映画を観る、それはどういうことか

 本日は、ぼくとしては珍しく、映画に関連したコラムを二編。先日、卒業以来三十年ぶりに出会った卒業生の一人が、東京田端で映画館(Ciyt Lights)を経営している。視覚障害者のための上映館です。経営的にはなかなかに困難だという話は聞いていました。しかし、卒業以来三十年、自らの想いを絶やすことなく、何んとか続けておられることに、ぼくは大いに敬服するし、いささかでも応援できればと考えているところ。

 ぼくには欠けたところが数えられないほどあるが、その中でも「映画を観なかった」という一点に、深く悔やんでいる。当たり前に、かなりの本数は見てきただろうけれど、観るべき映画、観ておく方がいい映画は、ほとんどなかった。京都時代、近所には東映、大映、松竹などの映画撮影所があり、時には「その他大勢」で、しばしば映画に駆り出されていたから、勢い、見るのは邦画オンリーといってよいほどに、ぼくの責任(不勉強)ではあったが、後にはなにも残らないような代物が多かった。(いくつか原因・理由があると思われます。第一は「人込み(ぼくには映画館もそうでしたね)」が苦手であるということだったでしょうか、映画好きになれなかったのは)(現在の「東映映画村」は、当時の京都の住まいから、徒歩10分足らずの距離にあった)(「City Lights」・http://www.citylights01.org/achievement.html

 本はたくさん買ったし、たくさん読んだ。それらがすべて「栄養」になったかどうかは怪しいが、当たり前に「読書家」然としていた自分を誇りはしないが、怠け者のぼくにとっても、一面の効果はあったと思う。それに比べれば、映画鑑賞はお寒い限りで、返す返すも残念と、激しく後悔している。コラム「春秋」氏の書かれた「若い監督」の記事、大いに刺激されました。「小さな石のリオ」の祇園会館は、何度か席に座ったこともあります。『どんなに思いがあっても時代には逆らえない。でも、思いは形を変えて受け継がれる』と柳さん。ミニシアターが消えゆく現実を冷静に見つめながら、残り火を守ろうともがいている。若い情熱がまぶしい」(「春秋」)(cf.「22歳の映画監督・柳明日菜が柄本明、松坂慶子ら出演の新作を製作 京都・祇園会館の記録映像、ドラマ、アニメが交差」・https://eiga.com/news/20260728/14/)

【春秋】ミニシアターが消えゆく中で 古びた劇場の支配人役に柄本明さん、元芸妓(げいこ)の喫茶店主は松坂慶子さん、そこに竹中直人さんも絡んで-。顔触れだけでもワクワクする映画の撮影が京都や熊本で進んでいる▼メガホンを取るのは熊本県玉東町出身の柳明日菜さん(22)。高校時代に撮影した初監督作が国内外で評価され、新作「ちいさな石のリオ」につながった。京都市の祇園会館を舞台にドキュメンタリーとドラマ、アニメーションで織りなす意欲作だ▼祇園会館は1958年に開館し、名画座として長く愛された。近年は吉本新喜劇を楽しめる常設劇場だったが、昨年夏に撤退。その最終公演を見た柳さんは、観客や作り手のエネルギーに圧倒されて「この空間を映画に残したい」と考えた▼映画界は昨年、興行収入が過去最高を更新した。シネコンがスクリーン数を増やし、大作で効率よく稼ぐ一方、ミニシアターは苦境に立つ。初作品を上映して柳さんを後押しした劇場も廃業に追い込まれた▼小規模映画の製作環境も厳しい。柳さんの新作は出資会社が突如手を引き、一度は打ち切られた。脚本を練り直して再出発。インターネットで資金を募り、来年秋以降の公開を目指す▼「どんなに思いがあっても時代には逆らえない。でも、思いは形を変えて受け継がれる」と柳さん。ミニシアターが消えゆく現実を冷静に見つめながら、残り火を守ろうともがいている。若い情熱がまぶしい。(西日本新聞・2026/10/19)

 「あぶくま抄」が書かれている記事の内容、それは小学校時代くらいまでのぼくの経験でもありました。確かに昭和三十年代。京都の西北・嵯峨の地に住んで、年に1,2回(徳の正月など)の河原町や祇園詣で。映画その他で遊んだ後、街中の食堂で何かを食べた、それがいまだにぼくの中で忘れられない記憶になっています。姉たちと出かけた、数少ない機会。確かに「映画のある人生」は「映画のない人生」と比べ物にならない、何かを残してくれるはずです。(このところ、毎日とは言いませんが、頻繁にネットで映画を観ています。(これまでの遅れを取り返すかのように)昨日は「狂気の音楽大学教師と若いドラマー」を描いた「セッション」を観ました。(2014年製作/107分/G/アメリカ 原題または英題:Whiplash 配給:ギャガ 劇場公開日:2025年4月4日 その他の公開日:2015年4月17日(日本初公開))(「映画.com」・https://eiga.com/movie/80985/)

【あぶくま抄】映画のある人生 昭和30年代、会津若松市にはいくつもの映画館があった。80歳間近の男性には思い出がある。家族で鑑賞し、帰りにラーメンを食べる。そのお決まりのコースは、子どもの頃のぜいたくな娯楽だった▼上京した大学生時代、スクリーンから多くを学んだ。社会の歪[ひず]みや歴史、多様な生き方…。卒業後、東京や茨城の勤務先で映画サークルに所属し、公民館で名作のフィルムを回した。胸を躍らせる観客の姿が忘れられない。帰郷してからも、自主上映会を度々開いた▼市内から映画館が消えて久しい。手頃な料金で定期的に通える機会を提供したい―。有志で今秋、団体を立ち上げた。昔なじみの協力を得て、良作を届ける。会場は市文化センター、料金は一律千円に決めた。銀幕を前に感動や喜びを共有する。茶の間で動画配信を楽しめる時代だからこそ、そんな醍醐味[だいごみ]を味わってほしいと願う▼家族と一緒に作品の感想を語り合った食堂。祖母と手をつないで歩いた帰り道。満ち足りた遠いあの日が、男性の脳裏に鮮やかによみがえる。初回上映は28日になる。気軽に足を運んでみよう。銀幕がはねて「劇場」を後にすれば、見慣れた景色は見る見る色づく。(福島民報・2026/10/18)

 「映画を観る」ということ、それはぼくにとって「歴史の追体験(もう一度、「歴史の中で」呼吸すること)」だと思う。人間のすることで「歴史離れ」がありうるかどうか、ぼくにはよくわかりませんが、「歴史そのまま」でもなければ、「歴史に無関係」もありえない、そんな人間の思考や行動が、いろいろな角度から描かれていて、それにぼくが共感できるものがあれば、ぼくには値打ちのある映画(芸術)だと考えています。若いころに懸命に読んだ荻生徂徠先生の「学問は歴史に極まり候事に候」にあります。「学問」とは物を深く考える方法を指すとも言えます。「映画」もまた、或る人のは「学問」になり得るのですね。

 「惣じて学問は飛耳長目之道と荀子も申候。此国に居て。見ぬ異国之事をも承候は。耳に翼出来て飛行候ごとく。今之世に生れて。数千載の昔之事を今目にみるごとく存候事は。長き目なりと申事に候。されば見聞広く事実に行わたり候を学問と申事に候故。学問は歴史に極まり候事に候。古今和漢へ通じ不申候へば。此国今世の風俗之内より目を見出し居候事にて。誠に井の内の蛙に候。」 (「徂徠先生答問書」「日本思想体系第36巻」所収)

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「徒然に日乗」(1249~1255)

◎2026/10/18(日)昨日に続いて、自宅敷地の外周りの除草等の作業を。終わったのが午後2時半ころで、およそ4時間ほども続けていた。陽気も清々しいくらいに爽やかで、外作業にはうってつけの日和だった。あまり無理はしたくないのだが、寒くなる前に大方は終わって置きたい。屋根や樋の掃除も残されているので、それまではなんとか終わらせるるつもり。作業にうってつけの好天が続くことを願っている。▼「日経平均65,324.29 +898.34 NYダウ52,002.41 -175.28 ドル円157.98-00 +0.12円安 NY原油101.84 +3.87 長期金利2.930 +0.010」▼「ヒューストン=大平祐嗣】欧州原油指標の北海ブレントの先物(期近物)は16日に一時、前日終値比で4%高の1バレル110ドルを付けた。110ドル台を付けるのは5月20日以来。中東でイエメンの親イラン武装組織フーシとサウジアラビアの攻撃の応酬が続くなど中東での原油の供給懸念が響いた。米原油指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)期近先物も一時101.82ドルを付けた。」(日経新聞・2026/10/17)▼「1987年10月19日の米国発の世界同時株安、つまりブラックマンデー。今は金利が上昇するなか、人工知能(AI)投資の債務に気が気でない。今年10月14日から15日にかけての世界的な「リスクオフ」の波は、新たな市場波乱の兆しなのだろうか。/半導体関連株の急落には確かに目を見張らされた。だが9月の米消費者物価指数が前年同月比3.7%上昇と予想を上回ったというのに、巡り巡って米国債利回りは急低下した」(同前)(1255)


◎2026/10/17(土)
朝の9時前から、拙宅前の空き地の除草作業を二年ぶりに。昨夏はあまりにも高温であったがために、ほとんど外作業ができなかった。そのために、 空き地は荒れ放題、一部は「竹藪」と化している。桑の木々まるで林のように育っている。このようにすっかり荒れ地になった「空き地(所収者は知らない)」を自分一人で果たして整理できるのか。本日は、敷地横の竹林の整理・除草も並行して行った。都合4時間ほどの作業だったが、かなり草臥(くたび)れた。新しく購入しておい刈払機の切れ味は鋭く、これまでのものとは段違いの性能。排気量が増えた分だけ、とうぜんのことだが、とても強力だった。この調子で、(無理をしないで)除草や植木の剪定など、何んとか続けたいと思っている。▼「日経平均65,324.29 +898.34 NYダウ52,002.41 -175.28 ドル円157.98-00 +0.12円安 NY原油101.84 +3.87 長期金利2.930 +0.010」(日経新聞・2026/10/17)イラン戦争の終わりが見通せないない中、米国の中間選挙もまもなく。あの大統領はまた難題を吹っ掛けるだろう。加えて、米国の「原油高騰」が気になる。日本は米国からも「言い値」で「原油」購入を決めているが、この先、どんな影響がでてくるか。(1254)


◎2026/10/16(金)「日経平均65,324.29 +898.34 NYダウ52,177.69 +556.21 ドル円158.04-06 +0.18円安 NY原油97.34 -0.63 長期金利2.930 +0.010」(日経新聞・2026/10/16)▼国会参議院の予算委員会審議を聴いていて、ほとほとあきれ果てた。10月2日に開催されたG7会議に「ずる休み」した理由を、さらに糊塗するための嘘をつきとおしていたのが総理大臣。G7直前まで「飲み食い」をしていて、酒も入っていたという、会議開催の前まで公邸で行われていた飲食会。国益を著しく損ない続けている首相の言動には、目に余るものがあると思う。一刻も早く退陣(辞職)を懇望している。ぼくたちは彼女を直接に辞めさせることはできないが、国会議員諸君には、自らの責任をいささかでも発揮してもらいたい。(1253)


◎2026/10/15(木)終日、凌ぎ安い天候だった。遥かの太平洋上に台風30号発生の報道あり。秋台風がどのようなものだったか、ぼくの記憶は薄れている。この後の状況に注目していたい。▼自宅の近辺は過般の台風の影響がまだ残っており、茂原への道路はいまだ不便を託っている。幹線道路(国道14号(当地での通称茂原街道)が長柄町区間で土砂崩れのための通行止め、それ故に、大小さまざまな車両が脇道(剣道・町道)への通行を余儀なくされて、いつも渋滞している始末。大雨があれば、さらに土砂崩れが必死と目される危険個所が幾個所も残っているし、壊れた道路の修復も工事中、あるいは手つかずで残っている。まだこの先もしばらくは不便を託つのだろう。(1252)


◎2026/10/14(水)朝から快晴。いつも通りに茂原まで買い物。▼午後5時ころだったか、隣人(500mは離れている)のMさんが来られ、拙宅の「黒猫(カズオ君)」が足を怪我しているのか、敷地内で蹲ったままでいる、どうしたものかと教えに来てくれた。最近はほとんど外に出たままだったが、Mさんのところに居ついていたのだった。たぶん、蛇にかまれたのだと直感したので、「化膿止め」を服用させるべく、Mさんのところに出向く。その段階では少し足を動かすことができたので。日に2回(朝晩)服用させてほしいと頼んででおいた。この時、Mさんは「たってのお願いがある。この猫は娘(成人)の心の支えになっているので、どうかこの猫を譲ってほしい」といわれた。「怪我の様子(具合)も大事だが、喜んでお譲りします」と、当方から依頼した。その後で、とりあえずの食餌として、缶詰を持参した。なんと回復してくれるといいのだが。▼「日経平均67,744.29 -33.23 NYダウ51,670.10 -180.45 ドル円158.44-45 +0.23円安 NY原油95.93 +1.79 長期金利3.000 ±0.000」(日経新聞・2026/10/14)▼午後7時ころに電話あり。Kさんから。「セクハラ・パワハラ(まがい)の校長問題」だったが、すっかり「いうべきこと」をされていたので、一安心かと思う。しっかりと対応して、校長のセクハラパワハラを断固断ち切っているように振る舞っていたようだ。最終的にはどうなるか判断はできないが、もう少し状況をを見てみたい。(1251)


◎2026/10/13(火)終日の曇り空、時にはお湿りもあった。午前中に茂原まで買い物。同じ商品を購入しているが、2か月に一度は値上げをしているという感覚がある。酷いものだ。いろいろなところに限界が来ているというのか、すべての部門で覇気もない、これが「閉塞(閉塞)」というものなのだろうか。超低成長時代、少子高齢化時代、社会全体がシュリンクする時代、恐らく、この国にとっても初めての経験だろう。焦らないで、身の丈を弁えていくしかないのだと思う。かつての「国民総生産」が世界第2位とは、悪夢のようなものだっただろう。今からは「坂の下の雲」があるかどうか知らないが、それを目指すのが「身の丈に合った」寸法だ。(1250)


◎2026/10/12(月)
「体育の日」がいつの間にか「スポーツの日」に変更されていた。今どき、ぼくにはなんの関係もない「国民の祝日」(休日)だ。▼昨日の東京行きの疲れが残っている。(「智恵子抄」には)「東京には空がない」「本当の空がない」と語られている。東京駅の丸の内側は、真昼でも暗い、高層ビルが空を奪ってしまったのだ。こんなところで、人間が生きているのが不思議だと、久々の「お上りさん」は驚愕している。たった十五年の間に、都心は「一変」してしまっていた。▼「日経平均69,030.92 -11.19 NYダウ51,654.95 +423.31 ドル円158.42-43 +0.16円安 NY原油91.46 -0.39 長期金利3.010 -0.070」(日経新聞・2026/10/12)(1249)

*余談す。他人と比べる必要もありませんけれど、これまで観てきた数少ない「映画」でも記憶に残っているものは、ぼくにとってはそれなりにあります。深く印象づけられているものの中の一部を、「写真」で。邦画も結構ありますが、それも、おいおい紹介してみたいですね。

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