


この写真についてはノーコメントです。今日の自衛隊が生まれた(生まれさせられた)経緯についても、いまさらという感もありますが、どの時代の政治権力もたどるような軌跡を描いて誕生させられたのでした。この島の独自の判断ではもちろんなく、「宗主国」の命令指図を逐一受けてのことでした。この地政学の環境は少しも変わっていません。「日米安保体制」と言われるものの一環でした。この劣島を共産主義の「橋頭保」にせよという軍事戦略の一環として、冷戦時代の一方の側に編入させられたのでした。

警察予備隊(⇒)から、保安隊、さらには自衛隊へと名称を変えて、(まるで相撲取りや落語家の四股名・名跡と同様に)立派に成長したのでした。「出世魚」と言ってもいいでしょうか。名前が変わるごとに「出世」する。この「自衛隊」も、憧憬の的とされていた「名跡」が燦然と輝く日をいまや遅しと待望している、そんな人々がたくさんいるのです。(●1950年(昭和25)7月8日、連合国軍最高司令官マッカーサー元帥が発した日本警察力増強に関する書簡に基づき、同年8月10日警察予備隊令を制定して設置された。警察力を補うものとされていたが、実質的には小型陸軍の建設を目ざしたもので、52年保安隊に改編され、54年自衛隊となった。)(ニッポニカ)

「憲法改正」問題がこの何年もの間、懸案というか政争の種になってきました(してきたというべきか)。「九条改正」による、軍隊の位置づけを明確化し、「戦争のできる国」にしたいという、権力側の意向が政治課題であるというわけでしたが、前内閣の度重なる強権政治によって、すでに憲法は変更されたも同然です。少なくとも、「九条」に関しては。この先、何をどこまで変えようとするのか、ぼくにはその意図も方向も判然としませんが、おそらく「核」をもち、遅まきながら、「世界の列強」に連なりたいという野望というか野心が蠢いているのでしょう。これこそ、「時代遅れ」だね。
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自衛隊にも「縦割り排除を」 観閲式で菅カラー

菅義偉首相は28日、航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市など)で開かれた航空観閲式で訓示した。宇宙やサイバー、電磁波という新たな領域への対応が安全保障上の急務となっていることに関し、個別の組織・機関単位の対処は難しいと指摘。その上で「組織の縦割りを排し、陸海空自衛隊の垣根を越えて取り組むことが重要だ」と訴えた。/ 菅首相が自衛隊観閲式で訓示したのは初めて。自身が掲げた「省庁の縦割り打破」を自衛隊にも求めた形だ。/ また、来夏の東京五輪・パラリンピック開催に向け改めて決意を表明。1964年の前回東京大会の開会式で空自の曲技飛行チーム「ブルーインパルス」が五つの輪を描くことに成功したことに触れ、「固定観念や前例にとらわれることなく試行錯誤を重ねた結果、新たな道を切り開くことができた」と強調した。「あしき前例主義の打破」も首相定番のフレーズだ。/ 自衛隊の観閲式は陸海空の各自衛隊が毎年持ち回りで開催する。前回2017年の航空観閲式は悪天候で中止されたため、今回は6年ぶりの実施。部隊の負担軽減に加え、新型コロナ感染拡大を考慮して規模を縮小し、展示飛行も行わなかった。(時事通信・2020年11月28日16時56分)
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「組織の縦割りを排し、陸海空自衛隊の垣根を越えて取り組むことが重要だ」とは、ぼくには意味は不明です。「あしき前例主義の打破」といっているが、おのれが乗っている「板子」は前例主義によってつくられた政治的産物じゃないか。寄って集って「無能だ」「特高顔だ」、あるいは足元がぐらついているなどと揶揄され非難されているが、乾坤一擲、それこそ「護憲」「憲法擁護」という「本物の悪しき前例主義」をきっと打破するぞという気概にみちているとみるか、いや、おれが大将だという「お山のバカ殿」ぶりをさらに発揮するか、予断は許さない。

何をしたいのか、何をしようとしているのか。羅針盤を持たないで航海(後悔)する船乗り宜しく、「場当たり」「その場しのぎ」が一番危険だし、ぼくらにとっては迷惑この上ないですね。さらにいえば、ハンドルのない自動車の運転手ですが、その車にはアクセルしかついていないという、欠陥丸出しの「危険運転」が始まっています。ブレーキなんかはもちろんない。アクセルは踏み込んだまま。「一蓮托生」は、金輪際ごめん被りたい。(「ご都合主義」「融通無碍」「無原則主義」が最も似合う政治家だと、ぼくは判定しています。ある時は「憲法に従い…」別のときには「憲法無視」です。「前例主義」を打破するという基盤は「前例」そのものでありますから)(こんな不真面目で不誠実な「政権」「政治」がつづくと、どうなるか、「結果は最悪」と想定する以上の修羅場になるに違いありません。災厄は「最悪」の上を行きますな)
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