取り入れている。日本経済新聞がリストアップしたイスラエル企業と提携する日本企業42社の一角でもある。(以下略)(Wikipedia)

◎『通販生活』(つうはんせいかつ)は、株式会社カタログハウス(英: CATALOGHOUSE Ltd.)が発行する日本の通信販売カタログ誌。同社の登録商標である。/斎藤駿により1982年に創刊され、1994年から書店販売を開始した。夏号、秋・冬号、春号として年3回発行されている。また各号の商品をまとめた『ピカイチ事典』を年1回発行している。ターゲットは50,60歳代の女性シニア層。公式ウェブサイトによると購読者数は109万人(2008年11月21日現在)。/誌面は商品情報のみではなく、通販生活の主張する政治的内容(反原発、憲法9条の固持、反基地、2022年ロシアのウクライナ侵攻に関してウクライナ側に停戦を求める主張など)も多く含まれている。また、表紙にも政治に関連したスローガンや主張などが掲載されることがある。(以下略)(Wikipedia)

⁂ 俗諺に「腐っても鯛」とか「破れても小袖」とか、なにかとうるさいことを言います。「『我が国は兵器の輸出をして金を稼ぐほど落ちぶれていない』。半世紀前、当時外務相だった宮沢喜一・元首相は国会でこう答弁した。… いま首相は『時代が変わった」と聞き入れず、輸出解禁の意義を強調した」(朝日新聞・2026/03/17)さしずめ「日本国」は「鯛」、あるいは「小袖」ということか。小袖とは「絹の綿入れ」がもとで、今日の和服の元となったもの。「元の品質や価値が高ければ、古くなったり状態が悪くなったりしても相応の値打ちがあるということ。『小袖』は、絹の綿入れのこと」(ことわざ辞典オンライン)。「死の商人」といいましたが、それは今なお「死語」にはなっていないことを示していますね。「人を殺す武器」を売って商売するどこがいけないのかと、訊く方が卒倒するほどの阿保草の発言をするのが、現首相。時代が変わっても、「ダメはダメ」だということすら、わからない人間がいるというのは、「奇人(abnormal)」なんですかな。

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「徒然に日乗」(1193~1199)

◎2026/08/23(日)深夜(午前2時)に、ラジオから「地震発生」の警告。かなり揺れた、震源は茨城県南部で「震度5弱」という。東北から東海地方まで相当に広い範囲で揺れた。▼昼前に茂原まで買い物。いつもとは違うス―パー。いつも利用する店と隣り合っている。夕方、ほんの一瞬だったが、かなり強い雷雨があった。埼玉県や都内では「短時間大雨」が発生し、家屋浸水や水没車があったよう。劣島には、いろいろなことが発生する葉月である。台風の当たり年でもあるし。(1199)

◎2026/08/22(土)昼前に茂原まで買い物。近所の田んぼでは稲刈りがはじまっていた。報道によれば、このところのコメ相場は驚異的な値崩れが起きており、新米の値段もどうなることか危ぶまれている。(物価高)の一方の主役だったコメの値段、新米の価格はどうなるのだろうか。▼「日経平均66,016.36 -200.43 NYダウ53,277.01 +517.80 ドル円158.96-98 +0.52円安 NY原油86.64 -0.19 長期金利2.870 +0.025」(日経新聞・2026/08/22)▼お昼前に茂原まで買い物にに。▼(1198)


◎2026/08/21(金)「個人や企業が外貨預金を急速に増やしている。4〜6月期の平均残高は前年同期から約4兆円増え、過去最大の伸びを記録した。円の先安観から保有資産を分散する動きが広がり、外国為替市場で新たな円安圧力になる循環が起きている。/国内の銀行に預けられた外貨預金の残高は4〜6月期におよそ26兆1000億円と前年同期より18%増えた」(日経新聞・2026/08/20)「日経平均66,016.36 200.43 NYダウ52,759.21 -703.84 ドル円158.68-70 +0.24円安 NY原油86.89 +0.06 長期金利2.870 +0.025」▼「止まらぬコメ下落、昨秋の半値 25年産の在庫山積み「赤字でも安売り」 卸の間で取引されるコメの価格の下落が加速している。2025年産の主要銘柄は出回り始めた昨秋の半値になった。26年産の新米の価格が25年産より安くなることも確実視されている。コメ卸は新米が流通する前に手持ちの在庫を減らそうと安売りに走る。『大赤字でも安売りするしかない。こうなってしまえば後はひたすら下がるだけ』。8月中旬、大手コメ卸の担当者は取引される価格の一段安をみて投げやりにつぶやいた。」(日経新聞・2026/08/21)まず経済の「堤防」が壊れているというところか。(1197)

◎2026/08/20(木)昼頃に卒業生のF君から電話。恒例の祖母訪問(誉田駅前の施設に在住。御年102歳)を既に済ませてしまったので、悪しからずということだった。9月の連休を利用して、拙宅へ来るかもしれないとの話。▼「日経平均66,216.79 +890.37 NYダウ53,463.05 +119.65 ドル円158.29-30 -0.88円高 NY原油87.93 +2.10 長期金利2.845 -0.045」(日経新聞・2026/08/20)▼サイボーグ首相、またはAI総理大臣の末路が見えてきた。秋まで続くかどうか。首相は「心無い人間」といってきたが、正体は「サイボーグ」、または「人型AI総理大臣」だったようだ。(1196)

◎2026/08/19(水)本日は第3水曜日。ビン・缶の回収日。午前6時前に収集所に出す。▼「高市首相、ICC所長への制裁『大変残念』 米国と意思疎通を継続 高市早苗首相は19日、トランプ米政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長らを制裁対象に指定したことに言及した。『大変残念に思っている。米国を含む関係国と意思疎通を継続しながら対応していく』と語った。/首相官邸で記者団の質問に答えた。政府はこれに先立ち『日本はICCを一貫して支持してきている立場から、今回の措置は大変残念だ』との外務報道官の談話を発表した」(日経新聞・2026/08/19)▼「ドル円159.10-11 -0.61円高 NY原油85.60 +0.66 長期金利2.895 -0.040」(日経新聞・2026/08/19)▼午後、横浜在住の娘が来る。千葉市の平和公園にある義母の墓参りに行くとのこと。午後6時前に、拙宅に付き、そのまま直ちに横浜の自宅に帰った。(1195)

◎2026/08/18(火)本日は早朝から快晴で、夏の暑さも戻ってきたようだ。▼午前中に市原のHCまで、猫の食料購入のため。そのついでに茂原まで回り、簡単な買い物。▼「日経平均67,460.73 -1759.52 NYダウ53,459.78 -272.63 ドル円159.72-73 +0.77円安 NY原油84.96 +0.46 長期金利2.935 +0.015」(日経新聞・2026/08/18)(1194)

◎2026/08/17(月)いよいよ、この国が袋小路に追い込まれてきたという感を強くしている。国会は機能停止し、内閣は実質的には独裁体制につくり替えられてしまった。この国が戦う当面の敵国は「中国」とされるが、実のところは、米国なのだと当方は見ている。日本政府を管理下に置くようになったのは米国ではないか。このままで行けば、「放漫財政の高市内閣」は米国に疎んじられ、交代を余儀なくされるが、その後に立ち直る余力は残っていないだろう。このことについては、どこかではっきりと 論じてみたい。▼「日経平均69,220.25 +506.45 NYダ732.41 -107.58 ドル円159.20-22 -0.01円高 NY原油82.27 -0.13 長期金利2.920 +0.045」(日経新聞・2026/08/17)▼「米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は12日、ロシア軍の情報機関が東京を拠点に活動していると報じた。兵器への転用を目的に日本企業の製品や部品を第三国経由でロシアに流入させている疑いがある。統括する人物はロシアの国営航空会社職員を装って活動しているという。/西側情報機関の複数の関係者への取材などを基に報じた。/NYTによると、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の「第20局」の将校が国営航空会社アエロフロートの東京事務所で従業員を装って活動している。アエロフロートの提携企業を窓口に、半導体や工作機械、通信機器などを第三国経由でロシアへ調達している疑いがある。/NYTは日本について「かねて『スパイの楽園』として知られてきた」と指摘した。スパイ活動を取り締まる法整備が十分でないことに加え、先端技術を持つ企業が多いことがロシアによる情報収集や部品調達を容易にしたと伝えた。/日本政府はウクライナ侵略を受け、ロシア向けの先端部品や兵器に転用可能な製品の輸出を規制している。ただ対ロ制裁が迂回されている可能性がある」(日経新聞・2026/07/13)(1193)

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最高裁長官を強請る側に加担する

【新生面】世界の隅っこで… 
今思えば、間近に迫っていた危機に立ち向かう、国際社会への明確なメッセージの二重唱だった。今年6月、オランダ・アムステルダムの王宮で開かれた晩さん会でのあいさつである▼ウィレムアレクサンダー国王は「国際法秩序が深刻な圧力にさらされている」と前置きした上で、日本とオランダが「パートナー諸国と肩を並べ、民主主義と法の支配を守り抜くという深い責任を共有している」と呼びかけた。対して天皇陛下も英語のスピーチでこう返された。「オランダが法の支配に基づく国際秩序の推進に取り組んでいることに、敬意を表する」▼国際刑事裁判所(ICC)はオランダに本部を置いている。この晩さん会にゲストとして同席し、メッセージを心強く受け止めただろう赤根智子所長が、ついに米国のトランプ政権から制裁対象に指定された▼赤根氏は21日に文芸春秋を通じて発表したコメントで、「重要なのは、これを国際的な『法の支配』の終焉[しゅうえん]の始まりとさせないこと。日本と日本の皆さまの支援が重要な鍵となるだろう」と訴えた▼オランダはじめ欧州各国は相次ぎ、制裁への批判と、赤根氏とICCへの支持を強く打ち出している。一方で、高市早苗首相は「大変残念」と表明するにとどまった▼法の支配の価値観を共有しているはずの「パートナー諸国」とは対照的な、この及び腰のメッセージはいったい何を伝えているのか。高市氏が掲げてきた「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」は、世界の隅っこで身をすくめている。(熊本日日新聞・2-26/08/23)
【小社会】
 戦争犯罪を裁く国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長が2年前、加盟国向けに行った演説にこんな言葉を織り込んだ。「どうか月を見てください。月をさし示す指ではなく」
 仏教の教えに由来する言葉だという。辞典では「月を指せば指を認む」。細部にこだわって、本質を理解しようとしないことの例えになる。
 その少し前、ICCはパレスチナ自治区ガザでの戦闘を巡り、イスラエルのネタニヤフ首相らに飢餓を用いた戦争犯罪と、殺人や迫害など人道に対する罪の疑いで逮捕状を出していた。逮捕状を出したICCは指であり、戦争犯罪という月に目を向けてほしい―。
 イスラエルと親密な関係にある米国では、トランプ氏が大統領就任を控えていた。ICCに対する厳しい制裁の発動が現実味を帯び、各国に行動を促す必要があった。赤根さんは著書「戦争犯罪と闘う」で危機的状況だった、と語る。
 果たして米国による制裁はやまず、とうとう赤根さん自身が標的にされた。組織への制裁も取り沙汰されるが、赤根さんは法にのっとって粛々と活動を続ける。力による支配へ逆戻りしないために。
 赤根さんはこうコメントしている。「重要なのは、これを国際的な『法の支配』の終焉(しゅうえん)の始まりとさせないこと」。法も秩序もお構いなしの権力者に対して、日本政府は「大変残念」と言うだけで批判もしない。月を見てください。世界で起きている惨禍を。(高知新聞・2026/08/23)

⁂「週のはじめに愚考する」(133) 「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」と擦り寄ったり抱き着いたり、「ノーベル平和賞に推薦した」と媚びを振りまき続けてきた揚げ句、あろうことか、日本が大きな役割(国際貢献か)を果たしているらしい、数少ない国際機関の取り潰しに、言われるがままに米側に加担して、悪びれることがないというのは無神経の極みですね。つまりは「悪代官」一代という奴。きわめて情けないことだけれど、この国の総理大臣は「一挙手一一足」(つまりは「箸の上げ下げ」まで、米国に命じられているということ。隷従の徒、隷属の国、ですね。

 国連にもできない「法と正義」の遂行機関の判断に、牙をむいた米国大統領。それに抱き着くばかりか、一言も抗弁さえできない「一国の総理大臣」とはなんなんですか。現下の事態は、この劣島社会の法制度になぞらえれば、最高裁判所の長官(所長)を強請(ゆす)り、おのが主張を強制的の呑ませる破廉恥な振る舞いの共犯を演じているという粗末極まりない醜聞です。その米国の尻馬に乗って、まさに提灯持ちよろしく、ここにおいても媚びを売りつつ「最高裁長官」を締め上げることに白昼堂々と手を貸すという図が見られます。

 もう、ぼくは十分に嫌気がさしているのですが、この国はたった一人の「女性宰相」によって壊されているし、それだけにとどまらず、日本発の「世界金融危機」の導火線が切られたも同然。加えて、自衛隊が、民間人の「思想・信条調査」(憲法違反)を大々的にやっていることを否定もしなければ、その事実を明かすこともなく、いわゆる「文民統制(シビリアンコントロール)」を無きものにされていて、一切の罪咎も認めない、そこまで腐敗した国情・国柄です。たぶん、総理大臣は「シビリアンコントロール」のなんであるかには、まったくの無知であることが証明されたも同然。アメリカに牙を抜かれ、尻の毛を抜かれ、とことん素寒貧になっても、なすすべを持たない国に、いったい「愛国心」が沸くものだろうか。

 「どこまでもついていきます下駄の雪」というほかない「まほろば」の国ですな。(「大和は 国の真秀ろば 畳なづく 青柿 山籠もれる 大和し美し」(やまとは くにのまほろば たたなづく あおかきやま ごもれる やまとしうるはし・倭建命伝)(「奈良の女」として、極めて恥ずかしい振る舞いじゃないですかね)

 「改憲はしたいが会見はしたくなさそうな高市氏。代わりに連日、Xに長文を投稿して政策宣伝に忙しい。赤根智子氏への制裁に抗議する投稿は見当たらないけれど。」(「素粒子」朝日新聞・2026/08/21)

◎ 国際刑事裁判所(ICC) = 戦争犯罪や人道に対する罪などを犯した個人を処罰するため、2002年7月に発効したローマ規程に基づき、世界で初めて常設された国際的な刑事裁判機関。オランダ西部ハーグに本部を構える。米国、ロシア、イスラエルなどは非加盟だが、ICCは加盟国の領域内で起きた犯罪の管轄権を有し、被疑者の国籍は問われない。日本は07年に加盟後、裁判官1人を送り出し続けており、24年3月からは赤根智子あかね・ともこ裁判官が日本人初となる所長を務めている。(ブリュッセル共同)(共同通信ニュース用語解説)

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茶番か狂言か、究極の草芝居だね

【デスク日記】引っかかった記者会見 紙面で連日報じている福岡県庁と県議会の「歪(ゆが)んだ関係」。質問を受ける執行部側が質問案を作り、県議に渡していたという記事を目にして、よみがえった記憶がある。
 東京の経済団体を取材した6年ほど前。記者会見の司会進行を担う幹事社として打ち合わせに呼ばれた際、広報担当者に折りたたんだメモ紙を渡された。「各社の関心事項です」。紙を開くと、いくつかの質問案が記されていた。
 取材先にしっかり回答を準備してもらうため、記者が質問を事前通告することはある。ただ、その案まで渡されると話は変わる。監視機能を骨抜きにし、取材の緊張感を損ないかねない。会見を円滑に進める慣例だったのか。共に幹事を務める在京の記者はすんなり受け取っていた。
 当日、その紙にあった質問から始まった記者会見。私は自分の関心事を聞き、報道各社から厳しい質問も飛んだ。それでも、今もどこか引っかかっている。(山下真)(西日本新聞・2026/08/20) 

 おそらくこの西山さんという記者は、当時も記者としての最低限の感覚や意識(良心)をお持ちの方だったでしょう。でも、今では、かかる「記者精神」も雲散霧消の体たらくというべきか。福岡県議会の極めつけの不祥事(醜聞)に関して、何かを言う気力も関心も持たない。ひたすら呆れかつ「他県も推して知るべし」だという実感ばかりを持っている。昔の昔、おそらく半世紀やそれ以上前の「首相の会見」など、極めてまれだったから、ぼくはよくテレビなどで見たものでした。能力がある人が、衆人一致で「選ばれる」、それが首相だと思っていたからでした。いつから、その流れが崩れたか、ぼくには思い当たる節はいくらでもあるから、駄弁るのはいとわないけれど、屑(くず)みたいな連中の話をするほど、ぼくは自分を甘やかしたくない。

 最近は、ネットニュースが大流行ですから、首相や官房長官、あるいは各省庁大臣の「記者会見」なるものを見て時間をつぶすこそがあります。酷(ひど)いものですね。訊かれる方が酷いからか、訊く方が酷すぎるからか、おそらく両方だろうと思う。首相になる人物も無能・無知であるうえに、訊く方(記者たち)も、それに輪をかけたように無知無能で、その上に不勉強と来ているから、当然「記者会見」は「猿芝居」「茶番劇」(草芝居)という惨憺たる有様を示すことになる。総理大臣記者会見は、最悪の「愚者の達成」と言ったらどうでしょう。両者に「羞恥心」がないから、見るも無残な「惨劇」になるほかないのでしょう。「質問内容」を事前に提出し、それを官僚たちが「適当に回答を作成」し、記者会見ではお互いが、その書かれたもの(台本)を読みながら進める、退廃の極北のような「記者会見」という「愚かな芝居」になるのは止められないでしょう。訊く方も、応える方も、あるいは、性能の低い「AI頼み」であるとも思われます。

 笑うべきは、NHKが「報道自由度(World Press Freedom Index)」について、自分を高い棚に上げて、コメントしています。ぼくの推測では、すでにNHKの番組編成では「検閲」「統制」が入っているんじゃないですか。特に大枠のニュース報道に関しては「扱うべきニュース」とそれ以外は、あからさまに選別され、政権に忌避されるような項目報道はしないことになっていると思う。もちろん、ぼくはNHK(を含め、テレビは全く視聴しない)の夕方7時のニュースが、夕食時とぶつかる限りにおいて、テレビをつけるので、それだけでも、少しはその偏向ぶりはわかるつもり。

 「報道の自由度」が、日本ではあると答えられるのは極めて限られているでしょう。政治問題にかかわることは、「報道の自由度」は「零」ですからね。訊くべき事柄からして、すでに規制されている。報道管制は、きっちりと敷かれている。(報道機関としての、テレビは、論外)

世界の「報道自由度」が過去最低に フランスのパリに本部を置く国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(RSF)は4月30日、世界180の国と地域を対象に調査した「報道の自由度ランキング」2026年版を発表し、平均スコアが100点中54.3点と、2002年の調査開始以降、最も低くなったことを明らかにした。報道を取り巻く状況は、5段階評価で最も悪い「非常に深刻」、その次に悪い「困難」に分類された国と地域があわせて94と初めて半数を超え、自由度は悪化の一途をたどっている。/国・地域別にみると、62位の日本は「特定秘密保護法がジャーナリストの活動を阻害し続け、編集の独立性を守るための安全策が不十分だ」と指摘され、下から3番目の「問題あり」に分類された。前年から順位を7つ下げた64位のアメリカは、「トランプ大統領が報道機関に対するたび重なる攻撃を組織的な政策に変えた」として、G7(主要7か国)で最も低くなった。10年連続で1位となったノルウェーは、報道の自由を保障する法的枠組みや、公共放送が強固で、政治的な干渉が少ない点も評価された。RSFは、国家安全保障に関連する法的手段が各国で広がっていると指摘し、「民主主義国家でさえも情報にアクセスする権利が着実に侵害されている」と警鐘を鳴らしている。/このほか、戦争の影響が特に深刻とされたパレスチナは156位で、2023年10月以降、イスラエル軍の攻撃によって220人以上のジャーナリストが犠牲になり、このうち少なくとも70人は取材活動が理由で殺害されたという。一方、イスラエル軍は、ジャーナリストを意図的に標的にしたことはないと一貫して主張している。(NHK・世界の「報道自由度」が過去最低に」:https://www.nhk.or.jp/bunken/d/research/focus/BUNA0000010760060009/

 「2000年代は中堅上位に位置し、民主党政権発足後の2010年には記者会見一部オープン化など評価して11位を記録したが、2010年代以降、日本の報道の自由度はG7の中で最も評価が低い状況が続いている[9]。この理由として、国境なき記者団は、「記者クラブの存在」や、「特定秘密保護法」等を問題点として挙げている。特に記者クラブについては、海外メディアからは政府と既存の大手マスコミとの距離が近く「両者が連携している」との指摘があり、フリーランスや外国人記者が記者会見への出席や政府高官に接触することが困難な点について「あからさまな差別」とする。一方、ランキングはイデオロギー的なものという批判もある」(Wikipedia)

 観点を変えれば、日本は「北朝鮮(180か国中179位)」「中国(180か国中178位)」よりランクは落ちるかもしれないと思っています(2025年)。たぶん、本日のコラム氏が言われる、「紙面で連日報じている福岡県庁と県議会の『歪(ゆが)んだ関係』。質問を受ける執行部側が質問案を作り、県議に渡していたという記事)というのは、実はお手本は内閣府の官僚と記者クラブ記者のことだったんじゃないかと、ぼくは勘ぐっているんです。つまり、政権と記者会が「一体」化しているということ。だから、記者会以外の記者が会見に来ると、虫するという事態を生むのでしょう。北朝鮮や中国以下というのは、日本には「報道機関」がないという話になりませんか。こと、政治領域における問題に限定していえば、まさしく「大本営報道」一色だと、ぼくには思われます。多くの有権者、さらには主権者は「それでいいのだ」ということですよね。

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天之道、不争而善勝、… 天網恢恢疏而不失

 ロシアのP大統領が択捉島を訪問した際に、「強く抗議する」と常套句を発表した首相でした。国益を第一になどとは、どこを探しても言えた義理ではないのが、この首相の正味・正体でしょう。ICC所長に対する米大統領の「制裁」云々の発言は、この大統領にしてこの発言ありと見逃していいはずもない。「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルド」だけと、三月に媚態を振りまいて、言ってのけた日本首相、今般は大統領に何というのかと、誰もは期待していないでしょう。外務省が発表した「報告」は、実にこの国らしい、恐る恐るアメリカに物申した風を装っていて、誠に情けないものだった。日本はICCをいくつかの観点で支持してきた。だから今回のアメリカの「制裁措置」は「大変残念です」(the announced measures are very unfortunate.)と外務省は発表した。この単語(「残念な(unfortunate)」はどういう意味があるのでしょうか。「不運でした」、「アンラッキーだったね」とでも言っているように、ぼくには見えます。

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【斜面】最後の砦 司法試験に合格後の修習中。検察官になることを決めたら、修習生の仲間数人に説得された。「(権力側になるのは)やめろ」。大勢で囲み翻意を迫るやり方に「卑怯(ひきょう)だ」と反発した。「法曹は何事にもフェアであるべきだ」と思った◆国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長にとって、力による無理強いへの思いは同じなのだろう。ウクライナからの子ども連れ去りで、3年前にロシアのプーチン大統領に逮捕状を出した。ガザ攻撃ではイスラエルのネタニヤフ首相に同様に発付した◆大国の反発が予想されても「どこの国の誰でも同じ審査をして逮捕の理由があるか判断する。ためらいはなかった」。大阪弁護士会の7月末のインタビューで語っている。戦争犯罪などを行った個人を国際法の枠組みに基づき訴追するICCは、法の支配の「最後のとりで」とも◆逮捕状への反応は苛烈だ。ロシアは赤根さんらを指名手配。イスラエルを支援する米国はICC裁判官らを次々に制裁対象とし、18日に赤根さんの制裁に踏み切った。「国家主権への攻撃」とする主張はガザの惨状を前にすれば説得力などないに等しい◆ICC解体も宣言する米国は政府関係者や米兵の訴追を懸念しているとされる。ICC本部があるオランダやドイツ、EUは米国を強く非難する声明を出した。日本は日米関係を意識し「大変残念」だけ。法の支配は日本が国際社会で生きるよすがでは。座視して失うものの大きさを思う。(信濃毎日新聞・2026/08/21)

【春秋】揺らぐ国際法のとりで 2023年、ウクライナ侵攻を巡り国際刑事裁判所(ICC)はロシアのプーチン大統領に逮捕状を出した。反発したロシアはICCの裁判官、赤根智子さんらを指名手配した▼「裁判官は仮に1人が死んだとしても、いくらでも代えが利くものです」と強い覚悟を語っていた赤根さんは翌年、ICCの所長に就いた。ICCは戦争犯罪や人道に対する罪を犯した個人を裁く常設の国際法廷だ▼かねてトランプ米政権は、イスラエルのネタニヤフ首相にも逮捕状を出したICCを敵視してきた。今回、ついに制裁は所長にまで及び、裁判官18人のうち9人が制裁の対象となった▼制裁を受ければ米企業関連の情報通信サービスは停止される恐れがあり、送金やカード決済にも支障が出る。職務と日常生活への圧力である▼赤根さんは著書「戦争犯罪と闘う」に記した。もし大国の思惑でICCが解体されてしまえば、世界は勝者が敗者を裁く時代へ戻りかねない。処罰されるべき者が正しい手続きで裁かれることが、世界の平和につながる。それこそが平和憲法を持つ日本が目指すところである、と▼オランダにある赤根さんの執務室には「大象無形(たいしょうむけい)」と書かれた書が掛かっている。大いなるものは見える形を持たない、と説く老子の言葉だ。目に見えない法は、世界が力の支配に傾くことを食い止めてきた。赤根さんを、国際法のとりでを孤立させてはならない。(西日本新聞・2026/08/21)

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 「明道若昧、進道若退、夷道若纇。上徳若谷、太白若辱、廣徳若不足。建徳若偸、質真若渝、大方無隅。大器晩成、大音希聲、大象無形」(老子「道徳経」第四十一章)                                                                     「天之道、不争而善勝、不言而善応、不招而自来、繟然而善謀。天網恢恢疏而不失」(同上・第七十三章)

 ここは「道徳経」について駄弁る場ではないので、無駄話はしません。世界の大国が「無法」状態を常態化させようとしつつある中、世界の全体に「正義」や「秩序」をいきわたらせるためには、目にも耳にもとらえきれない、法網(天網)を使うほかないのでしょうが、悪事に余念のない不正義専一の政治家たちには、目に見えず、耳に聞こえないものは「無きに等しい」とばかりに乱暴狼藉を働くのに余念がない。ICC及びその代表の危機・危篤に対して、この国は何をすべきかは明らかなはずだが、それができないままで、屁理屈を探すばかり。あるいはまた、どこに向かってだか知らないが、首相は「遥拝」をするのでしょうか。

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【素粒子】おや。赤根所長に累が及ばないように沈黙していたはずでは。いざ累が及ぶと「制裁は日本に向けられたものではない」と来た。つまりは米国が怖いのか。首相が約束した力強い支援はいつやるの。 イランの最高指導者を殺害し、ベネズエラの大統領を連れ去ったのはどこの国か。グリーンランドの割譲を求め、カナダを51番目の州と言い放った大統領はだれか。 米国こそ、他国の主権に対する許容できない脅威になっている。だから国際刑事裁判所が自国にとって許容できない脅威に見える。(朝日新聞・2026/08/20)(右写真:「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけ」)(2026/03/19)

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 「米ICC制裁に衝撃 日本政府、対応に苦慮 トランプ米政権が国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長を制裁対象に追加したことを受け、日本政府に衝撃が走った。自国出身の国際機関トップが唯一の同盟国から標的にされる展開を想定していなかったためだ。日本政府はICC支持を継続する構えだが、正面切って米国を批判すれば同盟関係に響きかねず、対応に苦慮している。(以下略)」(左写真:記者団の取材に応じる高市早苗首相=19日午後、首相官邸)(時事通信・2026/08/19)

国際刑事裁判所(ICC)に対する米国の制裁(外務報道官談話)1今般、国際刑事裁判所(ICC)の裁判所長である赤根智子判事が、米国の制裁措置の対象として新たに追加されました。2 我が国は、国際社会における最も重大な犯罪の処罰と撲滅、法の支配の徹底のため、常設の国際刑事法廷であるICCを一貫して支持してきています。このような立場から、今回の措置は大変残念です。(”Japan has consistently supported the ICC, which is a permanent international criminal court, in its efforts to prosecute and punish the most serious crimes of concern to the international community and to uphold the rule of law. From this standpoint, the announced measures are very unfortunate.”)3 我が国としては、引き続き、関係国等と意思疎通を取りつつ、国際社会における法の支配の強化に取り組んでいく考えです。(令和8年8月19日)

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◎ 国際刑事裁判所(こくさいけいじさいばんしょ)(International Criminal Court: ICC)= 1998年の「国際刑事裁判所に関するローマ規程」Rome Statute of the International Criminal Courtに基づき設置された常設の国際司法機関。ジェノサイドや戦争犯罪,人道に対する罪,侵略の罪などで告発された個人を審理・処罰する。個人の刑事責任を問う国際裁判は過去にも第2次世界大戦後に,国際軍事裁判(ニュルンベルク裁判)および極東国際軍事裁判(東京裁判)が開かれている。2002年7月1日,60ヵ国がローマ規程を批准し発足した。所在地はオランダのハーグ。/ICCは国家間の争いを審理する国際司法裁判所 ICJとは異なり,個人を訴追する。国内の裁判所が対応できない場合に,最も重大な罪を犯した個人を起訴に持ち込む最終手段として設立された。訴追対象は 2002年7月1日以降に締約国国内で発生した事案あるいは締約国の国民によって引き起こされた事案である。/ICCが初めて取り扱った事件は,コンゴ民主共和国で子供兵士(チャイルドソルジャー)を徴募・採用したとして告発されたトマス・ルバンガをめぐるもので,ルバンガは 2006年1月に逮捕状が出されて同 3月にハーグに移送され,2012年3月には有罪判決がくだり,同 7月に禁錮14年の刑が言い渡された。/ローマ規程には約 140ヵ国が署名したものの,アメリカ合衆国は 2002年までに批准の意思がないことを通告,ロシア,中国も非加盟である。日本は 2007年10月1日に加盟。2024年2月現在,批准をすませた締約国は 124ヵ国。(ブリタニカ国際大百科事典)(左図表は東京新聞・2026年8月20日)

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「恥の上塗り」に加担する新聞コラム

【国原譜】政府主催の全国戦没者追悼式が、今年も終戦記念日の今月15日に東京で行われた。天皇陛下の「おことば」と高市早苗首相の式辞に注目した。
 陛下の「おことば」と首相の式辞は全文が公表され、何度も読み返している。「あの戦争」の体験者が年々少なくなっていく中で、私たちは何を受け継いでいくのか。
 昨年の同式では、石破茂前首相が「あの戦争の反省と教訓」と述べ、「反省」という言葉を復活させた。陛下は今年も「深い反省の上に立って」と述べられた。
 高市首相の式辞には「反省」の言葉はなかった。あの戦争に対する思いが異なるということではないだろう。ただ、言葉としては微妙に異なるものだ。
 ちなみに天皇陛下は1960年、高市首相は1961年の生まれである。いわば同世代であり、世の中の動きへの認識は共通する部分が多いはず
 陛下は「戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ」と述べられた。意味するところは重い。「深い反省の上に立って」と併せて理解されるべきだと思うが、どうだろう。読者にも、陛下の「おことば」と首相の式辞の熟読を乞う。(北)(奈良新聞・2026/08/20)

 郷土の誇りである「首相」に目が眩んでいるのでしょうか。先日(08/17)のコラムでは「高市首相となって初めての追悼式で、立派にこなせたと思う。毎年参拝してきた靖国神社には行けなかったが、会場の日本武道館到着時に、靖国神社の方向に向けて遥拝(ようはい)した」と、何の疑問もなく(だったと思う)書いた。「陛下の『おことば』と首相の式辞は全文が公表され、何度も読み返している」とあります。「何度も読み返している」という、その場面を見ていないから、その虚実・真偽は、ぼくにはわかりませんが、仰せの通りだとすると、何度読もうとも「読みが足りない」というほかなさそうです。

 「国原譜」のライターが同じ記者(書き手)なのかどうか、ぼくには断定はできないけれど、この程度のコラムを書いて、なおかつ購読料を取って「他者に読ませる」のには無理があるようです。即刻お辞めになるべきだと思いますが、いかがでしょう。
 以下、❷➌❹の部分について、一言。❷「反省(reflection・reconsideration・meditation・contemplation)」という言葉の有無こそが、「歴史」に対する、両者の決定的な違いを生んでいるのではありませんか。「いわば同世代」だから「世の中の動きへの認識は共通する部分が多いはず」と、どうして、この生まれも育ちもまったく異なる環境にあった二人を同一視するのでしょうか。まったく「同じ」じゃないことがお分かりにならないのか。

❶陛下の「おことば」と首相の式辞は全文が公表され、何度も読み返している。(もっと「シッカリと読んでほしい」ね。山埜註)
❷高市首相の式辞には「反省」の言葉はなかった。あの戦争に対する思いが異なるということではないだろう。
➌天皇陛下は1960年、高市首相は1961年の生まれである。いわば同世代であり、世の中の動きへの認識は共通する部分が多いはず。
❹読者にも、陛下の「おことば」と首相の式辞の熟読を乞う。

 天皇陛下は当たり前の「歴史感覚」も「歴史認識」も持って生きておられると、ぼくは見ています。だから「先の戦争に対する深い反省」という姿勢(思想)が生まれるのです。❷「私は反省しない」という人間には、過去への真摯な「理解」も「認識」もない、ないから「反省なんかしない」という、仰天するような言葉が出てくるのでしょう。「反省」というのは過去に対する真摯な思い(態度)の表れで、それが欠けていれば、その人に「歴史」というものは無意味に等しい。過去を真摯に受けとらない人間に「歴史」意識が育つはずもない。だから「皇紀2686年」とか「皇統(男系男子)126代」は「歴史的事実」と恥ずかしげもなく言えるのですね。無知は恐いよ。

 (右上写真「高市首相は1月31日、川崎市内での衆院選の応援演説で『今は円安だから悪いと言われるけれども、輸出産業にとっては大チャンス』と強調し、『もっと助かっているのが外為特会の運用。今ほくほく状態だ(「外為ホクホク」発言)。だから円高が良いのか円安が良いのかは分からない』と述べました」毎日新聞・2026/02/04)


 「奈良」は「奈良県民」だけのものではないし、奈良の歴史も、また同じ。奈良を「誇り」に思うことと、奈良出身の現首相が「能天気」であることとは無関係とまで言う気はありませんが、それはまた別次元の問題。現下の厳しい状況を見るにつけ、言ってみれば「国難」を主導しているような首相の無能力をこそ、コラムは指摘・糾弾しなければならないのではないですか。「書きたいこと」より、「書かねばならぬこと」を、ぜひ書いてほしいと願う。

 (蛇足です 「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだと思う」と、羞恥心もなく、媚態を振りまいて放った「おべんちゃら(flattery)」と、現実の米国大統領の無残な「暴力主義」に無批判な、この首相の態度にも、コラム氏は一言あってしかるべきじゃないですか。❹コラムと言えども「言いたいこと」ではなく「言うべきこと」を書くのが新聞でしょ)

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