
神田伯山「地獄絵図…もう最悪」 舞台で観客がマナー違反、ハンズフリー電話から「もしも〜し」

人気講談師の神田伯山(37)が、16日深夜放送のテレビ朝日「お願い!ランキング」(月〜木曜深夜0・50)のコーナー「太田伯山ウイカの『はなつまみ』」に出演。「地獄絵図」となった舞台での出来事を語った。
今回は「どこでも電話に出る人」が話題に。伯山は一番困ることに「講談中に(観客の)携帯が鳴る」を挙げた。
5日間あった舞台の最終日。事前に携帯電話の使用については注意していたにもかかわらず「すごいシーンとして聞いほしい時に鳴ったんですよ」と、マナー違反が出てしまったという。
「(舞台中の会場は)暗闇だから、慌てて消そうとしていたけどハンズフリーを押しちゃって…」と、相手とつながってしまい、電話の向こうから「もしも〜し。もしも〜し。出ないな。どうしたの?」といった声が響き渡ったと回顧。伯山は「地獄絵図ですよ。もう最悪」と言いつつ「無視してしゃべらないと。江戸の世界観でやってるから。笑える話じゃないからそのままいくしかない」と話し続けたと振り返った。
公演後にはサイン会があり、携帯を鳴らしてしまった観客の姿が。「来たんですよ。『鳴らしちゃいました〜。だから(伯山の)本を買います』って。(サイン色紙には)“携帯鳴らし男”って書きました」と笑った。
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爆問・太田「もう冷や汗」 マナー違反の観客に対する談志さんの対応「あのトーンがすごかった」

爆笑問題の太田光(55)が、16日深夜放送のテレビ朝日「お願い!ランキング」(月〜木曜深夜0・50)のコーナー「太田伯山ウイカの『はなつまみ』」に出演。落語家・立川談志さんのエピソードを明かした。
この日は「どこでも電話に出る人」についてトーク。太田は談志さんの公演に出ていた時のことを「『芝浜』をやってたの。談志師匠が熱演だったね〜」と回想しつつ「一番良いところで(観客の)携帯が鳴ったの」と明かした。
「芝浜」とは古典落語演目の一つで夫婦の愛情を温かく描いた人情噺。「女将さんが躊躇しながら旦那を起こすシーンがあるわけ。『お前さん!』って言う場面で、『おま…』って言った時に“ピリリリー!”って鳴ったんだよ」と振り返り、「ちょうど、ちょっと前に客が酒を飲んで寝て、談志師匠が舞台を降りちゃって裁判沙汰になったっていうのがあって、客はもう冷や汗だよ」と語った。
当時、太田は「どうするんだろう」と思っていたというが、談志さんは「お前さん、電話鳴ってるよ」。
アドリブでネタに取り入れたことで「客はドカーンと一気に安心。談志師匠は怒らなかった。(会場は)しばらく笑いが止まらなかった」と絶賛した。

しかし、その後については「談志師匠は落語を始めないの。だまりこんで『そんなに忙しかったら寄席なんか来なきゃいいんだよ』って。あのトーンがすごかった。笑ってた客が一気に…(静まった)」と振り返った。(スポニチアネックス・2020/12/17)
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多分同じ番組だったのでしょう。神田伯山(六代目)に関しては何も知りません。一席も伺ったことはありませんから。講談はもっぱら一龍齋派でした。この六代目はまだ三十代後半です。いつか聞くことがあるかどうか。機転が利く人だと、テレビトークの記事を読んで、思いました。(この番組は、もちろん観ていない)次の爆問太田氏。(裏口入学)疑惑で、裁判があったと記憶しています。それはともかく、談志さんの逸話。これもずいぶん昔、都内のドイツ料理屋さんでお見掛けした。寄せも数回ばかり。あまり感心できなかった。理由は簡単。話芸が荒過ぎたようにぼくには思われた。利口な方だとは分かりますが、あまりにも目端が聞くので、落語界の「遅れ」「不勉強」に我慢ならなかった人のようにも見ました。(談志と志ん朝ご両人の「危機一髪」にも、芸人の根性・魂胆が見えていました)

この「芝濱」誰のがいいとは言えませんが、ぼくは志ん生に指を折ります。話の中身はいずれ。この談志の逸話。さすがに立川流家元です。これが機転が利くというのか、目端が利くというのか。いかにも談志さんらしい受け止め方でしたね。寄席で啖呵を切り、喧嘩を売るのも、彼の芸の裡でした。でもそれが「席料」に入っているなんて、ぼくは嫌だった。談志という人は風雲児などと言われて、古い落語家や落語界をご破算にしようとした人です。でも、彼はたった一人だった。「名人」(というにしても)、それは彼一代の芸でしたね。参議院議員になったこともありました。話芸にはマイナスでしたろう。ぼくにも小さな「談志」との思い出がありますが、それは秘密。
芝濱はいいですよ。一度は聴くものですね。誰でもいいとは思いませんが。聴くなら、CDです。 もちろん、談志さんの高座も聴きました。ぼくはほとんどすべて(かどうか怪しいが)、談志師匠の話は聴いていると思います。いいものがたくさんありますよ。

今風・今時の「芸人」さん、このテレビ番組のような「話芸」「才気煥発」みたいな、面白おかしくしようというコマセの芸が受けるのでしょうね。でも、話芸は「寄席にかぎる」というのがぼくの主義です。金を払ってね。いつだって「当たり外れ」があるのです。外れたら、また行こう。当たったら、もう一度行こう、ってね。まるで「宝くじ」みたいなものです。前後賞はないけど。(話芸の途中で「携帯が…」、これで、芸は折れてしまいましたね。筋書きにない、でたらめが闖入したのですから。無理に続けたところで、もはや話芸は腰折れしていますよ)
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