3割バッターになれるよう心がけて

 中曽根から菅まで…政治をチクリと34年 本紙政治マンガ・佐藤正明さんが日本漫画家協会賞大賞(2020年9月19日 05時55分)

 日本漫画家協会(里中満智子理事長)は18日、第49回日本漫画家協会賞の大賞(カーツーン部門)に、本紙朝刊で連載中の佐藤正明さん(71)の「風刺漫画/政治漫画」を選んだと発表した。若々しい批評精神や新しい情報の吸収力などが評価された。
 同賞(コミック部門)は、みなもと太郎さんの「風雲児たち」(リイド社)。賞金は各50万円。また特別賞は、漫画同人誌即売会のコミックマーケットを主催する「コミックマーケット準備会」(賞金20万円)。文部科学大臣賞は、昨年死去したモンキー・パンチさんの「ルパン三世」が、圧倒的な存在感のキャラクターで、アニメ界にも大きな影響を与えたとして受賞が決まった。贈賞式は今後、関係者のみで行う。
◆「縁のない賞だと…選考会の日忘れてた」
 日本漫画家協会賞の受賞が決まった佐藤正明さんは名古屋市内の事務所で取材に応じ、「私には縁のない賞だと思っていて、選考会の日取りすら忘れていたほど。受賞の実感がありません」と語り、マスクの下に笑みを浮かべた。(三品信)
 1949年、名古屋市生まれ。南山大卒業後、デザインプロダクション勤務などを経てフリーに。1コマ、4コマなどで競うコンテスト「中日マンガ大賞」の大賞や「読売国際漫画大賞」金賞などを受賞した。(以下略)(https://www.tokyo-np.co.jp/article/56443?rct=bunka)

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 新聞を購読しなくなって、弱ったな、困ったなという悩みがいくつかあります。第一に(というわけではありませぬが)、連載漫画が読めなくなったことです。往時は、各新聞では名うての漫画家、新たな書き手たちが覇を競っていましたから。何新聞のだれさんのと、今でもそれをよく思い出したりします。佐藤正明さんは、たまーにネットで探し当てて読むという程度ですが、なかなか辛辣でもあるし、きわどくもあるしで、ときたまですが、大いに感心しているのです。佐藤さんいわく「「良い作品が描ければ楽しいのですが、まだまだ納得のいかないことが多いのが現実。『3割バッター』になれるよう心がけていますが、それには達していません」と謙遜する。」(同上記事より)いかにも真面目なんですよ。(右の「youtube」など、いかにも佐藤さんの性格が出ているように思えます)

 岡本一平氏や近藤日出三さん、清水崑さんに加藤芳朗さんなどなど、たった一コマで「政治」を切り取って(切り捨てて、か)いました。武器は鋭利な刃物だったり鈍刀だったり、という感じだった。まるでそれは「切り裂き魔」か「撲殺」のようでしたね。その他数えられないほどの方々がいました。横山ブラザーズさんしかり、当時の若手も…。洋の東西を問わず、漫画家が風刺したり批判したりしない政治家はまともではないというほどのものだったといえます。風刺・批判というけれど、それは有名税でもあるのでしょうか。漫画になる、漫画にしてみたいという政治家がいなくなったのは、われわれ庶民の大きな不幸でもあります。「漫画政治」は「政治漫画」にはならないんでしょうね。嘘つきは絵にならぬ。不人情あるいは非人情もまた、絵のネタにはふさわしくありませんね。

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投稿者:

dogen3

 毎朝の洗顔や朝食を欠かさないように、飽きもせず「駄文」を書き殴っている。「惰性で書く文」だから「惰文」でもあります。人並みに「定見」や「持説」があるわけでもない。思いつく儘に、ある種の感情を言葉に置き換えているだけ。だから、これは文章でも表現でもなく、手近の「食材」を、生(なま)ではないにしても、あまり変わりばえしないままで「提供」するような乱雑文である。生臭かったり、生煮えであったり。つまりは、不躾(ぶしつけ)なことに「調理(推敲)」されてはいないのだ。言い換えるなら、「不調法」ですね。▲ ある時期までは、当たり前に「後生(後から生まれた)」だったのに、いつの間にか「先生(先に生まれた)」のような年格好になって、当方に見えてきたのは、「やんぬるかな(「已矣哉」)、(どなたにも、ぼくは)及びがたし」という「落第生」の特権とでもいうべき、一つの、ささやかな覚悟である。(2023/05/24)