エル・パドゥリーノがテレビに出たばかりだ

元国防相逮捕!メキシコ麻薬組織のヤバい実態 「まるでゴッドファーザーの世界」と話題

10月15日、メキシコのサルバドル・シエンフエゴス前国防相(72)が家族との休暇のためにアメリカ・ロサンゼルス空港に到着するなりアメリカ麻薬取締局(DEA)に拘束された、というニュースはメキシコのみならず、「リアル・ゴッドファーザーの世界」と、多くを驚かせた。/ 日本でもツイッターでも「映画のようだ」などとトレンド入りをしていたようだが、メキシコではもちろんそれ以上の衝撃があった。シエンフエゴス氏は2012年から6年間、国防相として犯罪組織との闘いを指揮し、あたかも英雄であるかのような厚遇を受けると同時に、国民からは畏怖の念を抱かれていた人物だからだ。

テレビの映像で犯人が「判明」

一方、シエンフエゴス氏の軍人に対する手厚さは相当なもので、ペーニャ・ニエト前大統領の政権下では、軍部は政権による支配から独立した組織であるかのように、大統領でさえ軍部への介入は容易ではなかった。麻薬組織(カルテル)と癒着して罪を犯したとしても外部からの取り調べを阻止することもできたため、軍部からの信頼は厚かった。軍人の中にはシエンフエゴス氏自身が麻薬組織と関係しているといううわさもあったようだが、それは軍の内部で秘密にされていたようだ。/ ところが、地元紙『エクセルシオール』(10月17日付)によると、DEAは1年ほど前からシエンフエゴス氏がアメリカへの麻薬の密輸、ならびに資金洗浄(マネーロンダリング)に関与しているという疑いを持つようになっていた。DEAはメキシコのカルテルの動きをつねに監視し、彼らの交信を秘密裏に傍受することにも努めている。

メキシコの複数のメディアが明らかにしているのは、あるときカルテルに属している人物が仲間との交信中に「エル・パドゥリーノがテレビに出たばかりだ」と言っているのをDEAが傍受した。早速、その時間帯に放映された番組を調査したところ、エル・パドゥリーノと呼ばれている人物というのはシエンフエゴス氏であることが判明した。/ DEAもパデゥリーノという政府高官が、メキシコのカルテルの1つ、ベルトゥラン・レイバによるアメリカへの麻薬の密売に協力している、という情報はつかんでいた。しかし、パデゥリーノが誰か、というところまではたどりつけないでいた。(以下略)(東洋経済・2020/10/21 18:20)(https://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-383046.html?page=1)

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 太平洋の彼方から「愛のテーマ」が流れてきました。シチリア島からではなく、メキシコの「お父さん」が逮捕されたというニュースは「映画もどき」だったのか、あるいは映画の方が「現実もどき」だったのか。今回の劇的展開は、世界各地に存在する「ゴッドファザー」の一人が逮捕されたに過ぎない事件だったと思われます。もちろん、この小島にもいくたの「ファザー」は健在です。時に報道される「麻薬事件」「薬物汚染問題」も、実際は「氷山の一角( tip of the iceberg)」であることに間違いありません。その昔、テレビ草創期に米国渡来の「アンタッチャブル」を、毎回興奮して観たのを思い出します。アルカポネとエリオットネスの宿命の対決、だんだんと兄弟のようにも感じられてきたものです。千九百三十年代の「禁酒法」時代の一コマでした。後に映画化され、ケビン・コスナーが主演を張った。

 麻薬は組織暴力団の重要な資金源であるとされます。ということは、かかる団体が存在している間は、薬は根絶されないということの証明になります。十五年ほど前になりますか、北海道庁・道警・道新その他がある事件で「大地震」のごとくゆすぶられたことがありました。いわゆる「裏金」問題が暴露された、しかもそれが元北海道警察ナンバーツーの告白会見から始まったのでした。原田宏二さんとはあることがきっかけで知遇を得た(上写真中央と左☝☜)。彼から、警察のさまざまな問題や裏話を伺いました。ある時には、彼の部下だった警部が麻薬取締の罠だか陥穽(アリ地獄)にハマって逮捕されるという事案がありました。これは後に詳しく本人が著書にされています。麻薬取り引きの実態が手に取るようにわかるし、取り締まる側と取り締まられる側と「協力者」の関係(つながり)はまるで「家族」というと語弊がありますが、なかなかの紐帯で結ばれていたといわれます。警察がいかなる役割や役者を演じていたか。自作自演まがいはどこでも行われているんじゃないですか。

 この問題は現在にも尾を引いています。裏金隠しは「現在も継承中」だし、事件を報道した新聞社は大騒動に見舞われ、警察官僚の栄転や左遷の発生、警察現場の混乱など、あらゆる関係筋が問題視されたのですが、結局事態は「元の木阿弥」という状態が続いている。「何事もなかった」かの如くではないでしょうか。腐敗は、どんな小さな権力においても生じる。大であれ小であれ、権力である限り腐るし、腐るのが「権力」であると、ぼくは考えることにしています。ぼくのつまらない人生では「発酵」することはあっても、断固として「腐敗」しないことを肝に銘じてきました。微少なりとも「権力」と目されるものには断じて近づかなかった(その機会がなかった)ことを、今はさいわいだったと感じています。(まだまだ書かねばならぬ(と愚考する)素材がありますが、ぼくの仕事でもないので、これでキーの「打ち止め」)

(「元国防大臣が逮捕、ゴッドファザーだった」とは驚きでしょうが、あるいは「元(現)大統領逮捕さる」が近々発生するかもしれない世の中です。この島にも似たような事件はいくらもあったし、今もあります。単に表に出ないだけ。「氷山の一角」「蜥蜴の尻尾切り」は止むことがないのです。「トカゲ」も因果な生き物ですね。「浜の真砂は尽きるとも…」で、石川五右衛門(左は海老さま)は陸続と浮沈をくりかえすでしょう。五右衛門風呂を好む人材も絶滅していない、嬉々として茹でられていますし、彼が六方(東西南北上下)を踏んだ南禅寺はいたるところに林立しています、「絶景かな、絶景かーなあ!」もともと、ヤクザの由来は禅寺からだった)

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投稿者:

dogen3

「上を思えば限りがないと 下を見て咲く百合の花」になれるものなら、という想いです