
アメリカ、ヴァージニア州レキシントンで生まれたヒラリー・ハーンは、1983年ボルティモアに移り、そこで初めて地元の子ども音楽教室でヴァイオリン・レッスンを受ける。1985年からボルティモアにて、クララ・ベルコヴィチ女史の元で5年間レッスンを受ける。オデッサ(ウクライナ)出身のクララ・ベルコヴィチ女史は、ボルティモアに移住する前、25年間にわたりレニングラード英才音楽学校で音楽に優れた生徒に教えていた。1990年、ボルティモアのLeakinHallで、彼女は初めてのリサイタルを行う。弱冠10才フィラデルフィアのカーティス音楽院に入学、83歳のヤッシャ・ブロツキー氏に師事する。ブロツキー氏はウジェーヌ・イザイの生存する最後の生徒であった。同年、彼女は初めてラジオ出演も果たす。(以下略)(https://www.universal-music.co.jp/hilary-hahn/biography/)

3度にわたるグラミー賞受賞ヴァイオリニストであるヒラリー・ハーンは、明快で華麗な演奏、非常に幅広いレパートリーに対する自然体の解釈、そして、ファンとの一体感ある結び付きにより、名声を博している。ハーンは、創造性に富む音楽作りへのアプローチと、世界中の人々と音楽的体験をシェアするための熱心な取り組みにより、多くのファンに愛されている。最近では、「100日間の練習(100 Days of Practice)」というインスタグラム・プロジェクトを立ち上げ、自身が練習している様子を撮影した動画を100日間連続で投稿した。このように舞台裏での練習をファンに公開することは、これまで彼女とファンとの間にあった、音楽の創作過程における垣根を取り払うことを目的としている。(以下略)(https://www.japanarts.co.jp/artist/hilaryhahn/)
(芸のないことおびただしい、単なる貼り付けになりますが、ぼくの笑うべき文章を出す勇気がありませんので、これでお茶を濁すことにします。彼女の演奏を堪能されますように)

ハーン氏の演奏はアラベラを聴くよりも、ずっと前によく聴いていました。女性特有の、という言い方がほとんど意味をなさない、じつに音楽的に明確なメッセージを持った演奏であると大変に感心し、感動したことを昨日のことのように記憶しています。アラベラさんと双璧をなす、今日のヴァイオリニストだと、ぼくは勝手にいっているのですが、この二人はヴァイオリンでなせる、それぞれの極致を画しているといえば言葉が過ぎるということになるか。二人の演奏で、同じ作曲家の同じ曲をよく聴きますが、これが「個性」というものなのだということを如実に示してくれます。個性の違いなどと簡単に言いがちですが、そんなものじゃないと思います。その人自身の新たな境地を開く力(音楽の深まり)こそが「個性」であるといいたいのです。
彼女も、しばしば来日していますが、ぼくは一度も演奏会に出かけていない。大した理由もないのですが、なんといっても youtube で鑑賞するだけで十分であるという、物ぐさらしい理屈の一点につきます。モニターを少し大きく、スピーカーもそれなりの音質がクリアできるものを備えて、ぼくはつねに満足して聴いているのです。実に堂々とした演奏、音楽を楽しむという一貫した姿勢、ぼくはあまり好まないのですが、「巨匠(maestro)」と呼びたいような気にもなるのです。

さて、何を聴きますか。手始めに、Mozartはどうですか。(録音データに欠けた部分があります。いずれ補充する予定です)
●Hilary Hahn, violin Sir Andrew Davis, conductor BBC Symphony Orchestra ●https://www.youtube.com/watch?v=txDq6Zf7tNw
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