校長先生、そんなんでいいんですか

 教員不祥事に専門知見活用 心理的特性に着目、横浜 

 教員による児童生徒への盗撮や性暴力などの不祥事が全国で後を絶たない。横浜市教育委員会はこれに歯止めをかけようと、行動経済学に基づいた対策に取り組んでいる。人間の心理的な特性に着目した「ナッジ」と呼ばれる知見を、専門家の助言も受けて活用。自治体の不祥事対策に取り入れる例は珍しいという。(共同通信=桂田さくら)
 ナッジは「軽く肘でつつく」「背中をちょっと押す」といった意味の英語。そこから派生し、自発的に望ましい行動を選択できるように環境や情報提供を工夫して後押しする手法を指す。/すぐ忘れる人間の特性を踏まえ、教員のパソコンに「あなたの『気づく力』が、子どもを守ります」などのメッセージを定期的に表示。自分で決めたルールは守りたくなる心理を利用し、教員自らが考えた文言で、子どもと向き合う姿勢を宣言するポスターを学校内に掲示している。
 横浜市に助言した大阪大の大竹文雄特任教授(行動経済学)は、不適切行為をしないよう文書で通知する従来の対応は効果が薄いと指摘。「分かっていてもやってしまうのが一番の問題。自ら宣言することで、子どもたちの視線を意識するのは効果的だ」と語る。
 横浜市教委では2024年、教員の性加害事件公判で組織的な傍聴妨害が発覚。2025年には教員グループの盗撮画像共有事件で市立小の教員が逮捕された。相次ぐ深刻な不祥事を受け、組織体制を強化するとともに、ナッジの活用を決めた。/新設された法務ガバナンス室の原田智室長は「さまざまな知見を生かしながら、ガバナンス強化に全力で取り組む」と期待を込めた。(共同通信・2026/10/11)(ヘッダー写真「教員のパソコンに定期的に表示されるメッセージの例(横浜市教育委員会提供」)(右下も)

 昨日の夕刻に、一通のメールがありました。開いてみたのはかなり時間がたってからでしたが、中身はなかなかに深刻にも思えました。担当していたゼミの卒業生で、都内の公立小学校の教師をしておられる人から。メールは私信でもありますので全文引用はできません。推して知るべしで、スケベな管理職の「パワハラ」「セクハラ」(まがいだろうと思うが)に該当するような「事件・事故」に遭遇しているというものでした。「1学期末に校長のセクハラ寄りのパワハラ(LINEのアドレスをしつこく、最終的に校長室に呼び出して聞き出し、勤務時間外に連絡してくる)がありまして…」「大学時代から、先生(註 小生のこと)の下で人権について勉強してきたつもりだったので『ダメなことはダメ』だし、今後同じことで苦しむ人が出ないようにという気持ちで全力で戦っておりますが、校長の処分や改心にはほど遠い感じなので絶望しつつ自力での暴力などに訴えないよう、今後の気の持ちようをご教授いただけますと幸いです。」というようなことでした。簡単にメールで応答できる事柄でもないし、今晩でも電話をかけるということにして、少し時・間を置きました。

 「校長」は管理職であり、いろいろな理屈をつけて、「パワハラまがい」「セクハラまがい」をするのでしょう。メールの主は女性で、なかなかの「人物(頑固・負けず嫌い)」とぼくは見ていましたし、今回のメールにも、その性格ははっきりと表れていました。要するに、かかる事態に遭って、彼女はまさに「八方塞がり」だということです。相談すべき管理職が「屑」の助平ですし、これを校長にするくらいですから、教育委員会も真面目に対応するはずもないでしょう。訴えが事実なら、それは「個人の問題」「なかったことにしたい」という、例によって例のごとく、無責任。教員組合も、あってなきがごとし、です。

 さて、どうするか。訴えてきたのが卒業生ですから、まず「事実関係」をはっきりさせたい。数々の問題行動や発言のことごとを「記録・保存しておくこと」などは、昨日の段階で伝えておきました。事と次第では、大事になるかもしれませんし、場合によってはマスコミの知るところとなるかもしれない(「通報」するかもしれないと彼女は書いていました)。今年の四月に着任したばかりで、子どもとの関係は良好だという。着任早々に、こんな屑管理職に絡まれて、誠に気の毒の限りですが、彼女は、早々と「転任申請」を出したという。

 こんな腐った輩には「ナッジ」はいささかも効き目はないでしょう。「ひじでそっと突く」くらいで目を覚ますはずもないでしょうから、「肘鉄砲を喰らわす(to jab someone with one’s elbow)」くらいのことをしなければならない。彼女への応答も、その口です。辞表を書いて、洗いざらい公表して、直ちに辞職するのも手ですが、この「屑校長」には効き目はないかもしれませんし、逃げ出すのは負けることに等しいと、彼女なら判断するでしょう。「校長の処分や改心にはほど遠い感じなので絶望しつつ自力での暴力などに訴えないよう」、その方法(自制する方法)を教授してくれというお願いでしたから、前後を間違えれば「暴力沙汰」になるかも。それでもいいのですが、さて、どうしたものかと愚考しながら、今「駄文」を綴っている。「Kさんよ、そいつと面会する時は、いつだって握っている拳(こぶし)を開くんだよ」

◎ ナッジ(nudge)=行動科学などで、命令や強い注意などを用いずに、人々の自発的な行動を起こさせる手法のこと。例えば、「間隔を取って並べ」と指示しなくても、床に印をつけておけば、その印ごとに立とうとする意識が働き、自然に間隔を取った列ができる。[補説]原義は、人をひじで軽くつついて、そっと知らせること。(デジタル大辞泉) ◎ nudge1(nʌ́dʒ)[動]1 (他)(自)ひじでそっと突く,軽く押す;(人の)注意を引く;(ある状態などに)近づく.2 (他)〈人を〉(うまく言い含めて)(…に)もっていく≪in,into,toward≫.nudge nudge wink wink あれですよ,あれ(◆性的話題などをほのめかすときに用いる).━━[名]〔通例a ~〕(ひじで)そっと押すこと,軽い一突き.núdger[名] nudge2(nʌ́dʒ)[動](他)(自)(…に)うるさくせがむ,文句を言う.━━[名]口うるさい人,不平家.(「プログレッシブ英和中辞典(第5版)」)

 公表されている不祥事のほとんどは、教員と生徒との問題です。教員同士、あるいは管理職と教員との理不尽で道理に外れた関係はあまり明らかにされないのは、ぼくの勘繰りでは「もみ消し(示談を含む)」が横行しているからだと思っています。児童・生徒と教師の問題は、間に親たちも存在・介在しますから、簡単には「なかったことにはできない」でしょう。ぼくは、管理職(すべてが校長)と子どもの親との不倫問題や、同じ学校の教員へのセクハラ・パワハラの事例をいくつも知っています。当事者(教員)から、知らされたからでした。今回も、そのような一件・一例ではありますが、まるで、自分の問題のように腹が立ちます。(もちろん、メールでの訴えが事実であるかどうかを、最初に確認する必要があります。当然ですが、公益通報者保護法(制度)を適用すること、弁護士との相談は欠かせません)それにしても、日本の学校には問題がありすぎます。「問題群の中に学校がある」といいたいほどですな。

 数日前に都内で30年ぶりに遭った卒業生たちの中の一人も山梨県で、それこそ針の筵に座らされているような教師生活の「苦衷・苦悩」の実態を話されていました。授業内容のいちいちに干渉する、そんな校長や教頭がエラそうな振る舞いをしているようでは、ますます学校は死んでしまうでしょう。若いころに、米国の教師だった人の「学校は死んでいる」(原題が<School is Dead: An Alternative in Education>著者はエヴァレット・ライマー(Everett Reimer、1971年刊)、それを本当に熟読したことを覚えています。この手の学校教育批判本は、今に及んで、至る所で公刊されています。それほどに「学校教育」は「非人間教育」に特化しているという証明でもあるでしょう。メールをくれたKさんに相談されて、ぼくは十分に対応できるかどうか、まったく覚束(かくそく)はありません。(ライマーについては、早い段階でこの駄文録の中で触れています)

 「小人閑居して不善をなす(Idle hands do the devil’s work.)」すべてとは言いませんけれど、多くの管理職者は早い段階から、「子どもの教育・成長」に興味・関心を失うから、管理職(校長や教頭に)になりたがるんだと思う。授業・子ども、つまるところは教育が嫌いなんですよ、きっと。

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