生きている地球指数は、やがて…

1人当たりの環境フットプリントを示した図。(c)AFP

___________________

野生動物の個体群、46年で平均68%減  WWF 2020年9月10日 18:47 発信地:パリ/フランス [ フランス ヨーロッパ ]
人間の活動は、地球の陸域の75%と海洋の40%に深刻な悪化をもたらした。急速な自然破壊は人間の健康と生活に甚大な影響を及ぼす可能性が高い。
4000種以上の脊椎動物を追跡調査している「生きている地球指数(Living Planet Index)」は、1970年から2016年の間に野生動物種の個体群が平均で68%減少した主な要因は、森林伐採の増加と農業用地の拡大だと警告している。生きている地球レポートは、世界自然保護基金(WWF)の国際事務局であるWWFインターナショナル(WWF International)とロンドン動物学協会(Zoological Society of London)が共同でまとめたもので、隔年発表されており、今回で13回目となる。(以下略)(https://www.afpbb.com/articles/-/3303986?cx_part=latest

++++++++++++++++++

 毎年のように報告されている「絶滅危惧種(レッドリスト)」指定の主体であるWWF。いわば幽霊会員のようなものですが、ぼくはこの NGO のメンバーを相当長く続けています。特に積極的に何かの活動をするわけではありませんが、人間が人間以外の動植物にいかなる悪影響を与えているか、それは避けられないことなのか、よく使われたヒューマニズムというのは「人間中心主義」というべきなのではないかなど、この団体から様々な刺激(驚愕)を受けてきました。その結果、教育や文化といった社会・政治問題を考える際に、大きな視点を与えられてきたとも言えます。

 うんと若いころ、いわゆる「先進国」なみに「途上国」が経済「成長」(実は量的な規模拡大のこと)を遂げようとすると、食料や燃料その他、莫大な量の消費が想定され、遠からず地球資源は枯渇し、環境は破壊されると指摘され、しかし、まだまだ現実味が薄かったことを覚えています。それから数十年、初期の想定どおりに、経済規模の拡張があらゆる地域で進行してきた結果が今ある事態を生んでいるのです。「途上国」(これを後進国と呼んでいた。経済の指標で先進・後進を分けていたのです。まるで学校の点数・成績評価みたい)環境破壊はよろしくないというのは、手前勝手な「勝者(強者)」の理屈だったのです。現在「持続可能な発達」やその「目標」などと勝手放題の「人間中心主義」「経済至上主義」の論議が盛んです。ほとんど、この点においても、ぼくは絶望しています。

 「ここ数年、SDGs(持続可能な開発目標)という言葉をよく見聞きするようになった。いままでどおりの開発の仕方を続ければ、地球環境の悪化や資源の枯渇が限界に達してしまうためだ。衣食住の分野での大量生産とゴミ廃棄。世界中のすべての人が、量の多寡にかかわらず、毎日の生活の中で生み出すそれらのものが大きく影響していると考えられている。(以下略)」(上間常正・https://www.asahi.com/and_w/20190712/711808/)

「日本では毎年、約650万トンの食物と約10億着の服が捨てられているとのこと。そして、その半分は生産や売る側だけではなく、消費する家庭からの廃棄だという。650万トンは、1人当たり毎日140グラム、茶わん1杯分のご飯を捨てていることになる。10億着は新品のまま廃棄されていると推定されている数字で、毎年1人当たり約8着という計算になる。食品について言えば、賞味期限が過ぎれば商品棚や家庭の冷蔵庫から処分されるだろうし、服ならますます速くなっている流行サイクルに遅れたり売れ残ったりした分は、在庫にしておくより廃棄する方が経営的には有利だからだ。」(上間)

 近年は、断捨離などと、いかにも奇天烈な言葉も散見されていますが、すべて、余計なものを余計に所有した結果であります。その傍らで飢えに苦しむたくさんの人々が存在しています。「捨てる」こと自体がまちがった「消費」だったことの証明ですが、それだけではなく、かかる無駄をあらゆるところで生み出した結果が WWF 報告になるのでしょう。ぼくは、年に数回、家庭から出す粗大ごみや缶や瓶類、その他の廃棄物を直接に公営のごみ収集所(焼却場)に運びこんでいます。もちろん、指定された廃棄物ごとの分類をしたうえで、処分場に搬入するのです。周に三回、ゴミ収集日がありますが、それは最低限度排出される「生ごみ」だけを出します。燃えるものは敷地内の焼却場で処理するようにしています。

 長く生きていれば、それだけ無駄や浪費が生じてくることは明らかです。人間の生活の都合が動植物を想像を絶するように絶滅に追い込んでいる状況をどうすればいいのか。

●持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。

*************

 経済は「成長」しません。拡大する(拡大させるのは人間)ように「経済」活動したい人間の欲がもたらす、地球資源収奪と環境破壊行為です。それを「経済成長」などといい気な言葉で語らせてきました。その勝手放題をこの先も続けるのか、少子化が進行すれば、おのずから終焉するのか。ぼくには疑問ですが、それもこれも、ぼくたち次第であるということだけは間違いありません。「経済拡大」を延々と続けた国々が、おのれの活動とその結果を省みることがなければ、人類が「絶滅危惧種」から「絶滅種」になるのは確実です。ぼくの机の横の壁に、WWFから届いた写真が何枚も飾られています。何事によらず、「拡大」は狭い場所をさらに狭くします。窮屈で、暑苦しくて、イライラが募ります。やはり「方丈記」だと思う。兼好さんよりも長明さんです、ぼくの好みは。究極の省エネ人生だったからね。

 「生きている地球指数」は、やがては「死んでいる地球指数」に。でもだれが「指数」を計るんですか?

________________________