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Covid-19 memorial in D.C. gives Americans a place to reconcile their loss
The ongoing pandemic has left hundreds of thousands of Americans grieving in isolation. A public art installation on the National Mall provides a space to mourn as a nation.( By Vanessa G. Sánchez Today at 12:00 p.m. EDT)
Walking through the hundreds of thousands of white flags blanketing 20 acres of the National Mall to honor the Americans who have died of covid, visitors stop to write a few words of farewell on the flags themselves. They are goodbyes that many never had a chance to say in person. It is an intimate goodbye. And a national one.
Friends, families and other relatives of covid victims have made their way from all corners of the country to see “In America: Remember,” a public art installation by Maryland artist Suzanne Brennan Firstenberg, which honors the more than 680,000 people in the United States who have died because of the coronavirus. Each flag in the exhibit, which continues through Sunday on the grounds surrounding the Washington Monument, represents a life taken.
Hundreds of rows of flags distributed in 149 sections. Each flag a foot from the ground. A sea of white. The immensity of loss is breathtaking. Installation of the exhibit took workers, including more than 300 volunteers, three days to complete.(Omitted below)(https://www.washingtonpost.com/education/2021/09/29/covid-flag-memorial-washington/)

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以下、記事の中からの抜粋です。
Firstenberg was inspired to create the art installation after hearing remarks that covid-19 deaths were just a statistic. “I thought that it’s my responsibility to do art, to stop people in their tracks and make them think about what is happening,” she said.(Firstenbergは、コヴィッド-19による死は統計でしかないという発言を聞いた時、「作品を作るのは私の仕事だと突き動かされた。作品を作り、多数の人たちの足を止めさせ、いったい何が起きているのかを考えさせるのが自分の責任だと考えたのです」と言うのだ)

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Visitors to the exhibit, situated across Constitution Avenue from the White House and the Ellipse stop at a table to pick up a marker to personalize a flag with a simple thought or a message for their loved one.
The public memorialization of the lives lost during the pandemic has shown people that they are not alone in their pain, Firstenberg said.(コロナ大感染の最中に亡くなったいのちを、みんなで記憶する、それというのも、苦悩しているのは自分だけではないということを明らかにするからです、と Firstenberg は言いました)
“People can bring their grief here. It’s a safe space,” she said.(「人はここきて、自らの悲しみを明かすことができる、心休まる空間なんです」と、」彼女は言った。
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さまざまな履歴を重ねて、自分の芸術的才能を確信し、開花させてきた女性、それがFirstenbergさんでした。詳細は略しますが、彼女は昨年の十月ころから、この「In America: Remember」を考えて、実行してこられたのでした。この the National Mall はおよそ20エーカーといいますから、約2万5千坪ほどの面積です。ここを、コロナで亡くなった全米の死者約68万人を超える方々を追悼する空間にしたのです。
この空間は<gives Americans a place to reconcile their loss>、喪失を経験したアメリカ人に、それを受け入れさせる場となる、と。いまなお増えつづけている犠牲者は、毎日新たな「白い旗」として加えられていくのです。(参考までに、全米の感染者総数は43.341.542人、死者は695.232人です。九月二十九日現在)
また全米各地から、この「空間(a space to mourn as a nation)」に来られない人のためにいくつもの方法が講じられていて、その役割を果たすのに多くの学生が参加しているという。
このワシントンポストの記事を読んでいて、記事そのものがじゅうぶんに「死者を悼む」ための心持ちをもって書かれているということを痛感したし、その「悼み」を表現するにはこれだけのスペース(四百字詰め原稿用紙で十枚は軽く超えるか)が必要であるということもまた、ぼくは思い知らされた。(記者は「インターン」だと言いますから、見習い、あるいは記者になるための実習生です)「ひるがえって、この島の…」ということは言わない。すくなくとも、峻厳かつ厳粛な現実に、真っ向から向き合う姿勢というか態度というものがあります。それは「真摯」であり「誠意」でもあるというのでしょう。どこまでも貫けるような「人間の誠実さ」を、ぼくは自分の胸に問い続けたいと、あらためて痛感したのです。

( 記事を書いたのは、Vanessa G. Sánchezさん。 Sánchez is a reporting intern for The Washington Post´s Education department.)(まだまだ若い人のようです。期待したいですね)
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大災害、大災厄の死者は「統計」の数字では表されない。ではどうするか、人間としての「責任」と「誠実」の表明が、一人の「芸術家」によって敢然と実行されたのです。「責任」も「誠実」も、けっして数値化はできないし、現金化も不可能なんです。その当たり前の事実を、ぼくは、ひとりで噛みしめている。
見ず知らずの人であっても、理不尽な「死」というものがあるとすれば、その「死を悼む姿勢」というものがあるでしょう。ぼくは、このコロナ禍にあって、意に満たない「死」、受け入れがたい「無念の死」を蒙った多くの人に言い知れぬ「哀しみ」と「悼み」を痛感しています。死を受け入れるのは、関係者だけではない。あるいは、「ぼくの代わりに」「私に代わって」亡くなられたのかもしれないのです。ぼくの脳内に「犠牲(sacrifice)」という語が去来している。寿命が尽きてなくなるのとは違って、「無念の想い」を残して亡くなったという感情が湧き出る。それが「犠牲」であるとするなら、何のためであったのか、それをぼくは、つらつら考えている。
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呼び名は「長月」でしたが、さまざまな「悲哀」を刻印して、あっという間に過ぎ去ります。明日からは「神無月」という。この島の出雲とかいう地だけは「神有月」だとするなら、好事はすべて「出雲」ということになります。そして「好事魔多し」ともいうのですよ。果たして、どうなりますか。この島社会の先行きは「不透明」どころではなさそうで、「暗黒の暗闇」に突入する「黒牛の集団」のような、前後左右の見分けすらつかない、暗澹たる漆黒の闇であり、さながら深さも知れず、手探りもならぬ「闇穴(あんけつ)」に、真っ逆さまに堕ちるが如くです。(追記 二日前から、猫が帰ってきません。今までも時にはあったのですが、今回は妙な気がしています。先程、小一時間ほど近間を探しがてら歩いてきました。この付近には「夜行性の動物」が文字通り、「百鬼夜行」をしているようです。果たしてわがネコ君(一歳半の♂)は無事に帰還できるか)
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・空狭き都に住むや神無月 (漱石) ・拍手もかれ行森や神無月 (横井也有)
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