秋の夕日に 照る山紅葉 濃いも薄いも

タイの首都バンコクで緊急事態宣言発令後に集結し、明かりをかざすデモの参加者ら(2020年10月15日撮影)。(c)Jack TAYLOR / AFP
異例の王政批判も…タイ民主派デモ、最新情勢と今後の見通し  2020年10月16日 15:05 発信地:バンコク/タイ [ タイ アジア・オセアニア ]
【10月16日 AFP】タイ全土でこの3か月間、学生たちが率いる民主派デモが激しさを増している。デモの参加者らは、批判不可能とされてきた王室の改革を求めて異例の声を上げている。
 15日早朝、政府は非常事態宣言を発令し、5人以上の集会を禁じた。同日、主要な指導者らを含むデモの参加者20人以上が逮捕された。
■デモ隊の要求は?
 抗議行動に参加している人々はまず、プラユット・チャンオーチャー(Prayut Chan-O-Cha)首相の退陣を求めている。元陸軍司令官のプラユット氏は、2014年にクーデターで政権を掌握して以降、5年間にわたって軍事政権を率いた。この軍政下で新憲法が起草され、昨年、新憲法下初の総選挙が実施された。/ この総選挙の結果、プラユット氏は文民政府を率いる首相として選出されたが、これについては新憲法の条項が同氏に有利に働いたと専門家らは指摘している。デモの参加者らは、プラユット氏選出に至る全ての行程が裏切りであると非難し、議会の解散、憲法改正、デモに対する弾圧の中止を求めている。/ さらにデモの参加者らは、強大な力を有する王族を批判からかばう不敬罪の廃止を含む、10項目の王室改革要求を掲げた。
■なぜ今なのか?
 若者の間で人気のある野党・新未来党(Future Forward Party)の指導者らが政治活動を禁止された2月以降、不満が沸き立っている。デモの参加者の多くは、新未来党の排除は政治的な動機によるものだと非難している。/ 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によるロックダウン(都市封鎖)は、タイの経済状況を急激に悪化させ、富裕層と貧困層の間にある亀裂を露呈させた。
 さらに今年6月には、カンボジアで亡命生活を送っていたタイの著名な民主活動家ワンチャルーム・サッサクシット(Wanchalearm Satsaksit)氏が失踪した。ツイッター(Twitter)上には、その答えを求める活動家らの抗議が広がった。/ 7月半ばになると、ネット上の抗議が現実の抗議デモとなり、タイ全土に波及。9月中旬には、2014年のクーデター以降、最大規模となる約3万人がデモに参加した。(以下略)(https://www.afpbb.com/articles/-/3310244?page=1&pid=22743210)
ASSOCIATED PRESS警察隊(2020年10月15日)

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 香港に刺激されて行われたと言われていますが、それだけではないでしょう。クーデターをおこして政権を奪取し軍政を敷く、偽りの「民政移管」をしたところで「お里」は知れています。この政権もまた「独裁」への道を闊歩し始めたからです。武力で人民を抑圧する快感に勝てないのはいずこも同じです。それに輪をかけたのが現「国王」。腐敗と堕落ではだれにも負けないと自負(したかどうか知らぬが)せんばかりの退廃のきわみでした。「ワチラロンコン国王は2016年に即位して以降、600億ドル(約6兆円)規模とされる王室の資産を個人管理している他、陸軍の2部隊を自身の直轄下に移動させている。/ タイでは現在、秘密主義の王制への透明性と改革を求める前例のない民主派デモが起きている。」(AFP・2020年9月2日 )

 対岸の火事だと思っているのは暢気ですね。にわかにこの島でもタイ並みの「デモ」が起こるとは考えられないとみる人はほとんどでしょ。でもどうでしょうか。今年とか来年というのではありません。でたらめのかぎりをつくし、嘘八百を並び立てる政治がこんなに長く続くとどうなりますか。まさか「皇室」廃止や「天皇退位」を求めるデモが起ることはないとぼくも考えるのは、「ワチラロコン」に比べるべくもない質素な生活に徹しておられる皇族の生活を見れば明らかです。でも、「民主主義の旗」を立てながら、手前勝手な政道を敷設する愚を許すにも程があるという事態は、実はぼくたちの足元近くまで来ているのではありませんか。

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 西に東に「政争」「反政府運動」「抗議デモ」…と、大きなうねりのような「民主主義(回復)運動」が陸続と連鎖するのはなぜでしょうか。それだけ政治の質が悪くなってきた証拠です。権力は腐る、腐るのが権力だ、そのようにぼくは言ってきたし、ささやかな世界でしたが、それを経験しても来ました。権力の大小を問わず、腐るんですね。そんな危険地帯に長居は無用とはいかないのでしょう、ある種の人々にとっては。いずれにしても、ぼくには図り(計り・諮り・謀り)がたし、です。

 「権力は腐敗するってホントだね」(朝川 渡)

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投稿者:

dogen3

 語るに足る「自分」があるとは思わない。この駄文集積を読んでくだされば、「その程度の人間」なのだと了解されるでしょう。ないものをあるとは言わない、あるものはないとは言わない(つもり)。「正味」「正体」は偽れないという確信は、自分に対しても他人に対しても持ってきたと思う。「あんな人」「こんな人」と思って、外れたことがあまりないと言っておきます。その根拠は、人間というのは賢くもあり愚かでもあるという「度合い」の存在ですから。愚かだけ、賢明だけ、そんな「人品」、これまでどこにもいなかったし、今だっていないと経験から学んできた。どなたにしても、その差は「大同小異」「五十歩百歩」だという直観がありますね、ぼくには。立派な人というのは「困っている人を見過ごしにできない」、そんな惻隠の情に動かされる人ではないですか。この歳になっても、そんな人間に、なりたくて仕方がないのです。本当に憧れますね。(2023/02/03)