菜の花や月は東に日は西に

♪ 菜の花畠に 入日薄れ 見渡す山の端 霞ふかし ♪(岡野貞一=曲・高野辰之=詞)(1914年)

 現在住んでいる住まいの前に少しばかりの空き地があり、宅地がいくらか高台にあるので、数キロとは言わないけど、かなり向こう側が見渡せます。季節になると菜の花が咲き乱れる。「朧月夜」のような入日ではなく、朝日が菜の花をまぶしく照らしながら顔を出してきます。心に水分が満たされる気がしますね。そこには、いろいろな草花が間をおかずに成長してくるのですが、そのたくましさに驚愕させられます。春は足下に来ています。いまではキャンディーズがなつかしい。

 「春風そよ吹く 空を見れば」杉や檜の花粉にコロナウィルス、さらにはインフルエンザ菌までもが飛び交っているような。景気のよくない「盆と正月と花見」がいっしょに来たようなテンヤワンヤです。くれぐれもご注意を!

 さて、「今週のことば」とは何ですか。名言とか格言などは好まない。番茶も出花(なんでも盛りがいいじゃん)ならいいけれども、名・格言などというと、出涸(が)らしという味気ない感じがします。そもそも本人が出涸らしなんだが。ぼくの感性(感受性)が鈍磨したから、名・格言になじめなくなったんじゃないですか。それはともかく、ぼくは暇にあかせてどんな番茶を挽くのでしょうか。(「茶を挽く」なんて言い草、学校じゃ教えてくんないね。たいへんな専門用語ですよ。大人が使う言葉ってものがあったんですね。落語の世界でしか、いまでは教授してくれないでしょうね。それさえ怪しくなりました。時代の波が打ち砕いたんですね)(2020/02/27)

 追加の与太咄(ばなし)です。

 昨夕、前代未聞の全国一斉休校(公立小中高校、特別支援学校など)要請が「無恥××」から出されました。偶然、発表の模様を見ていたのですが、例によって作文を読むだけ(全文漢字にはフリガナ付きだったと思われます)報告で、それがいかなる「措置」なのかまったく理解していない様子がありありでした。「もはやソチナシだ」ね。おそらく、このところ支持率も下降気味だし、応援部隊も離反してきた上に、これまでやり放題だった「改竄する文書」もみあたらないし、だからと失地回復のために逆転の一打を狙った愚図ですな。それがとんでもない空振りだったことは明らか。

 第一に、肝心のバットがなかったじゃないか。そう、全国休校にするための材料(嫌いな言葉です、エビデンス)を一切明らかにしない、できないで、専門(無責任者)家会議が言った(「ここ一、二週間が拡大かどうかの瀬戸際(最大の山」))だからと、他者のせいにして、「その山に飛びついたんだな、無謀さ」おのれだけは格好いいスイングをしたつもりでしょうが、大まちがい。投手はどこにいるんだ。ボールは前から来るとは限らないよ。そもそもバッターボックスに入ってないじゃん。さらには出番をまちがえてるね。いまは守備中でしょ。守りに入ってるのに、一人飛び出し、打席に入るというルール無視はもっとも得意とする、手に負えない悪漢ですね。

 「今週のことば」欄ですが、たいへんな迷惑をこうむる人が無数に出ているのを座視できず、とうぜん、ぼくの腹中の「虫唾」を鎮めるのための胃腸薬としても、駄筆を執った(キーボードを叩いた)次第です。まだ走ってる、虫唾がさ。(2020/02/29)