白板がなければ、始まらないんだ 

オンラインが無理でも大丈夫、先生が自転車で出張授業 ボリビア 2020年7月4日 8:00 発信地:アイキレ/ボリビア [ ボリビア 中南米 ]【7月4日 AFP】ホワイトボードをかごに入れ、南米ボリビアのでこぼこした田舎道を自転車で走る教師のウィルフレッド・ネグレテ(Wilfredo Negrete)さん(35)。新型コロナウイルスに伴うロックダウン(都市封鎖)によって授業を受けられない児童のため、週3回、児童らの自宅を自転車で訪れている。中部コチャバンバ(Cochabamba)県のアイキレ(Aiquile)に住むネグレテさんは「自転車を持っていたから、ホワイトボードをつかんで児童の家に向かった」と語る。ボリビアでは3月に新型コロナウイルスの感染拡大が発生し、学校の授業は中断。ボリビアは被害が深刻なブラジル、チリ、ペルーと国境を接しており、2日時点で感染者3万4000人以上、死者1200人以上が確認されている。
 ボリビア当局はインターネットや携帯電話を使用したオンライン授業を推進しているが、遠隔地の多くの家庭にとってそのような手段は入手しづらく、授業を受けられない子どもたちが取り残されている状態だ。
 そんな中、ホワイトボードを運ぶために自転車に台車を取り付けるなど、自身も2児の父親であるネグレテさんの献身的な姿には「時間を割いて子どもに授業をしてくれて本当に素晴らしい」と児童の親から評価する声も上がっている。ネグレテさんはまた、自宅でも授業を行っている。机は児童間で距離を取れるように並べ、授業の前後にはジェルで児童らの手をアルコール消毒している。月給およそ500ドル(約5万4000円)というネグレテさんの元には、自身の児童のほか、後れを取りたくない子どもたちも訪れている。(c)AFP(https://www.afpbb.com/articles/-/3289314?cx_part=related_yahoo

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 彼我の比較をするのではありません。南米の小国で、一人の先生(他の教師の代表かも)が苦闘しているさまをまじまじと見ています。金でもなければ地位でもない、学びたい子どもたちとそれを助けたい教師(たち)のさわやかな友情とでも言いたい結びつきを考えてみます。青空教室も、ぼくにはまことに懐かしい、想い出のなかに点滅している景色です。教室から椅子を持ちだし、校庭で授業が開かれた75年前の風景です。(ぼくはまだ、虫けらでしたが)

 ボリビアの子どもたちがどんな感情で先生と学んでいるのか、後年にきっと追憶の情にかられながら、先生や仲間たちや青空教室の光景を思い起こし、また前に向いて歩く力とするに違いありません。コロナに国境はありませんが、友情にも国境はありません。ぼくにはホンジュラスに、おさない友人(当時3歳くらい)がいました。今も元気か。

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投稿者:

dogen3

 語るに足る「自分」があるとは思わない。この駄文集積を読んでくだされば、「その程度の人間」なのだと了解されるでしょう。ないものをあるとは言わない、あるものはないとは言わない(つもり)。「正味」「正体」は偽れないという確信は、自分に対しても他人に対しても持ってきたと思う。「あんな人」「こんな人」と思って、外れたことがあまりないと言っておきます。その根拠は、人間というのは賢くもあり愚かでもあるという「度合い」の存在ですから。愚かだけ、賢明だけ、そんな「人品」、これまでどこにもいなかったし、今だっていないと経験から学んできた。どなたにしても、その差は「大同小異」「五十歩百歩」だという直観がありますね、ぼくには。立派な人というのは「困っている人を見過ごしにできない」、そんな惻隠の情に動かされる人ではないですか。この歳になっても、そんな人間に、なりたくて仕方がないのです。本当に憧れますね。(2023/02/03)