世間に蔓延るものは?(20/02/23)

 偶々松樹の下に来たり/枕を高くして石頭に眠る/山中暦日無し/寒尽くるも年を知らず(『唐詩選』所収・太上隠者「答人」より)

 名月や銭金いはぬ世が恋ひし(岡野知十)

 紫陽花や身を持ちくづす庵の主(横手也有)

 「挙国一致とは往々にして国民の判断力を失ったことを意味するのである。盲目になったことを意味するのである。・・恐るべきは所謂挙国一致なる名の下に国民が挙げてその判断力を失い、盲目に陥ることである」(石橋湛山)

 「デモクラシーを通ってファシズムがくる。国家は自分たちを絶対化しますから、それにデモクラシーが乗ったときがファシズムなんです。・・デモクラシーがあって、国家の宣伝を真に受ける国民ができたときにファシズムが起こるんです」(鶴見俊輔)

 「ダイヤモンドみたいに、ものをカネに換算して、しまっておくのではなくて、カネに換算されないものと対面して暮らす。そういう暮らし方があれば、そこから自然に、国家の殻の中で考えない別の構想力につながると思いますね」(同上)

 「市井の人間がつく嘘も総理大臣が吐く嘘も、嘘という点では同じだが、そこに何らかの差はないか」「嘘つきは泥棒の始まりというけどね」「だから、俺は思うね。自分だけは自分に騙されずに他人を騙すなんて、金輪際あり得ないと。これは紛れもなく自分の経験から学んだよ。教師に教えられたんじゃない」「『これはまともだ』『これはまっとうじゃないな』という根っこになる感受性を失ったら、恥も外聞もなくなるだろうな、厚顔無知という奴だよ」「嘘つきが『君は嘘つきだ』と相手をなじる断末魔の立法府。「国民」こそいい面の皮さと、自分とは無関係を装って嘆いてばかりもおられめえ」(山野人)(2020/1/23)

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 「およそ世間にはびこるるものは コロナウィルスばかりじゃあるまい。もっと質の悪い、叩いてもびくともしない鉄面皮さ。ペンチでつねってもその厚顔な面の皮はびくりともしないだろうさ。あたりまえの神経を喪失してるんだから」「上にあげた湛山氏。島国(だけではなさそですが)の近代政治(汚濁)史のなかで光り輝く(頭ばかりではない)真正の政治家だったとこちとらは考えている。石橋湛山全集15巻。俺は再読三読に及んだよ。ノォトもまじめにとったものだ。今も、机の横においてある、それくらいに大切な人物でした。なにしろ一巻500ページはあったね。デモクラシーの何たるかも教えられた。うすっぺらな(奥行きのない)「美しい国へ」が聞いて呆れるね。そいつを「私」の横に並べるような愚はやめてくれと湛山ならずともいうだろうな。湛山氏については、いずれ雑談をしたい」「湛山さんは大学の哲学科を出ているんだ。卒業後にやおら経済学を自学し、一貫した主張(「小日本主義」)を戦時(領土拡張期)下に展開したんだよ」(山野人)

 「彼が病に倒れて、わずか二か月で総理の椅子を譲った相手は、だれあろう、名前を口にしたくないので言わないが、いまの「●●●●虚言症大将の祖父」だった。小さな島の運命が一転した瞬間だよ。湛山さんが病気にならないで、あるいは快癒して総理を続けていたら、きっと外国、つまり今に至るも宗主国気分のコメ国からの執拗な妨害が生じていたことは間違いない。(彼が総理になる前)敗戦直後の吉田茂内閣の大蔵大臣を務めていたころ、「公職追放」にあっていた。メリケンの横やりだった。病気辞任後の後継内閣成立は、運命のイタズラとは言わないが、今に続く属国魂の誕生(外国の51番目の州となったからさ)だった。「独立」なんと軽く言うが、それは今の状況じゃ至難の政治難問題だな。(山野人)

 「下駄の雪」という言葉があるね。この島はコメ国の「下駄の雪」さ。雪は下駄から離れたくないために万策を繕うよ。カネも出そう、武器も買おう、軍隊も、いいなりに派遣するだろう。辺野古を見るといい。「これしかない」「最善の策」などという。そんな輩ほどきっとつぶれるよ。ほかに道がないという狭量がかならず自他を誤る。(無能が思いつくのは、「これだけ」「これが最善」という言い草だよ。まるで目隠しされた競走馬並みだよ。命令を忠実に守るだけしかおのれに脳はないという始末)祖父と孫が二人三脚してるんだな。ゴールは見えてるよ。無知(孫)が無恥(祖父)とつるむと鬼に金棒だよ、恥も外聞もどこ吹く風さ。国会でいけシャーシャーと嘯く「ソーリ」なんざあ、前代未聞さ。そのじいさんはこの島を外国の属国にした当人だからね。ご両人ははっきり言えば、traitor だよ(こんな言葉は日本語で言いたくない)」(山野人)

 「募る」と「募集する」はちがうと、国語教師みたいな答弁(詭弁にもならない)をクニ民の面前でほざく。こうなりゃ、広辞苑など国語辞典までを改ざんする気かね。己を改悛させな。(山野人)

 「今の世にはびこるものは、セコい「わが世の春」「己が天下」を謳歌したいがために、無辜の民を踏みにじる、蛆虫のような政治家まがいの一個師団の面々だ。余禄にあずかろうと命がけさ。ひ弱な貧しい民の分際できいたふうな口をきくつもりはないが、「この年寄り風情め」と足蹴にされぬために、乾坤一擲 、反転攻勢に出たいね。「まあまて、暫時黙考しな」あわてる必要もないか。敵(的)は自分で転ぶに決まっているからさ。そこでやおら打落水狗といこうか」(山野人)

 🔹 親がすすめる私も惚れる 粋で律儀な人は無い

 🔹 およそ世間に 「長いようで短いようで 広いようで狭いようで ちょっと見て」 わからぬものは 人の寿命と胸の内

 🔹 お酒飲む人花ならつぼみ 今日も咲け咲け明日も咲け (山野人)

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