「私自身が先頭に立って、…」だってさ

【地軸】ワクチン接種本格化

 新型コロナウイルスのワクチン接種費用は全国統一の単価として決まっている。1回につき2277円(時間外・休日加算を除く)。国が全額負担する。これまで巨額のコロナ費が投じられてきたが、最も効果のあるものであってほしい▲打つ打たないはあくまで任意。そうはいっても集団免疫の獲得には7割以上の接種が必要とされている。国民的な参加がなければ効果は限られるのが現実だ。政府による説明や呼び掛けが不足していないかどうか▲65歳以上の高齢者への接種事業が本格化した。重症化しやすい高齢者が感染すると病床を埋めてしまい、医療提供体制をさらに逼迫(ひっぱく)させかねない。そうならないための優先接種である▲対象は3600万人。政府は1日100万回接種し、7月末までに高齢者への接種を終えるというが、不安が先立つ。集団接種の会場を設ける自治体の2割超が医師や看護師の不足を感じているという。必要な人手を確保できるだろうか▲最前線で闘う医療従事者への接種ですら遅れが目立つ。2回目まで打ち終わっている人は対象の480万人のうち、半数にも届いていない。感染リスクにさらされたままでは住民接種に響きかねない。肝心なところで政府の対応が後手に回るのはなぜ▲ワクチンの普及が進む国からは峠を越えつつある様子が伝わってくる。希望する国民全てに早く行き渡るためにも、円滑な接種に向けた整備を切に望みたい。(愛媛新聞・2021年5月11日)

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 いささか旧聞に属します。以下の記事は、しばしば目を通す新聞のものです。もっぱら株や投資の話題が豊富で、世界経済の見通しなど、ぼくは教えられているのです。アメリカの経済紙です。今回は通常とはまったく別次元の、ワクチンの話題でした。

 EUから1月末以降出荷のコロナワクチン、日本へが最多の5230万回分

 欧州連合(EU)の新型コロナウイルスワクチン生産能力は世界の接種ペースに追いついており、特に日本向けの出荷が多かったことが分かった。/ EUは1月31日から4月19日までに43カ国向けに1億3610万回分のワクチン輸出を許可した。ブルームバーグが内部文書を確認した。このうち約5230万回分が日本に出荷された。次いで英国向けに1620万回分、カナダ向けが1280万回分だった。ワクチン出荷の文書は21日、ブリュッセルでEU加盟国大使に回覧された。(以下略)(Nikos Chrysoloras2021年4月22日 21:40 JST)(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-04-22/QRYMZGT1UM1001)

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 ワクチン獲得戦争は進行中です。日本への大量のワクチン輸出をEUが承認したという報道は、この国ではどこで報道されたのでしょうか。ぼくは見ていないのですが、すでに発表されていたのかもしれません。突然のように「嘘つきソーリ」が一日百万回接種構想を打ち出したのが今月七日、七月末までに高齢者への二回接種(三週間の間隔をあけて)を断じて遂行するというのです。ブルームバーグが報じたのは先月二十二日、それを受けて、ソーリは総務大臣に連絡して、地方自治体へ接種の段取りを取るように命じています。東京や大阪では大規模接種の会場を設けるという報道が同時期になされています。時系列で追っかけると首相の狼狽ぶりが分かりますが、バカバカしいので止めておきます。

 つまりは、ブルームバーグ紙の報道前までは「知らぬ存ぜぬ」を決め込んでいたのが、世間に知られるところとなったので、慌てて無理難題である「一日百万回」構想なるものを打ち出したのだ。しかもそれを七月末までに接種し終えろというのです。それはそれで結構なことと言いたいけれど、EUが輸出許可をしたのはいつだったのか、それによってどのような展開が可能となるのか、そんな計画はまるでなく、内閣や厚労省ではまったく誰も関心を示さないままで放置されていたのでしょう。B紙の報道でびっくりして、「一日百万回」も、それはそれで結構ですが、おそらくその日程はファイザー社のワクチンの「有効期間が半年」だったからでしょう。数兆円もかけたワクチンが期限切れで腐ってしまうとなると、政府の立場はどうなるのか。いや、自分の椅子は無事で済むのか、誰かが座るんじゃないか、それだけが関心事であり、人命なんか、歯牙にもかけていないのです。

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 菅首相「7月末目標」に躍起 「総力戦」の高齢者ワクチン接種

緊急事態宣言の延長などを決め、記者会見する菅義偉首相=7日、首相官邸
菅義偉首相=7日、首相官邸

 新型コロナウイルスワクチンをめぐり、菅義偉首相が自ら目標として掲げる7月末までの高齢者接種完了に躍起になっている。感染対策の決め手と位置付ける接種の遅れは、東京五輪や衆院選を間近に控え「政権の命取りになりかねない」(周辺)ためだ。厚生労働省に加え総務省も動員、自民党の協力も仰ぐなど「総力戦」の様相を呈している。

 「絶対に7月中に終わらせる」。首相は最近、10日から本格化する高齢者接種への意気込みを周辺にこう語った。/ 緊急事態宣言の延長を決めた7日の記者会見では「私自身が先頭に立って、接種加速化を実行に移す」と強調。24日に東京と大阪に「自衛隊大規模接種センター」をオープンさせ、自治体の取り組みと合わせ、全国で1日100万回の接種を目指す考えを示した。/ さらに、全国1741市区町村のうち、現時点で約1000が7月末までに高齢者接種を終了できるとの見通しも示し、国が後押しすれば目標達成は可能と力説した。


 首相が接種加速に前のめりになるのは、感染が一向に下火にならないことへの危機感からだ。英オックスフォード大研究者らの統計サイトによると、日本の接種率は5日時点でわずか2.2%。米国(44.4%)などから大きく後れを取っており、このままでは「国民の不満が噴き出しかねない」(自民党幹部)との焦りがある。/ このため、首相は「本来は厚生労働省の仕事」(政府関係者)である自治体との調整に、自身が強い影響力を持つ総務省を動員。4月21日に武田良太総務相を首相官邸に呼び、自治体の支援に当たるようひそかに指示した。/ 総務省はすぐに呼応した。首相が同23日に高齢者接種の「7月末目標」を打ち出すと、その日のうちに達成に向けた「尽力・協力」を呼び掛けるメールを全国の自治体に送信。27日には地方支援本部を発足させ、課長補佐級以上の職員が市区町村の首長らに電話し、事情を聴き始めた。(以下略)(時事通信・2021年05月09日07時22分)

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 「7月末までに高齢者への2回接種を終えるには、計7200万回の接種が必要だ。逆算すると1日100万回という数字になるだけで、机上の空論なのである。(中略)/「2月に実施した高齢者接種の模擬訓練では、1人あたりの接種に約12分かかった。頑張って10分で済ませたとしても、1時間に6人しか打てません。東京で1日1万回ということは、防衛省の医官・看護官70人が24時間ぶっ通しで接種し続けなければならない。それに、1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)だけでも900万人の高齢者がいて、毎日1万人も大手町の接種会場に集まってきたらクラスターが発生しかねません。仮に計画通りいっても1カ月で30万回ですから、総理の1日100万回構想には焼け石に水なのです」(厚労省関係者) 

 菅首相は「私自身が先頭に立ってワクチン接種の加速化を実行に移す」と言うが、首相自ら注射器を手にワクチンを打ち回るのか。「1日100万回」は無理筋な精神論でしかなく、前首相から引き継いだ「口から出まかせ」に終わりそうだ。(日刊・ゲンダイDIGITAL・2021/05/10)(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/288911/2)

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 「私自身が先頭に立って」と恐ろしいことを言う。どうしてこんな重大なことを、藪から棒に言い出したのか。推定ですが、EUが日本への枠を認めたのは昨年末か今年初めです。五か月もあって、その間何をしていたのか。己の再選に無い知恵を絞っていたのだと思う。五輪は「国民がどれだけ死んでもやり抜く」とほざくのも、己の再選がらみです。ハッと気づけば、ワクチンの有効期限は七月で切れる、恥も外聞もなく、号令や命令を出し続けているというのが実際でしょう。根拠も誠意もない虚言しか言わぬ、この人がソーリ。

 さらに窮地に立たされそうになったと知って、奸計を使った。奇跡の復活を遂げた「水泳の女性選手」を使って「腐った画策」をしだした。無論、それは電通と組んで、です。I.R.選手は「白血病から回復した」、今回の「東京五輪」の目玉選手。しかも、彼女は電通の子会社の社員(所属タレント)。彼女の兄はれっきとした「電通社員」です。この兄妹は「五輪開催用」に抱えられた人質みたいなものです。下司の勘繰りと言われそうですが、昨年の七月に、まだ「病気回復途上」の彼女を国立競技場に担ぎ出したのも、記憶に新しい。胸糞が悪いから、これ以上は言わない。五輪も、コロナもすべて腐敗臭漂う「権力維持」の道具に仕立てるという御仁が、「私自身が先頭に立って」と寝言を言っている限り、あるいは彼の周りにいる同病の連中が消え去らない限り、この島には浮かぶ瀬はないでしょうね。

 ぼくは、奴らと討ち死にはしたくないね、断じて。即刻、消えてほしい輩があちこちに屯(たむろ)しています。有象無象、つまりはMOBがこの島社会を完膚なきまでに食い潰しているのです。これもまた、この社会の近現代史です。いつでもどこでも「他人の物を食い潰す」それが政治家であり官僚であり、企業人です。その昔はこれに軍人が加わっていただけの違いがありますが、どんなに美辞麗句や贅言を費やしても「お里は知れて」いますね。歴史はくりかえさない。後世の人間が、先人の過ちの足跡をたどって、ついには同じ過ちをくりかえすのです。

 (ワクチン接種は必要であるとぼくは考えています。しかし、接種後に亡くなった方が十九名もいた(五月七日現在)という報道はほとんどなされていません。厚労省の説明では「情報不足なので、因果関係はわからない」ということになっています。それを解明する姿勢も見られません。これはどういうことでしょうか。これまでも、いろいろな政策(というのも恥ずかしい)を打ち出し、なんだかんだと御託を並べてきましたが、この島の政権のやることは須らく、自利自得に偏り過ぎていて、著しく公平性も透明性も欠いているものばかりでした。ようするに、すべてが「自分一個の利益」のために利用しつくす、しゃぶり尽くすという、なんという悪辣ぶりでしょうか。このような実態にはすでに赫々たる前例に事欠かない、それがこの島の近現代の紛れもない真相であり、歴史です)

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