最後まで「女性初」でした

 山田内閣広報官が辞職 入院、首相長男接待で問題化

 山田真貴子内閣広報官は1日、辞職願を提出し、同日付で受理された。政府関係者によると、山田氏は1日までに入院した。出席を予定していた同日の衆院予算委員会は欠席した。総務審議官当時に菅義偉首相の長男正剛氏らから7万円超の高額接待を受け、問題化していた。

 加藤勝信官房長官は予算委で、2月28日夜に山田氏から体調不良で職務遂行が難しいと報告があったと明らかにした。「首相は、やむを得ないと判断した」と述べた。

 立憲民主党の安住淳国対委員長は「野党は適任でないと言っていたのに続投させた首相の責任を問わなければいけない」と記者団に強調した。 (東京新聞・2021年3月1日 10時18分)(共同通信)

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 「辞任否定」を公言した、その舌の根も乾かないうちに、辞職し入院したというのですから、最後の最後まで嘘つきを通したのは、見上げたもんですよ。数々の「女性初」を達成してきたこの人は、ついに官僚生活最後の仕上げも「女性初」の辞職即入院でした。ご苦労千番と言っておきます。「男勝り」とは言うまい。男女共同参画社会のとば口に立とうという自覚、認識があるのかどうか、ぼくにはわかりませんが、霞が関にも女性登用の名は密かにおとずれていたし、この「女性初」をとにかく引き立てたのは、寂しい裸の王様であるらしい「現職の総理」でした。非常に早い段階から現総理は、この女性官僚に「目を付けていた」とされていますが、そのつてで、息子氏が親譲りの手練手管で「女性初」に高価な接待をしていた卑しい事案が明かされました。女性だから重用した節があるし、長男の勤め先の会社に深く関係する許認可権を左右するポストにいたから、なおさら惚れ込んだのらしい。

 飯を食うなら、酒を飲むなら「自分の金で」しかできなかったぼくには理解も誤解もできない仕儀に至った経緯には、まだまだ隠された部分が多く残されています。下司の勘繰りで構わないならぼくにも言い分がある。総理の息子に御馳になったのはたった一回なんて言うことはあり得ない。繰り返し繰り返し、「小波(さざなみ)」のように誘われたし、この女性は「断らない女」だったと自白しています。他の官僚諸君も軒並みに誘いに乗った、同じ「小波」組だったと思う。驚くなかれ、この「小波」組は、けっして総務省だけではなかった。わかっているだけで農水省もご同慶の至りでした。こちらは大臣から事務次官をはじめ、幹部がそうなめになめられていた。つまり「集っていた」のだ。それでは、他の省庁は安全・安心か。横並びに熱心な霞が関です。まるでコロナに感染したかのように、霞が関も永田町も無症状者、軽・中症者、更には(前嘘つき総理のように)重症者もいたのです。

 現嘘つき総理には、これ以上ヤバい話はないのか。と思いきや、じつは大変なスキャンダルが拡大されようとしているようです。まさに、都内千代田区や港区には醜聞の波が渦巻いているのです。いずれ「文春砲」が炸裂するのでしょうから、ぼくはここでは言いません。つまり、営業妨害はしないという意味です。初回のご難は長男でしたが(ややこしい)、今回のご難は三男坊だとか。総理は心臓マヒを起こさんばかりに驚愕しているそうですが、とにかくこの国難ではない、自難を克服すべく、いったん中止を決めた五輪を、なにがなんでも開催する腹を固めたといいます。その第一弾として「五輪報道」の花盛りと、報道各社にはっぱをかけた矢先に、「女性初」広報官の辞職入院です。今、待たれるのは、現職総理の辞職入院でしょうね。

 人はだれでも、大なり小なり、政治的人間であることは間違いありません。当然、こういうぼくも政治的人間であることは否定できない。「素人政治」しかできない人間であるこのぼくが、「職業政治家」(それで飯を食っているという意)である永田町の面々に対して、批判したり揶揄することがあっても構わないと、これまでも言ってきたし、これからの言うつもりです。ぼくは評論家ではないから、言いたいことを言うのではなく、言わなければならないことを言う、そんな姿勢をこれからも維持したいと考えています。

 その筋目でいうなら、現総理は、即刻辞職すべきです。辞めなければならない。多数に及ぶ犯罪容疑がありますからね。一時間早く辞めれば、人民の不満や不幸はそれだけ減少するからです。当然ですが、国会議員もまた解散し選挙の洗礼を受けるべきです。結果がどうなるか、おおよその見当はついていますが、誰が議員になっても、今よりは少しはましだと期待したい。そうならなければ、もう一度選挙をしてきれいにするほかない。百年河清を俟つゆとりは、この島にはありません。その間に、「三割自治」などと言われてきた地方自治力をさらに強める方策を図る必要があります。これも至難の政治力学ですが、そういう方向を取らなければ、この島は沈没するか、放射能によって、島全体が汚染されてしまいます。それは間違いありません。現に、福島第一の原発は水素爆発寸前にあると思われるのですから。

*梶山弘志経済産業相は24日の閣議後会見で、福島第1原子力発電所1、3号機の原子炉格納容器内の水位低下などが起きていることについて、東京電力ホールディングスに対して、近隣住民を含む国民に分かりやすく説明するよう求めた。写真は福島第1原発、資料写真、2020年1月撮影(2021年 ロイター/Aaron Sheldrick)(By Reuters Staff・2021年2月24日)

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 五輪は即刻中止すべきである旨を、広く内外に明らかにすべきでしょう。横目で感染者や死者を眺めながら、「平和の祭典」とは、いかにも不謹慎であり、あまりにもグロテスクすぎる。これまで、ぼくは永田町に「与野党」はないといいました。すべてが「与党」です。ごく一部の政党を除いて、すべて与党だといっても間違いはないとも言えます。与党は、この災厄に全霊を傾けて神経を集中する必要があります。世界の列国に比すれば、島社会はまるで町内会です。一町内会に与党も野党もあるものか。とにかく町内を住みよい地区にする、それが務めではないですか。

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 一日万歩、これが今季のぼくの念願です。一日の歩数が一万歩という意味です。ウォーキングというのか、ぼくは季節もよくなってきたのでしばらく前から近間を歩きだしています。本日は八時半から、約二時間近く歩きました。昨日買ったシューズを履いて。約一万歩あまり。上り下りのある山道ですが、眺めはいいし、車の通りはできるだけ避けています。鶯も泣いている。田圃も苗代つくりの準備が進められている。「雨にも負ける、風にも負ける」(雨風の日には散歩は中止)です。歩いているときは、頭は健やかな、あるいは爽やかな気がしますが、帰ってきて、この雑文を書きだすと、頭が働かない。重い怒り(錨)を持ち上げようとしているみたいに、扱う問題があまりにも下劣だからか、ぼくの脳内の展開力が衰えているせいか、とにかく重いし、臭うし。

 ・鴬や雀よけ行く枝移り 去来  ・鴬の聲遠き日も暮にけり 蕪村  

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投稿者:

dogen3

 語るに足る「自分」があるとは思わない。この駄文集積を読んでくだされば、「その程度の人間」なのだと了解されるでしょう。ないものをあるとは言わない、あるものはないとは言わない(つもり)。「正味」「正体」は偽れないという確信は、自分に対しても他人に対しても持ってきたと思う。「あんな人」「こんな人」と思って、外れたことがあまりないと言っておきます。その根拠は、人間というのは賢くもあり愚かでもあるという「度合い」の存在ですから。愚かだけ、賢明だけ、そんな「人品」、これまでどこにもいなかったし、今だっていないと経験から学んできた。どなたにしても、その差は「大同小異」「五十歩百歩」だという直観がありますね、ぼくには。立派な人というのは「困っている人を見過ごしにできない」、そんな惻隠の情に動かされる人ではないですか。この歳になっても、そんな人間に、なりたくて仕方がないのです。本当に憧れますね。(2023/02/03)