無力の国連だから、できることがあるんだ

 国連、即時行動なければ「解散を」 ウクライナ大統領、安保理で訴え【4月6日 AFP】(更新)ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は5日、米ニューヨークの国連(UN)本部で開かれた国連安全保障理事会(UN Security Council)会合でビデオ演説し、ロシアのウクライナ侵攻に対して「即座に行動」しなければ、国連は「丸ごと解散」すべきだと訴えた。/ ゼレンスキー氏は、安保理からロシアを排除し、同国が「自らの侵略や戦争に関する(安保理の)決定を阻止できないようにする」べきだと主張。それができなければ「次の選択肢は自らを丸ごと解散することだ」と断じ、「皆さんは、国連を閉鎖する用意はあるか?」と問い掛けた上で、「その答えがノーなら、即ちに行動する必要がある」と訴えた。/ 同氏はさらに、ウクライナの首都キーウ近郊のブチャ(Bucha)や南東部マリウポリ(Mariupol)でロシア軍が行った残虐行為の証拠として、浅い穴に埋められた子どもを含む犠牲者の遺体や、両手を縛られた遺体を捉えた映像を流した。/ 同氏は、人々が「自宅で殺害された」ほか、「民間人が道路の真ん中にある車の中に乗っていたところを戦車に踏みつぶされた。単なる快楽のためにだ」と指摘。「責任追及は避けられない」と断じたほか、ウクライナから「数万人」がロシアに送られたとも主張した。/ これに対しロシアのワシリー・ネベンジャ(Vassily Nebenzia)国連大使は、ロシア兵による残虐行為の証拠となる目撃証言はないと反論。ウクライナからは60万人が自主的にロシアへ「避難」しており、強制や拉致の事実はないと主張した。(c)AFP(https://www.afpbb.com/articles/-/3398871?cx_part=latest)(ヘッダー:ウクライナの首都キーウ近郊ブチャの通りに立つ犬=4日(AP))

HHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH

 ウクライナ大統領の国連演説は、この非常事態にあっても、なお当たり前の状況認識であり、ぼくはこの「侵略戦争」勃発当初から同じことを言ってきました。「ロシアは許せない」「ロシアは非人道だ」「経済制裁(封鎖)の一層の強化だ」と、それこそ、「西側諸国」は危機が及ばないような、安全な要塞に閉じこもって、正義ぶった(自分のことを棚に上げてた)「発言」に終始してきました。(だから、邪鬼そのものの「ロシア」に嘘八百を言い立てられても効き目のある回答が出せないのだ)当然でしょうが、危機事態でただの一人として、心ある政治家は出てこなかった。当然だ、心ないのが政治家なんだからというのでしょうが、それはともかく、「P」に迫って、戦争をやめさせようとする指導者はどこからも出てこなかった。国連をはじめ、各種の国際機関がありますが、それもいわゆる「ならず者大国群」の利害調整機関、あるいは権力の維持装置でしかなくなっているのです。これだけの「殺戮」「ジェノサイド」を世界監視のもとで、あえてして見せるというのは、どういう「両県」であり、いかなる質の「鬼」であろうかと、ぼくなどは、血圧は上がり、腹の虫は収まらず、今すぐに高飛びして、「P」のところに身を投げ出してやろうかとさえ夢想しているのです。

 国際刑事裁判所がどうであるとか、国連人権理事会がどうだと言って、現状では十分な「制裁」ができないことの理由をあげつらっている、そのさなかに「殺戮」は続いているのです。「ロシア」という国は、世界の仲間になって、仲良く(うまく)やっていこうという気がみじんもないことを世界に示しています。冗談のようですが、こんな国が、国連の、それも常任理事国の席を占めること自体、国連憲章に背反するんじゃないですか。くり返すようですが、ぼくは「ロシア」が嫌いで、だから、どうこういうのではないのです。ロシアの国や国民が戦争をやりたがっていたり、ウクライナを亡ぼしたがっているのではありません。(中にいないとも限らないが、困ったものです)「国家権力」という忌々しい武器を掌握して、自らの野心や欲望、あるいは自己顕示の達成、そのためだけに、あらん限りの暴力駆使・行使できる人間こそが、最も悪質な犯罪人であるのです。

 世界中に腐るほどいる政治家の中に、誰一人として現下の惨禍に飛び込んで、相手と刺し違えてでも「戦争を停止させる」、そんな気概のある人がいないのだから、悲しさを超えて、笑いそうになります。ぼくは、後期高齢者であり、絶対平和主義をわが身に刻んで生きてきたものです。その人間でさえ、かかる惨状を看過したままで死を待つわけにはいかないと腹をくくり(「腹を切りたい」ではありません)、闇雲に村雲の中に飛び出そうという、破廉恥をしかねない状況にいます。ロシア正教の神父たちが「ロシアの正義」「わが国民の平和と安全」とか、厚かましい「祈りをささげ」ている映像が流されていました。いつでもどこでも、神や仏は、時の権力の腰にぶら下がって離れないことだけが「祈祷」の眼目なんじゃないですか。かと思うと、何日間も真暗闇の防空壕で「露軍」の砲撃に曝されながら「神に祈ろう」「神様、救ってください」と悲痛な声を出している真っ暗(黒)の映像を見ました。この危機にあって、それぞれの「神」というのは、何をしようというのですか。なにをしないのですか。「殺す側の神」も「殺される側の神」も、同一神であるのなら、それは、神の堕落であり、腐敗であり、退廃であるというほかありません。ぼくには「神」も「仏」も知りあいではありません。だから、どうかぼくを罰してくれといっても、彼らには「無信仰」人間は裁けないでしょ。「教会の外に救い無し」は、キリスト教がある限り効力はきれないでしょ。近年(だけでもなく)の教会は、「教会の中にも救いなし」を唱えている恐ろしさです。

++++++++++++++++

 ウクライナで軍が住民虐殺と非難され……ロシア政府や教会の反応は ウクライナで、ロシア軍によるものとみられる残虐行為の証拠が次々と明らかになっている。アメリカのジョー・バイデン大統領は4日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を戦争犯罪で裁くべきだと主張。西側の他国もロシア外交官を追放するなど、ロシアに対する非難を強めている。/ ウクライナの首都キーウ(ロシア語でキエフ)近郊のブチャでは、多数の民間人が殺害されたとされ、国際的な怒りの声が高まっている。/ BBCのスティーヴ・ローゼンバーグ・ロシア編集長がこれについて、4日の記者会見でロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相に質問した。/ ラヴロフ外相は、アメリカはまずイラクやシリアやリビアで自分たちがしたことを反省すべきだとして、「アメリカの政治家たちは良心が痛んでいる」のだろうと答えた。/ ロシア政府はこれまで、ブチャなどで住民の虐殺があったという非難に対して、ウクライナや西側諸国のでっちあげだとして全否定している。/ ローゼンバーグ編集長がロシア政府や正教会の反応、さらには政府に反対する市民の反応について報告する。(BBCNews:https://www.bbc.com/japanese/video-60992228

########################

 国連の無力は今に始まったことではありません。戦後の「軍事大国間」で、揺らぎ続けてきた極めてか弱い存在でした。時には無法大国の傀儡のようにこき使われ、国連は一国の付属機関であるのではと揶揄されてきました。その通りであって、ぼくに言わせれば、「無力である」ことを恥じる必要は微塵もないのです。「国連軍」が強力であるとは、西か東かはともかく、どちらかの陣営の金力と武力によって操作せられているのであって、それを「正義」(人道)の機関に戻すことはあり得ない相談です。ぼくは国連は無力だからこそ、きっとできることがある、「世界の平和」(とそれは、一種の。一瞬の「幻影」であるかもしれません)のために、か細い存在だからやれることがあるのです。それはなにか、とぼくに言わせるのかという、そんな思いが募るほどに、国際連合は焼きがまわっているのでしょう。国連は武力を持たない組織であってほしいし、その組織だから可能なことがあるのです。それはなにか、とぼくに言わせるのかな。

 核廃絶とか、核不拡散とか、あの手この手を使って(嘘八百を並べて)、核所有国は増える一方です。なぜか、どうしてか。国連が大国の手足に成り下がっている状態を見逃してきたからです。この組織や制度が、世界の現状を「固定すること」にのみ、その役割を限定されていることを、まず打ち壊すことではないでしょうか。武器を持たないなら、何をもって「武力」や「暴力」に立ち向かうのか。それをぼくに言わせるのですか。「目には目を、歯には歯を!」(An eye for an eye and a tooth for a tooth.)と、さらにいうのならば、ぼくはヘミングウェイですよ、「武器よさらば」(A Farewell to Arms)と、ね。

 ビロード革命を率いて、直後のチェコ(・スロバキア)の大統領になった、劇作家のヴァーツラフ・ハヴェル(1936-2011)に「力なき者たちの力」という必読の書があります。これについては、どこかでゆっくりと書いてみようと以前から準備はしているのですが、現在の状況ではなかなかそれもできそうにありません。いや、このような事態だからこそ、「力なき者たちの力」が求められているのです。「武器よさらば」といって、力なき者に何ができるのか、いや力がない者だからこそ、できることがあるのです。それはなにか。

********

ハヴェルVÁCLAV HAVEL)(1936〜2011)=チェコスロヴァキア大統領。劇作家 チェコの出身。1960年代後半より反体制運動・人権擁護運動を行い,77年には「憲章77」を発表して「人間の顔をした社会主義」の実現を要求。この間投獄を経験したが,1989年にはビロード革命を指導して共産党政権を打倒し,12月に大統領に就任。1992年の総選挙で敗れて辞任した。1993年1月よりチェコ大統領。(旺文社世界史事典三訂版)

〇 「希望とは世界の状態ではなく心の状態である」という言葉をハヴェルは残しています。それを今、ぼくたちは自らのものにしたい、いや、するべきでしょうね。(近日中に「プラハの春」「戦車が奪ったチェコのデモクラシー」そして「ビロード革命」に至った時代状況(歴史)を、いまのウクライナの惨状に重ねて、そのどれにも「ソ連」「ロシア」が土足で、一人一人の民衆の「生活」を踏みにじり、尊厳を葬ったのでした。権力に向き合って、しかも「力なき者」として対峙しえた先人に学びながら、それこそ自分たちの時代の「希望」を思い切り「グリップ」したいのだ。

___________________________

投稿者:

dogen3

「上を思えば限りがないと、下を見て咲く百合の花」になれるものなら、という想いです。それこそ、「高嶺の花」ですが。「昨日は俗人 今日は僧、生涯胡乱(うろん)これがわが能」と自称した一休さんは、一面では「相当な人物」だったと、歳をとるとともに思わされています。