「強い日本経済」という虚言専一

【新生面】四万六千日 縁日と聞けば、屋台が出る夜店や催しを思い浮かべる人も多かろう。本来の意味は「神仏と縁を結ぶ特別な日」。東京・浅草の浅草寺は7月10日を1年のうちで最大の功徳を得られる縁日と位置付けている▼この日の参拝は江戸時代に定着した。「われ先に訪れたい」という人で前日9日もにぎわった。両日に開かれる「ほおずき市」は今も変わらぬ夏の風物詩。朱色が鮮やかなホオズキの露店が並び、風鈴の涼やかな音色も心地よい▼両日は「四万六千日[しまんろくせんにち]」とも呼ばれている。年に換算すれば人間の寿命の限界とされる126年。1日お参りするだけで一生分の御利益が得られるというから、何と太っ腹なことか▼こちらも気前の良い話である。政府が2040年度までに官民で370兆円超を投資する成長戦略を打ち出した。人工知能(AI)や半導体、航空・宇宙、造船など成長が期待できる17分野に重点投資して「強い日本経済」を目指すという。だが、総花的な印象は否めない。メリハリのない過度な支出は財政不安を招き、一層の円安や長期金利の上昇につながりはしないか▼政府が直接関わる産業支援には苦い記憶がつきまとう。電機大手の半導体事業を統合したエルピーダメモリは経営破綻。「日の丸液晶」のジャパンディスプレイは債務超過に陥り、官民ファンドのクールジャパン機構も多額の損失に苦しむ▼ここは一つ、浅草寺の観音様から頂く四万六千日の功徳に願を掛けてみたい。今度こそ政府が、かじ取りを間違えませんように。(熊本日日新聞・2026/07/10)

 善男善女、倹(つま)しく生きて、時には善根を積む、そのうちにお天道様のお目にとまり、思わぬ「功徳(神仏の恵み)」に恵まれないとも限らない、そんな素朴かつ誠実な生き方が信じられた時代が長く続いたと思いたいですね。三日前の熊日新聞コラム「新生面」の主題は「縁日」について、でした。夏のみぎり、各地各所で縁日が開かれ、それこそ、普段にみられない賑わいだったでしょう。何度か、ぼくも縁日に連れられて言った記憶がありますが、不思議なことに、東京に住んで以来、ただの一度もでかけたことがありません。上野や下谷、あるいは浅草の縁日は、ことさら知られていましたが、人混みが嫌いな質で、いささかもそこに足を向けようとはしませんでした。もちろん、近所の人々が、浴衣がけで縁日に出かけて、「縁起物」の「朝顔」や「酸漿(ほおずき)」を買ってきたのを見せてもらった記憶だけははっきりと残っています。

(*「縁日」=「ある神仏に特定の由緒ある日。この日に参詣(さんけい)すれば特に御利益があると信じられている。毎月の、5日は水天宮、18日は観世音、28日は不動尊など。有縁(うえん)の日。結縁(けちえん)の日」(デジタル大辞泉)

 「東京・浅草の浅草寺は7月10日を1年のうちで最大の功徳を得られる縁日と位置付けている▼この日の参拝は江戸時代に定着した。『われ先に訪れたい』という人で前日9日もにぎわった。両日に開かれる『ほおずき市』は今も変わらぬ夏の風物詩。朱色が鮮やかなホオズキの露店が並び、風鈴の涼やかな音色も心地よい』とあります。事に7月10日は最大の功徳日とされ、別名「四万六千日」とも称された。その日にお参りすれば、なんと「126年分」の御利益があるとされたものでした。いずれ、お寺さんの商魂のなせる業というべきで、それこそ「善男善女」は言うまでもなく、「悪男悪女」も、いそいそと馳せ参じるのは今に変わらぬ「夏の風物」となっていたのでしょうか。

 ここで止めておけば「功徳」もあるのでしょうが、やはりコラム氏の悲しさか、どうしても「政府批判」をひとくさり。

 「政府が直接関わる産業支援には苦い記憶がつきまとう。電機大手の半導体事業を統合したエルピーダメモリは経営破綻。『日の丸液晶』のジャパンディスプレイは債務超過に陥り、官民ファンドのクールジャパン機構も多額の損失に苦しむ」とコラム氏。官民共同で事業を起こし経済を成長させるというのは表向き。その核心は「公共事業」という名の「公金横流し」システムですね。「強い経済」とか「日本劣島を強く豊かに」と叫ぶたびに、「赤字国債」を含めた公金が民間に流れるという「功徳」の積み重ねだったでしょう。「何とかミクス」はその絡繰りの詐称でしたな。

 加えて、「皇室典範」改正の強硬。先日の国会審議で「どうして女系・女性天皇は駄目なんですか」と問われて、担当大臣は答弁に窮していました。恥さらしそのものだったと思う。「男尊女卑」が「本邦天皇制の稀有な伝統」「正当性の根拠」なのだと、なぜ答えなかったんでしょう。さらに「126代、2680年続く、万世一系」ということを、世界に誇るべき、我が国の特質であると声高に述べはしますが、どこからが史実で、どこまでが神話なのか、その境目を曖昧にしたままでの、「天皇制の価値」を世界に誇ろという醜悪な態度は見ていても美しくないですね。「古事記」や「日本書紀」を少しでもお読みになれば、天皇制が「天照神」と、「天孫降臨」から始まる「神話」「物語」だという読解が成り立つと、国語国文科の卒業生であった官房長官だったらわかろうというもの。美しい表現では「神話」、ありていに言えば「空想・作り話」、それが天皇制のイロハのイじゃないですか。

◎ 神武天皇(じんむてんのう、正字体:神󠄀武、庚午年1月1日[1] – 神武天皇76年3月11日[2])は、日本の初代天皇(在位:神武天皇元年1月1日 – 神武天皇76年3月11日[2])とされる人物。日本神話(『古事記』・『日本書紀』(記紀))における神話・伝説上の人物とされることが多いが、確定していない。/諱は彦火火出見(ひこほほでみ)、あるいは狭野(さの、さぬ)。『日本書紀』記載の名称は神日本磐余彦天皇(かみやまといわあれひこのすめらみこと)。/天照大御神の五世孫であり、高御産巣日神の五世の外孫と『古事記』『日本書紀』に記述されている。奈良盆地一帯の指導者長髄彦らを滅ぼして一帯を征服(神武東征)。奠都した畝傍橿原宮(現在の奈良県橿原市)にて即位して日本国を建国したと言われる。(Wikipedia)

◎ 『皇統譜』に基づくかぎり、歴代天皇は、初代神武天皇から今上徳仁まで、126代が挙げられる。この126代のうち、第37代斉明天皇は第35代皇極天皇の、第48代称徳天皇は第46代孝謙天皇の、それぞれ重祚(一度譲位した天皇が再び位に就くこと、再祚)であるため、総数は124人となっている。/ただし、南北朝時代に、北朝(京都)で即位した天皇のうち、後小松天皇を除く光厳天皇、光明天皇、崇光天皇、後光厳天皇、及び後円融天皇の5代、5人は、明治時代に歴代天皇から除外されたため、この126代の天皇には数えられないものの、宮中祭祀等においては天皇として扱われる。このため、現在に至る天皇の総数は129人と数えられることもある。/また、皇統譜以外にも様々な皇室の系譜が過去に作成されており、様々な歴代天皇の数え方があった。例えば、後小松上皇の命令で編纂され、明治以前の一般的な皇室の系譜となった『本朝皇胤紹運録』では、後醍醐天皇を除く南朝天皇を天皇と認めずに北朝天皇を歴代天皇に数え、弘文天皇および仲恭天皇を歴代に数えず、神功皇后を歴代に数えている/なお、「天皇」(てんのう(てんわう)、すめらみこと、すめろき)という名称は、7世紀後半に在位した第40代天武天皇の頃に、それまでの「大王」(おおきみ)に代わって用いられ始めたと考えられている。また冷泉天皇(在位967年 – 969年)以後、光格天皇(在位1779年 – 1817年)の時に諡号が復活するまで、安徳天皇と後醍醐天皇を例外として、天皇号は生前も崩御後も正式には用いられなかった。例えば後水尾天皇や明正天皇は崩御後「後水尾院」「明正院」と呼ばれ、これらを一律に「後水尾天皇」「明正天皇」とすべて置き換えたのは明治維新後のことである。(同前)

◎ 皇統譜= 皇統譜(こうとうふ)とは、天皇および皇族の身分に関する事項を記載する帳簿。形式等は、皇室典範および皇統譜令(昭和22年政令第1号)に定められる。/天皇・皇后に関する事項を扱う大統譜(たいとうふ)、その他の皇族に関する事項を扱う皇族譜(こうぞくふ)の2種があり、皇室の身分関係(家族関係)、そして、皇統を公証する。一般国民の戸籍簿に相当する。/なお、皇統とは、皇位継承が代々なされてきた系統のことである。天皇・皇族(臣籍や民間から入内した后妃を除く)は、系図を辿れば神武天皇を経て 皇孫である瓊瓊杵尊(ニニギ)を通じ、皇祖神の天照皇大神まで遡る事が出来る。(同前)

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「四万六千日・ほおずき市(しまんろくせんにち)7月9日・10日」~ 平安時代頃より、観世音菩薩の縁日には毎月18日があてられてきたが、室町時代末期(16世紀半ば)頃から、「功徳日」といわれる縁日が設けられるようになった。功徳日とは、その日に参拝すると、100日、1,000日分などの功徳が得られるという特別な日を指す。功徳日は寺社によって異なるが、現在、浅草寺では月に1度、年に12回の功徳日を設けている。このうち7月10日は最大のもので、46,000日分の功徳があるとされることから、特に「四万六千日」と呼ばれる。この数の由来は諸説あり、米の一升が米粒46,000粒にあたり、一升と一生をかけたともいわれるが、定かではない。46,000日はおよそ126年に相当し、人の寿命の限界ともいえるため、「一生分の功徳が得られる縁日」である。
 四万六千日の縁日の参拝は江戸時代には定着し、われ先に参拝しようという気持ちから、前日9日から境内は参拝者で賑わうようになった。このため、9日、10日の両日が縁日とされ、現在に至る。(↷)


 四万六千日にともなうほおずき市の起源は、明和年間(1764〜72)とされる。四万六千日の縁日は浅草寺にならって他の寺社でも行なわれるようになり、芝の愛宕神社では四万六千日の縁日にほおずきの市が立った。「ほおずきの実を水で鵜呑み(丸飲み)すれば、大人は癪(なかなか治らない持病)を切り、子供は虫気(腹の中にいると考えられた虫による腹痛など)を去る」という民間信仰があり、ほおずきを求める人で賑わったそうである。その愛宕神社のほおずき市の影響を受け、四万六千日の大本である浅草寺にもほおずき市が立った。ちょうどお盆の季節でもあり、ほおずきを盆棚飾りに用いる方も多い。
 かつては、四万六千日の縁日に赤とうもろこしを売る屋台もあった。これは赤とうもろこしが落雷除けのお守りになる由の民間信仰により、文化年間(1804〜18)頃に境内で売られるようになったという。ところが明治初年(1868)頃、不作によって赤とうもろこしが出回らないことがあった。これに困ったご信徒が浅草寺に雷除けのお守りを求めた縁から、浅草寺では竹串に挟んだ三角形の守護札を授与するようになった。これが今も四万六千日に授与されている雷除札である。
 9日・10日の両日、いなせな恰好の売り子たちが声をあげてほおずきを売り、境内は朝から晩まで参拝者で埋まる。観世音菩薩の功徳に感謝して参拝し、ほおずき市を散策して江戸情緒を味わいたい。(浅草観音・浅草寺:https://www.senso-ji.jp/annual_event/13.html)(ヘッダー写真「歌川広重・江戸高名会亭尽「柳ばし夜景」奥には万八楼がみえる」・https://asakusa-bashi.tokyo/hunatoku/

(⁑桂文楽「船徳」(1956年):https://www.youtube.com/watch?v=jsSJ2qBOPAs)今どき落語といっても、とんと弾まないのではないでしょうか。寄席の数も減り続けているし、有望な落語家が数多輩出しているとも思われません。ぼくは、昭和38年東京に出てきて以来、何よりも「落語」に足元を掬われました。以来、60数年、来る日も来る日も落語を聞き続けてきました。もちろん、歩いて通える上野「鈴本」にも足繁く通いました。ま当時は若手株の談志や三平の話を聞いたり、圓生のくすぐりに大笑いをしたものです。その段階ではすでに物故者となっていた志ん生や文楽など、昭和の名人上手は、録音などで浴びるように聴きまくったものです。本日は、「船徳(ふなとく)」。暑い盛りに浅草お参りの段ですが、その前段階での落とし噺です。京都にいた時代にも「四万六千日」という言葉をきいたし、そのときはおそらく7月の何日かに愛宕山に上ってお参りすると、一生分の御利益があるということだったと記憶しています。それにしても、落語を聞いて、日常とは隔絶された別世界に入り浸ることも全くできなくなった時代、世知辛い世相に心塞がる思いがします)

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「徒然に日乗」(1151~1157)

◎2026年07月12日(日)日差しはなかったが、高温多湿状態が終日続いた。午後5時現在、室内温度28.7℃、湿度77%。風もなく、座っているだけで、じっとりとしてくる。拙宅では、滅多にエアコンは点けない(年間に1~2度あるかどうか)。幸いなことに「寝苦しくて睡眠不足」ということもまずありえない。それだけが僻地居住の取り柄というべきか。▼「イランがホルムズ「封鎖」 船舶損傷、米も攻撃【カイロ、ワシントン時事】イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は、原油輸送の要衝ホルムズ海峡で「無許可の航路」を通航しようとした船舶を攻撃し、海峡を封鎖したと主張した。同隊に近いタスニム通信が12日伝えた。米軍によれば、キプロス船籍のコンテナ船が被害に遭い火災が発生。米軍はこれを受け、8日以来のイラン攻撃に踏み切った」(時事通信・2026/07/12)まだまだ、石油の安定供給は見通せないままだ。(1157)

◎2026年07月11日(土)本格的暑さが始まったか。一気に高温の坩堝に叩き込まれた感がある、日本劣島。▼お昼前に茂原まで買い物。▼帰宅後、燃やせるゴミの焼却を始める。驚くほどの分量が毎週吐き出されるので、自作の焼却炉には大助かり。それにしても、猛烈な暑さだ。水分補強は必須だし、作業は無理をしないで、頻繁に休憩を取ることが何より。「1太宰府福岡39.3℃15:28 2日田大分38.3℃15:08 3久留米福38.1℃15:22」(WN・2026/07/11)(1156)

◎2026年07月10日(金)とても蒸し暑い一日。▼午前中に茂原まで買い物。▼最終盤の国会で、「皇室典範」改正法案が衆議院を通過。この「法案」で「象徴天皇制」が維持できるのだろうか。それにしても、国会もまた破壊されている。(1155)

◎2026年07月09日(木)高温多湿でうんざりするような一日だった。本格的な「高温」時代に突入した感がある。▼ベネズエラの地震被害者は3800人超との報道あり。さらに増えるのは確実だと思う。まだ不明の人が3万以上といわれる。「日経平均67,743.85 +924.80 NYダウ52,348.39 -576.76 ドル円162.45-47 +0.24円安 NY原油74.00 +0.48 長期金利2.875 +0.010」(日経新聞・2026/07/09)(1154)

◎2026年07月08日(水)暑い一日だった。「梅雨の狭間」というのだろうか。▼お昼前に、久しぶりに自宅から長柄役場横を過ぎて長南町に入り、少しドライブを楽しんだ。ついこの前に終わったばかりと思っていた稲の生長が驚くばかりに早く、街道筋の両側は一面が緑なす水田で埋められている。昨年の「コメ騒動」が一転して、今は値下がりが著しいのはどうしたことか。まさに「濡れ手で粟」ならぬ「米」で、一獲千金を狙った商売人が慾をかいて大慌てしている、そんな図が方々で見られるのだ。いつも通りに茂原のスーパーで買い物をして帰宅。▼「日経平均66,819.05 -1437.91 NYダウ52,925.15 -130.76 ドル円162.47-48 +0.51円安 NY原油73.48 +3.04 長期金利2.865 +0.025」(日経新聞・2026/07/08)(1153)

◎2026年07月07日(火)劣島南海上に居座る梅雨前線と台風9号の影響で、すっきりしない天気が続き、九州北部などには今なお「線状降水帯」が猛威を振るっている。この先、沖縄本島や石垣島を直撃するコースをたどっている台風9号の行方に注意している。▼「日経平均68,256.96 -1480.73 NYダウ53,055.91 +155.84 ドル円161.88-90 -0.28円高 NY原油69.30 +0.75 長期金利2.845 +0.015」(日経新聞・2026/07/07)(1152)

◎2026年07月06日(月)静かに「日本(国債)売り」が続いていると思う。もちろん、株高については外国投資家の思惑もあって、こちらは「日本買い」である。一進一退の「綱渡り」(マネーゲーム)が行われているのである。「日経平均69,737.69 -6.38 NYダウ52,900.07 +594.83 ドル円162.35-36 +1.58円安 NY原油68.28 -0.41 長期金利2.830 +0.060」(日経新聞・2026/07/06)(1151)

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