川柳に「シルバー」なんぞ…

第20回シルバー川柳」入選発表(2020-09-08)

当協会が、毎年「敬老の日」に向け公募している「シルバー川柳」の今年の入選作品が決定いたしました。今年で20回目を迎えた「シルバー川柳」は、10,663句が寄せられ、下記の20作品が入選しました。(公募期間:2020年3月1日~6月14日)(https://user.yurokyo.org/event/event000001-2/)

■第20回入選作品                                ※順不同、敬称略

○何をしにここに来たかと考える      安田三貴也(千葉県、79歳、男性、パート)

○脳トレを毎日してます探し物       大沢紀恵(新潟県、80歳、女性、主婦)

○ばあさんの手づくりマスク息できず    星野透(埼玉県、82歳、男性、無職)

○妻が言うひとまず預かる給付金      相野正(大阪府、70歳、男性、無職)

○テレワークやってみたいが俺無職     小畑和裕(東京都、73歳、男性、団体役員)

○ゴミ出しの俺とカラスは顔馴染み     田辺征夫(千葉県、73歳、男性)

○売ってない極楽行きのパスポート     石川昇(東京都、67歳、男性、無職)

○円満の秘訣ソーシャルディスタンス    荒木貞一(北海道、77歳、男性、無職)

○入らない母の入歯で騒ぐ父        あおちゃん(東京都、47歳、女性、無職)

○妻の留守たっぷり醤油寿司刺身      ハルル(東京都、70歳、女性、主婦)

○なぜ吠えるマスク姿の飼い主に      エル・ママ(熊本県、50歳、女性、介護関連)

○要請をされる前から日々休み       中川潔(福井県、55歳、男性、会社員)

○美男とか美女とかもはやどうでもいい   中平多絵子(高知県、45歳、女性、事務制作)

○我家では濃厚接触とんとなし       有藤幹男(高知県、70歳、男性、パート)

○耳鳴りもピーシーアールと音がする    加藤義秋(千葉県、73歳、男性、無職)

○じいちゃんの敵は段差とパスワード    岩﨑達也(福岡県、53歳、男性、会社員)

○頭頂部だけが見えてるオンライン     ロマン派(北海道、53歳、男性、会社員)

○幼な児に戻りて可愛い認知症       井上敬子(東京都、106歳、女性)

○グーグルの検索履歴に水戸黄門      合田幌生(広島県、14歳、男性、中学生)

○武勇伝俺の話は無観客          角森玲子(島根県、52歳、女性、自営業)

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 一句一句に歴史があるとは、このことです。下手な解説や解釈は不要です。ぼくも下手なりに、あるいは下手の横好きで川柳とやらを嗜もうとしていますが、なかなかです。つまりは、底の浅い生活に齷齪しており、自らの生活認識が薄いというか浅すぎますので、そもそも陳腐きわまりない生き方をまだ十分に受け止められていないからです。ぼくの経験から言っても、どんな句も、その限りでは秀逸なのであり、他と比べて優劣を競うのは愚劣だな、と身につまされて思います。それぞれがいい、と言っただけでは足りません。「その一句」、これがすべてです。(「妻が言うひとまず」の奥さんに先立たれた方の句で、給料は必ず奥方の管理だったとか。「句に籠めた思い伝わるご両人」というのが拙句。人生万歳なのか、愛おしいね生き姿なのか。割れ鍋に綴じ蓋、こんな表現があります。あまり使われてはいませんが、ぼくの流儀はこれだね。

(割れ鍋に…=破損した鍋にもそれ相応の蓋があること。どんな人にも、それにふさわしい伴侶があることのたとえ。また、両者が似通った者どうしであることのたとえ。[補説]「綴じ蓋」を「閉じ蓋」と書くのは誤り。「綴じる」は縫い合わせるの意で、「綴じ蓋」は修繕した蓋のこと。)(デジタル大辞泉)

●シルバーとは 銀、また、銀製品。銀色。… 多く複合語の形で用い、高齢者の、高齢者のための、の意を表す。「シルバー世代」「シルバーライフ」「シルバーパス」。日本での用法。英語では、gray が用いられる。(デジタル大辞泉)(蛇足 おそらく「銀髪」とか「白髪」をイメージして言うのでしょうが、ぼくは賛成しない。例外もたくさんあるじゃない。それはまるで「白金(プラチナ)」かもしれないし、「金(ゴールド)」かもしれないでしょ。「シルバーシート」という表現は誤用ですね、あるいは御用だ。早い話が「爺婆席」のポリコレ(軽薄な言いかえ)だろうさ。「優先席」というのも安直ですね。なんでもかんでも、ともかく「シルバー」へという感覚。もちろん「ブラックふさふさ」も健在ですよ。要するに、「慇懃無礼」なんだ、世人は。少しも尊敬(敬老が聞いて呆れます)なんかしていないのにさ)(右上写真)

 川柳に「シルバー」なんぞあるものか(汗駄句)

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投稿者:

dogen3

 語るに足る「自分」があるとは思わない。この駄文集積を読んでくだされば、「その程度の人間」なのだと了解されるでしょう。ないものをあるとは言わない、あるものはないとは言わない(つもり)。「正味」「正体」は偽れないという確信は、自分に対しても他人に対しても持ってきたと思う。「あんな人」「こんな人」と思って、外れたことがあまりないと言っておきます。その根拠は、人間というのは賢くもあり愚かでもあるという「度合い」の存在ですから。愚かだけ、賢明だけ、そんな「人品」、これまでどこにもいなかったし、今だっていないと経験から学んできた。どなたにしても、その差は「大同小異」「五十歩百歩」だという直観がありますね、ぼくには。立派な人というのは「困っている人を見過ごしにできない」、そんな惻隠の情に動かされる人ではないですか。この歳になっても、そんな人間に、なりたくて仕方がないのです。本当に憧れますね。(2023/02/03)