きょうはVIPが私と共に議長を務めました

NZ国会議長、議員の乳児に授乳し議事をさい配

(ニュージーランド国会のトレバー・マラード議長が乳児に授乳しながら議事を進行した/Trevor Mallard)

(CNN) ニュージーランド国会で21日、トレバー・マラード議長が議場の議長席で同僚議員の生後1カ月の乳児に授乳などしながら議事進行をさい配する一幕があった。/ ボトルで授乳する写真をツイッター上に掲載。「議長席は通常、議長が使用するが本日は大物の賓客が着席した」とも書き込んだ。

乳児はタマティ・コフィー議員の子息で、産休休暇を終えた父親も議長席のそばに控えた。/ 議長が乳児をあやす模様はビデオ映像にも収められ、合間に議員の発言時間が切れたと警告を発し、乳児がこれに同意するかのようにのどを鳴らす場面もあった。/ ソーシャルメディア上には議長とコフィー議員の行動をたたえる意見が即座に投稿された。「ニュージーランドは小さな国であるかもしれないが、世界に大きな教訓を与えた」などの書き込みがあった。/ また、多くの議員も議長の振る舞いを支持する考えを示した。

同国では昨年、アーダーン首相の出産や産休が国際的に注目された。在職中の国家指導者が出産するのは過去30年で初の事例だった。/ 地元のCNN系列局ラジオ・ニュージーランドによると、同首相やパートーナーの男性は昨年9月、自らの子どもを国連総会に同席させ、話題を集めてもいた。首相は「現実的な決定だった」との理由も明かしていた。/ 世界的に見て自らの子どもを政府庁舎などへ連れて来るのは多くの国で異例。アフリカ・ケニアでは最近、幼児連れの女性議員が議場から追い出されてもいた。ただ、英国やオーストラリアの国会に赤ちゃんを同席させ母乳を与える例なども出始めており、潮流の変化を示唆している。(CNN・2019.08.22 Thu posted at 18:48 JST)

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GETTY IMAGES 国連総会の会合に長女とパートナーを連れて出席するニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相=米ニューヨーク、2018年9月24日

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(時事通信社 議員らに取り囲まれて赤ちゃん同伴をやめるよう説得される熊本市の緒方夕佳市議。2017年11月、熊本市議会に7カ月の赤ちゃんを連れて出席しようとしたが、周りの議員らに取り囲まれて批判を浴び、同伴を断念)(その後、緒方市議は厳重注意を受けた。この出来事がきっかけになり、熊本市議会では会議規則が変更され、乳幼児などが議会に入れないように明文化された)

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議長は自身のTwitterで、その時の様子を報告。  「通常、議長席は議長のみが座るのですが、きょうはVIPが私と共に議長を務めました」とジョークを交え、コフィー議員①とパートナーであるティム・スミス氏に③、新たな家族の誕生を祝うコメントを添えた。本会議場に同席した議員たちも、次々と祝福。労働党と閣外協力をする緑の党のギャレス・ヒューズ議員は、「議事堂に赤ちゃんがいるのは素敵だ」と伝え、本会議場で息子を抱き上げるコフィー議員の写真をツイートした。

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 ニュージーランドは、この島に比してもいろいろな意味では小さな島国です。かなり前から、ぼくは大学時代の友人が永住していることもあって、この国には親近感を持っていました。昨年来のコロナ禍では、アーダーン首相の下、果断な政策を実施しており、もっとも感染予防・阻止においては成功した国だとされてきました。昨年の秋に、この問題が報道された時も、ぼくはびっくりするというよりは、おそらく人間の集団がまとまって生活していく、その方向性を指し示している風景であると受け止めました。法的な結婚よりも「パートナー」との共同生活を営むスタイルが定着しており、事実婚が法律婚に比べて、さまざまな不利益を被ることはまずありません。総理大臣が事実婚(現在もそうかどうか、まだ確認はしていません)であり、その子を国会につれてくるのに、なんの問題も生じないというところに、ぼくは賢い選択が行われていると感心したのです。

 子連れの議員が国会において質問する際、議長がベビーシッターを引き受けるというのは、さすがにこの島国(NZ)でも話題になったといいます。その議長の授乳中のスナップはさまになっていませんか。熊本市議会の場合を見てください。男性議員が難癖をつけて、子連れ入場(登院)を阻止し、女性議員を追い出したのです。この緒方議員はその後、のど飴を口に入れたまま登壇したという廉で登院停止を食らっています。さらにはビーチサンダルをはいたり、議長席への黙礼廃止を敢行しては、他議員から批判や非難をされている。なにかと形式にばかりこだわって、うるさいことだし、国会をはじめ、地方でも、時代おくれの甚だしいのが議会ですね。問題は議会に於ける議論の内容だし、法律や条例の中身です。そんな当然のことをやっていないからこそ、ネクタイがどうだとか、赤ん坊は連れて来るなとか、丸刈りはいけないとか。ヘンテコオンパレードです。永田町の議事堂内では「灰皿」が八十余もあるそうです。国民に禁煙を喧しく言いながら、罰則規定をも作りながら、自分たちだけは治外法権だという、文字通り、痴害封建ですね。

 屑のような(いや、屑そのものだね)議員のことを言うと虫唾が走りますから、これ以上は止めておきますが、それにしても、ニュージーランドの議会の到達地からは何周遅れなのですか。この島国(NZ)はまた、五輪にアスリートのいくばくかは参加しないと決めたといいます。いいことですね。何よりも人命大事ですからね。

●ニュージーランド=新西蘭(読み)ニュージーランド(英語表記)New Zealand 南太平洋にある国。オーストラリアの南東方にある。北島・南島および付属島群からなる。首都ウェリントン。牧畜が盛ん。社会保障の進歩した福祉国家。国土は山がちで、最高峰は標高3754メートルのクック山。1642年オランダのタスマンが発見、のち同国の一地方名ゼーラントにちなみ命名。1840年英国の直轄植民地、1907年独立し英連邦の一員となる。先住民はポリネシア系のマオリ族。人口425万(2010)。(デジタル大辞泉の解説)

●アーダーン首相=John Campbell asked, “what is it you want to do?”. I replied.I want this government to feel different. I want it to feel like we are truly focused on everybody. I want people to feel that it is open and it is listening, and it is going to bring kindness back in everything we do. I know that all sound curious, but to me, if people can see that they have an empathetic government, I think they will truly understand when we are making hard calls that we are doing it with right goal and right focus in mind. That’s the feeling I want this government to create.(2017年に首相に就任した際に受けたインタビューの答えです)

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投稿者:

dogen3

 語るに足る「自分」があるとは思わない。この駄文集積を読んでくだされば、「その程度の人間」なのだと了解されるでしょう。ないものをあるとは言わない、あるものはないとは言わない(つもり)。「正味」「正体」は偽れないという確信は、自分に対しても他人に対しても持ってきたと思う。「あんな人」「こんな人」と思って、外れたことがあまりないと言っておきます。その根拠は、人間というのは賢くもあり愚かでもあるという「度合い」の存在ですから。愚かだけ、賢明だけ、そんな「人品」、これまでどこにもいなかったし、今だっていないと経験から学んできた。どなたにしても、その差は「大同小異」「五十歩百歩」だという直観がありますね、ぼくには。立派な人というのは「困っている人を見過ごしにできない」、そんな惻隠の情に動かされる人ではないですか。この歳になっても、そんな人間に、なりたくて仕方がないのです。本当に憧れますね。(2023/02/03)