コロナも政争の具かね

 このところ、たてつづけにソーリが記者会見なるものを開いている。開いたと思ったら、直後に萎んだ。プロンプターなるいかがわしいものをチラ見しながらの口パク。ぼくはこの御仁が「自分のことば」で物事をまじめに語ったのを見たことはもちろん、聞いたこともない。すべてが他人の作文。この七年間の長期にわたって、「傀儡(かいらい)」だったとは、いかにも空虚だという証明であります。だれの傀儡?「特定の官僚」ですよ。この仁にかぎらず、「大臣」などという絶滅種もおしなべて「作文」を読む(読もうとする)のが商売らしい。その作文が読めないのだからと、仮名をふってあるのに、冗談じゃなく、その仮名さえも読めない「大臣」が続出している。笑っている場合か。

「本日背信」(2月29日)
「総理改憲」(3月14日)

 この手合いたちは、「権力欲」だけは人後に落ちないと自他に誇るのだから始末に悪い。現下の「コロナ惨状」の状況にあって、永田町に政変が生じたという。だれの情報でもなく、だれかの発言でもなく、この数年のシンゾーのやることなすことを少しでも見た人なら、きっと思うでしょう。「なんでこいつを辞めさせないんだ」と。今回の政変は「ぼや」で終わったかのようですが、火種は内閣のうちにも外にも残り続けている。政治家嫌悪のぼくでさえ、かならず内乱(内輪もめ)が起こるに違いないと、いまや遅しと構えてはいないが、想定していました。シナリオはいくつもあります。だからばかばかしくて騙らない。だれもが手をあげられるのがデモクラシー。でも暗しだね、「ええっ、お前」がというのが手を挙げていますから。学芸会?珍芸会?

 自分をもたない人間はかならずだれかに抱きつく。米国のヤクザプレジデントにくっつき「トランペット」などど揶揄されています。「国を売る」輩という語もあります。民を売るという商売もある。法律を勝手に変えて、自己保身を図ろうとする政道もあるという。ぼくにはまったく理解できませんが、あるポストについたら、辞めたくないという情念が募って「辞められない」ようになります。内容浅薄じゃなく、内容空無な人間がどうしてここまで位人臣を究めたのか。理由はじつに簡単です。彼がそこにいてくれるほうが自己の利益に申し分がないからです。「無能で権力欲のみ人間」は一種のコマです。単純コマ。このコマには金も地位もついていますから。鴨葱ではなく、地金ずるなんですね。コマッタモンダ。 

 権力は腐る、きっと腐ると、外国の賢者が言いました。はなから腐ったやつが権力を握ったとたんに権力も一瞬で腐る。腐臭をかぎつけてハイエナが蝟集してくる。(註 「食肉目ハイエナ科ハイエナ亜科の哺乳類の総称。体長80~160センチ。体形hオオカミに似るが、吻 (ふん) が太く、腰部が低い。分類上はジャコウネコに近く、肛門 (こうもん) 付近に臭腺をもつ。歯やあごが丈夫で、死肉を骨ごとむさぼり食う。夜行性。灰色に黒い縞模様のあるシマハイエナ、黒い斑点のあるブチハイエナなど。主にアフリカに分布。たてがみいぬ」(デジタル大辞泉)

(パリ)
(イタリア)

 オリンピック中止はぼくの中では早くから(四年前から)決定していました。いまだに「開催する」と口先ばかりで、コロナ対策のでたらめに油を注いだ格好です。ある国で一日800人からの死者が出ている、その横で「スポーツの祭典」もあるものか。不真面目極まりますね。原発事故の後始末には一向に手がつかない、汚染水は垂れ流しです。ここでも不実の沙汰なんだ。さる地位にあるものがつく嘘は、太郎や花子という庶民派の嘘とは意味合いがちがう。ケタチガイにちがう。以前もどこかで言いましたが、一日も早く辞める、それができなければ、徒党を組んで引きずりおろす。早ければ早いほど、それは社会貢献(湛山氏は「社会奉仕」といった、山縣有朋の死に際して)もちろん、一人御仁だけではない、官僚も含めて、掃除(除染)か。

投稿者:

dogen3

 語るに足る「自分」があるとは思わない。この駄文集積を読んでくだされば、「その程度の人間」なのだと了解されるでしょう。ないものをあるとは言わない、あるものはないとは言わない(つもり)。「正味」「正体」は偽れないという確信は、自分に対しても他人に対しても持ってきたと思う。「あんな人」「こんな人」と思って、外れたことがあまりないと言っておきます。その根拠は、人間というのは賢くもあり愚かでもあるという「度合い」の存在ですから。愚かだけ、賢明だけ、そんな「人品」、これまでどこにもいなかったし、今だっていないと経験から学んできた。どなたにしても、その差は「大同小異」「五十歩百歩」だという直観がありますね、ぼくには。立派な人というのは「困っている人を見過ごしにできない」、そんな惻隠の情に動かされる人ではないですか。この歳になっても、そんな人間に、なりたくて仕方がないのです。本当に憧れますね。(2023/02/03)