自分の脳で考える力を、自分で育てる

【新生面】AI先生 日本史を担当する50代の高校教師がいる。鎌倉幕府が成立した年を生徒に問われて「1192年」と即答。現在の解釈は「いいくに」以前の「1185年」説が有力と知らず、そんなのあるんだと開き直った▼28年ぶりに復活したテレビドラマ『GTO』の一場面。反町隆史さん演じる鬼塚英吉は教え子に心寄せる「グレート・ティーチャー」のまま、知識の更新は遅れ気味らしい。東大を目指す秀才に「自分より知能が低い人間に教わりたくない」となじられた。生成人工知能(AI)で学ぶほうが効率的とも▼確かに「AI先生」の進化は著しい。タブレット端末さえあれば、何を尋ねても答えてくれる。次期学習指導要領案が教育への活用を初めて記したのも、知識と情報を集める能力の高さゆえ▼国立青少年教育振興機構が昨年実施した調査で、生成AIを「よく利用する」と答えた高校生は53%に上った。前年の19%から加速度的な浸透ぶりだ。その目的は「学習のサポート」が最も多く、宿題を代行させた生徒もいる。正解までもらってはサポートの範囲を超えてしまう▼だからこそ、AI活用に教師の力は欠かせない。生徒の習熟度に応じてテストの問題を作らせたり、英会話の相手をさせたりして、学力アップに役立てたい。AI情報の真偽を確かめ、自ら答えを見つける意義も説かないと▼知識を授ける役割をAIに少々譲っても、生徒のやる気をかき立てるのが理想の教師像なのでは。AIに「グレート・ティーチャー」は務まらない。(熊本日日新聞・2026/09/04)

◎ 『GTO』(ジーティーオー)は、藤沢とおるによる日本の漫画。『週刊少年マガジン』(講談社)において、1997年2号から2002年9号まで連載された。(中略)/1998年に反町隆史主演でドラマ化され、最終話は35.7%の高視聴率を記録した。本作のヒットにより本誌の発行部数も増加し、同年1998年には同誌の最高部数となる445万部を達成した。1999年から2000年にかけてはフジテレビでアニメ版が放送された。2014年12月時点で累計発行部数は5000万部を記録している。(Wikipedia)

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 今から二十年以上も前に、担当授業で書いてもらっていた学生のレポートに「GTO」という記号が何度も出てきました。ぼくはテレビを見ない人間でしたから、それがどんな番組かも知らないままで、ある夏休みに、いわゆる「教師物」特集といった趣で、いろいろな番組を再放送したことがありました。その中の一つが「GTO」だった。学校や教師、あるいは授業を主題にした映画は何本も作られたし、テレビでも放映されてきました。でも、ぼくにはまったく興味がわかなかった。あくまでもテレビ・映画の作品という枠でしか見られないものだし、どれもこれも、「教育」を理想化したり、教師を戯画化したものだったように思うのです。偶然に見ることはあったが、続きを見たいとは思いませんでした。その理由は、現実の「学校教育」はテレビや映画の「画面(Entertainment)」とは無関係に、良いも悪いも含めて営まれてきたからです。

 テレビや映画作品として優れたものもあったでしょう。人波に多くの作品を観ましたが、悲しいかな、ぼくは、「これぞ教育」などという作品は見たことはない。もう何十年も昔、小学校校長の営む「学校経営」がとても世間的に評価され、その学校への見物が絶えないということがありました。その「学校教育」の素晴らしさを映像に記録するために、およそ一年がかりで学校現場にスタッフが入り込み、「芽をふく子ども」(1962年)として公開されましたが、当時のS校長は、「教育・授業をわからない人間が作るとこうなるのだ」と、作品を酷評したものでした。まして「ドラマ」の中で教師を主人公にしたところで、教育や授業の核心に触れるものではなく、役者の演技・芝居が評価されるのは当然で、学校教育の当否は問題にはされないのです。

 さて、その「GTO」が再放映されるという前宣伝がすごかったようだ。そしてなんと文科省は、このテレビ映画放映とタイアップして、「教師不足」の現状に波風を立てたいというのでしょうか。完全に終わっていますね、教育行政は。いったい、文科省は何を考えている(企んでいる)のでしょうか。どんどん、暴走族上がりの「GTO」を教育現場に入れたいというのでしょうか。このような堕落しきった官庁が、明治以来一貫して「義務(強制)教育」(優劣教育)を徹底し推進してきたのではなかったか、という思いがぼくには強くあるのです。

 テレビドラマ『GTO』とのタイアップを行います! 令和8年6月19日

文部科学省は、令和8年7月20日(月曜日)放送開始予定のカンテレ・フジテレビ系連続ドラマ『GTO』とのタイアップを行います。
テレビドラマ『GTO』について
テレビドラマ『GTO』は、1998年夏に放送された、元暴走族の教師・鬼塚英吉が従来の教師像を覆す型破りなスタイルで、生徒や学校の問題に体当たりでぶつかっていく学園ドラマです。そんな伝説の教師GTO(グレート・ティーチャー・オニヅカ)が、約28年の時を経て、連続ドラマで復活し、令和8年7月20日(月曜日)夜10時から、カンテレ・フジテレビ系にて放送が開始されます。
タイアップポスターの配布について
『GTO』とのタイアップの一環として、以下のポスターを作成し、全国の高校・大学等に配布することといたしました。教師として教え子と向き合う、 鬼塚英吉の生き様を投影したビジュアルに、「あなたに出会うのを、待っている生徒がいる。」というキャッチコピーを加えています。
文部科学省では、全国の教師のみなさまを応援するため、HPやSNSなどの媒体を通じて、教師に関する情報を広く発信していきます。(文科省:https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_01644.html)

「『教職員全員がグレート・ティーチャー』と松本文科相 復活の「GTO」と文科省がコラ ボ松本洋平文部科学相は19日の閣議後記者会見で、7月20日から放送が始まるテレビドラマ「GTO」(フジ系、毎週月曜午後10時)とのタイアップを発表。第1弾として制作したポスターを公開した。/ポスターは学生に教員への関心を持ってもらうため全国の高校と大学に配布予定だといい、松本氏は「生徒一人一人に向き合う教師像を踏まえ、教職の魅力を伝えたい。(反町隆史さんが演じる主役の)鬼塚先生だけでなく、現場で頑張る教職員全員がグレート・ティーチャーだと思う」と述べた。/文科省によると、タイアップの第2弾、3弾もドラマを制作する関西テレビと協議しているという。企画内容が固まり次第、順次発表する予定。」(左写真は「テレビドラマ『GTO』とのタイアップを発表する松本洋平文科相。第一弾としてポスターを制作した」=6月19日午前9時20分、東京都千代田区(大森貴弘撮影)(産經新聞・2026/06/19)

 口にするのもいやらしい、このM文科大臣は議員会館で「不倫」をしていたと週刊誌で暴露され、事実と認めたうえで、それでも「居直り」「居座り」を続けている「不道徳」な人間です。たぶん、文科省は「GTO」とコラボして、「鬼塚」をして「教育勅語」の神髄を生徒たちに植え込みたいのでしょうか。その昔「ヤンキー先生」という、不良上りが紆余曲折を経て文科副大臣に任用され、いっぱしの「国風教育」の風を吹かせていました。現内閣は、神代の昔からの神話(物語)を「歴史的事実」と吹聴し・茶化していますので、テレビドラマの「主人公」が文科省(学校教育行政)の救い主になり、気息奄々の学校教育を見事に「再生」させることを夢想しているのかもしれません。

 いよいよ、各々方、学校教育には不信の念を、あるいはいささかの距離を保って付き合った(付き合わない)方がよろしいのではないですか。「私」を壊されないために、です。(写真右上は、「教育勅語」の効能や有効性を空る現官房長官、元防衛大臣・K氏。)

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