ウクライナ地方にも、もう雪が降り出す頃です。「冬来たりなば、春遠からず(When winter comes, spring is already near)」、「ウクライナに春」が来れば、ロシアにおいても、あるいは欧米やアジア、アフリカなど世界各地に春は到来します。一日も早い「春の到来」を鶴首するばかりです。
「女傑」とか「男勝り」と、当たり前に言っていた時代がありました。今もその残滓は、どこかに残っているかもしれない。あるいは「紅一点」「掃き溜めの鶴」などとも。褒め言葉のつもりだったのでしょう。口にするのは、いずれも男だった。細かいことは省きますが、人間には得手不得手があり、出来不出来があり、それには男も女も変わりがないのです。どちらも、自分ひとりで生きてはいけないのは言うまでもありません。馬と競争して、どうだったと聞かれた人が「美味(うま)かった」といったとか、さ。「甲子園開幕」「夏の高校野球」という文字が目に飛び込んできたおかげで、とんでもない方向にキーボードが叩かれてしまいました。これぞ「駄文」という証明です。今日も暑い、その昔、誰が作ったのか「言うまいと思えど今日の暑さかな」(I try not to say it, but it’s really hot today)と言う駄句に、ぼくは、数えきれないほど、ここぞというというときに、救われてきましたね。
【水や空】夏へのリハーサルを 昨年夏の本紙「ジュニア俳壇」に中学3年生の爽やかな一句が載った。〈梅雨晴れ間洗濯物が笑ってる〉。部屋干しが続いた洗濯物が、久しぶりの晴天の下でひらひらと、まるで笑ってるみたい。そんな一句だろう▲梅雨晴れ間の空は格別に明るいが、季節にまつわる事典によれば、梅雨の中休みには2通りある。「アンコール型」は大陸からの高気圧が列島を覆い、5月の青空が舞い戻る▲もう一つは、南からの亜熱帯高気圧がいっとき強まり、炎天となる「リハーサル型」。夏の“予行練習”のあと、また梅雨空に戻る-はずだが、今年はリハーサル抜きのまま、夏のぶっつけ本番が相次いでいる。きのう、九州南部などで梅雨明けしたとみられる▲中でも関東甲信は、少なくともここ70年のうちで最も早い。梅雨の晴れ間ならば人も洗濯物も笑顔になるが、これではしかめっ面ばかりだろう▲連日、全国で6月としては異例の暑さとなり、熱中症で搬送される人も後を絶たない。この欄の右の週間天気も、お日さまのマークが目立つ▲今時分、熱中症になりやすいのは、体が暑さに十分慣れていないからだという。軽い運動で汗をかく。水分をしっかり取る。必要なければマスクを外す…。天はリハーサル抜きでも、人の体を慣らす“リハーサル”はどうぞ抜かりなく。(徹)(長崎新聞・2022/06/28)(ヘッダー写真は「ウクライナ中部クレメンチュクの商業施設で、作業に当たる救急隊。同国非常事態庁提供」(2022年6月27日撮影、公開)。(c)AFP PHOTO / (Ukraine’s State Emergency Service / str)