【天風録】ドクダミと梅雨 広辞苑の編さん者で知られる新村出(しんむら・いずる)は戦後間もなくつづった随筆で、ある雑草を〈あっぱれの美花〉と称賛している。梅雨の今時分、日陰に群生するドクダミのことだ▲ハートの形をした緑の葉が頂くのは、通称「白十字」。花と思われがちだが、学術的には4枚の葉が白く形を変えたものだという。新村は花瓶に生け〈どこからどこまでも愛すべき雅致(がち)に富む〉と記した。忘れてならないのは強烈な臭いだ。根を広く張り、むしっても毎年生える。庭先で見つけると、ため息も▲広辞苑を引くと、名前の由来は〈毒を矯(た)める〉とある。体に悪いものを抑え、正常な状態に整えるという意味だ。古くから和漢の万能薬として重宝され「十薬(じゅうやく)」と呼ばれる▲「健康マニア」だった徳川家康は煎じて飲むよう、身内に勧める文を残している。利尿作用が高く、美肌につながると愛飲する人も。生の葉をすりつぶせば腫れ物や虫刺されの妙薬になると、お年寄りから以前聞いた▲梅雨の晴れ間、庭掃除で集めたドクダミでお茶をこしらえた。軒先でしっかり干して煮出すと、ほのかな甘みと土の香りが口に広がる。先人の知恵に「あっぱれ」と賛辞を贈るとともに、薬効も信じたい。(中國新聞。2026/06/12)
(ヘッダー写真:http://www.yanagidou.co.jp/syouyaku-yakusou-jyuuyaku.html)

どうでもいいことです 数日前の「駄文」に「ドクダミ」について書きました。拙宅の庭のいたるところに、今を盛りに白い花を咲かせて、生き生きと茂っているさまを見るにつけ、生命力は旺盛だなと、ほとほと感じ入ってしまいます。3日前の「天風録」(中國新聞のコラム)に面白い記事が出ていました。広辞苑の編者だった新村出さん(1876~1967)とドクダミの抱き合わせでした。新村さんはドクダミのことを「あっぱれの美花」と称賛していたという。物好きもいればいるものだと感じてしまいました。かくいう小生も、この草とは馴染みが深い方だと思っている。ある時期までは「薬草」の効能を日常的に試用してさえいたのでした。また、ある時期からは、いかにも身近な草花という「親近性」さえ感じているのです。「ドクダミ」は「毒を矯める」が由来だとか。ご本人が開設したのかどうかわかりませんが、広辞苑にはそう出ている。

「広辞苑」には、「毒を矯める・止める、の意。江戸時代中頃からの名称」、「全草を乾したものは生薬の蕺葉(しゅうさい)で、消炎・利尿剤などとして用い」「葉は腫物に貼布して有効という」ともあります。「矯(た)める」は「矯正」という熟後にあるように、悪い性質などを直す、元通りにするという意味があります。「毒を矯める」とは「毒(性)を取り除く」ということでもあるでしょうか。「新村は花瓶に生け〈どこからどこまでも愛すべき雅致(がち)に富む〉と記した」という。ぼくはそこまではしませんが、昔のように忌み嫌うということはなくなりました。かといって、それを育つがままに放置するほどのモノ好きでもなさそうで、いずれ、時期が来たら、除草することになるはずです。

ドクダミを好んだ新村さん。ぼくはこの新村さんと息子の新村猛さんの親子からは、多くのことを学びました。それはそれとして、新村出さんについて、近年になって驚いたことがありました。どこかで触れましたが、なんとぼくが卒業した京都府立 S 高校の「校歌」の作詞をされていたというのです。在学中、何度か歌わされたはずですが、その記憶は全くありません。もちろん歌詞も曲調も覚えていません。作曲は、まだ三十代だったか、團伊玖磨さん(1924~2001)だったといいます。その事実を本当に、最近知って驚いたのでした。

先週の木曜日(6月11日)、京都の嵐山で高校の同窓会が開かれました。早くに誘われていて、ぼくも参加するつもりだったが、かみさんだけ残して家を空けることを躊躇していました。同窓会が開かれる数日前にかみさんは具合が悪くなり、夜中に廊下で倒れて唸っていました。しばらく様子を見ていて、苦しみも治まり事なきを得ましたけれど、やはりこのままでは出かけられないと判断して、同窓会には参加しないことにしました。これまで一度も出席したことはない。今年で卒業68年目でした。当時の同級生の顔も名前もほとんど忘れたといっていいほどの時間が経ちました。この先、果たして同総会が開かれることがあるかどうか。考えるまでもなく、はるかにたくさんの時間が流れてしまったことを痛感しています。(右は同窓会会場だといいます)

・さからはず十薬をさへ茂らしむ(富安風生)
・どくだみを可憐と詠みし人思ふ(浅井青陽子)
・引きぬきし十薬の根の生白さ(横山房子)
・どくだみの香にたつ土の薄暑かな(西島麦南)
・十薬のそこら咲きみち梅雨宣言(山口青邨)
・十薬や母には会へぬ世に生きて 上田五千石
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「徒然に日乗」(1123~1129)

◎2026年06月14日(日)快晴とはいかなかったが、まずまずの天気。それにしても湿度が高かった。70%は超えていたかもしれない。▼終日自宅に。庭作業を進めようとも考えたが、体が言うことを聞かない、やりだせばきりがない作業になるのはわかっているので、いささか怖気づいているのかもしれない。(1129)
◎2026年06月13日(土)終日、曇天が続いた。▼昼頃に茂原まで買い物。取り立てて高価なものを数多く買ったわけでもないのに6千円超だった。相変わらずの物価高騰が続いている。円安は160円越えで、連休時期の為替介入では米国国債を売り出したことが判明。この先の「円安」阻止をどうするつもりなのだろうか。長期金利がさらに上昇、いよいよスタグフレーションに突入したというべきだろう。(1128)
◎2026年06月12日(金)午前中、市原のH.C.へ、猫の食料購入に。▼夕刻、久しぶりにT君から電話。旧帝国大学付属学校の国語科の教員。かなり間が開いたが、相変わらずの精勤ぶりで健闘されている様子がわかるよう。授業の深掘り、要は生徒自身が教室の主人公でなければならないという、当たり前の授業の創造を試みているという。思い切り授業の可能性を開いてほしいものだ。▼「首相は同11日の参院決算委員会で「(男性は)私も秘書も面識のない方だ」と明言したが、19日には「私も秘書も会ったことがない」と表現を変えた。高市事務所がオンライン会議を認めたとする別の週刊誌報道では、6月5日の参院予算委で「事実と違うと(秘書が)言っていた」と否定したが、10日の衆院法務委で「改めて確認したところ、事務所から回答した内容だった」と訂正した」(読売新聞・2026/06/12)実に不真面目で不謹慎な「舐めた態度」に終始している。即刻辞任してくれろ。(1127)

◎2026年06月11日(木)好天の一日。午後に茂原まで買い物に。▼「天皇陛下は11日、オランダとベルギー公式訪問を前に記者会見された。現在進む皇族数確保の議論を巡り『制度への言及は控える』と断った上で『国民の理解が得られるものとなることを望んでいる』と述べた。」(共同通信・2026/06/11)▼「国民の理解が得られるもの」を望んでおられると言明した意味は?現内閣で「勝手な思い付きで触るものではない」という意味だろう。「君側の奸」という表現を思っている。天皇制台地であっても、生身の天皇の存在など意に介さないという破廉恥だ。(1126)
◎2026年06月10日(水)朝、9時半頃に近所のH.C.へ。猫の缶詰や洗剤や、トイレットペーパーなどを購入。▼「首相秘書『音声、確信持てない』 中傷動画疑惑巡り高市氏 高市早苗首相は10日の衆院法務委員会で、自民党総裁選での中傷動画作成疑惑を巡り、作成者とされるIT会社代表男性と公設第1秘書との会話を録音したとされる音声データを秘書に確認したところ『自分の声に似ているように思うが、内容も含め確信を持てない』との回答があったと説明した」「音声データが秘書の声と一致していれば、男性と首相陣営側に面識があったことを裏付けるものとなり、『面識がない』としていた首相の答弁との整合性が問われる。」(共同通信・2026/06/10)▼ことここに及んで、なおも往生際が悪いというのを、ぼくは「醜聞」といってきた。醜悪というか、醜いというほかない姿だ。(1125)

◎2026年06月09日(火)凌ぎやすい一日。▼午前中に買い物で、茂原まで。▼首相陣営の「中傷動画」などのスキャンダルが大手のマスコミも扱うようになったのは、いろいろな意味で、永田町政治の状況が変わるだろうか。▼「国旗損壊罪」でいう、国旗は誰のものか。「皇室典範」改正問題には、言わずもがなの異議あり。皇族の判断が無にされて、物事が進行するというのはどういうことだろうか。要するに「天皇制」も「国旗の捉え方」もきわめて「恣意的」で「場当たり的」に思われる。今、急いで取り上げる必要のない政治課題だと思う。あるいは、この「首相」にその資格は全くないものだといいたい。▼「日銀利上げ静観の高市首相 背景に2つの風圧、問題は「次の次」 日銀が6月利上げに大きく傾いている。その理由として高市早苗首相が静観姿勢をとってきた点も大きい。首相のスタンスの背景にありそうなのは市場と米国という2つの方向からの風圧だ。問題は市場参加者が早くも関心を寄せる「次の次の利上げ」も高市氏が静観するかだ」(日経新聞・2026/06/09)(1124)
◎2026年06月08日(月)曇天、時には雨が降るような天気だった。▼本日の午前8時40分にフィリピンでマグニチュードは8.2の大きな地震が発生。日本近海への津波警報が出た。被害の全貌がまだ見えないが、相当な犠牲者が出るだろう。▼「日経平均64,024.60 -2563.52 NYダウ50,866.78 -695.15 ドル円160.18-19 +0.24円安 NY原油94.72 +4.18 長期金利2.715 +0.050」(日経新聞・2026/06/08)(1123)
IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII





